魔法少女まどか☆マギカ~もうひとつの世界 星に祈りを~   作:あおいちご

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セリアちゃんのお話の回です。


第18話 二つの魂

ひゅぅぅうう

 

 

 

夜の見滝原市の上空に突風が鳴る。

 

 

 

 

 

「かーごーめ、かーごーめ。」

 

 

 

 

 

冷たい瞳で、街を見下ろす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「かーごのなーかの、とーリーは。」

 

 

 

 

 

 

 

風の意のままに、水色と銀色の、美しい長髪を遊ばせる、少女が、一人。

 

 

 

 

 

 

「いーつ、いーつ、であーう。」

 

 

 

 

 

冷酷なほど、冷たい声が、恐ろしい歌を、紡ぐ。彼女の、いつも以上の剣呑な雰囲気をみれば、相当、怒っているのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

「よーあーけーのー、ばーんに、つーるとかーめが、すーべった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うしろのしょうめん、だーれ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コツッ

 

 

 

 

 

 

 

 

「ブラック。」

 

 

 

 

 

 

 

「何でしょう?ホワイト。」

 

 

 

 

「随分、勝手な真似するのね。」

 

 

 

 

「はて、なんのことでしょう?ホワイト。」

 

 

 

 

「惚けるのだけ、上手くなったわね。」

 

 

 

 

「分かりませんね。」

 

 

 

 

 

「・・・。」

 

 

 

 

 

 

「何でしょう?ホワイト。言いたいことがあるのなら、はっきりと言って下さいな。・・・それとも、後ろめたいことでも?」

 

 

 

 

「ッ!」

 

 

 

 

指揮棒を構え、後ろを振り向き、ドレスの衣装ヘ、変身する。

 

 

 

 

「ほう・・・。(わたくし)に、勝てると?」

 

 

 

 

「もう一度だけ、チャンスを与える。消えろ、死神。」

 

 

 

 

私の願いを、変えた絶望の使者に、救済の魔法少女は、負けたりしない。

 

 

 

 

 

「・・・はぁ。分かりました。また、後日。」

 

 

 

 

 

死神は、闇夜に消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・皆に、会いたい・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そっと呟いた、一言は、誰にも聞かれずに、消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*********************************************

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・また、嫌われて、しまいましたか・・・。」

 

 

 

 

 

 

とても、残念そうに、呟いた。

 

 

 

 

 

彼女も、また、一人の人間であるのだが・・・、《ヒト》のような雰囲気ではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私は、嫌われるようなこと、しましたかね?」

 

 

 

 

 

 

こてっと可愛らしく、首を傾げる。

 

 

 

 

 

 

 

が、彼女は、とても合理的な考えを得意とするため、必要最低限の、感情しか、持ち合わせていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「やはり、セリア様も、始まりは、感情が薄かったのでしょうか?」

 

 

 

 

 

 

彼女は、星伽あかりのオリジナルのコピー。全て、コピーされた時より、一切変わっておらず、今では、独立した個人と、なりつつある。裏を返せば、星伽あかりが、契約した時、とても合理的な考えができた少女だったことが、わかる。

 

 

 

 

「まあ、よいでしょう。(わたくし)は、初期命令を、忠実に、実行するだけです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「《水銀の魔女》、なんとも、不名誉な二つ名です。でも、(しゅ)には、《水銀の姫》という二つ名が、あるのでしょう?だったら、それは、(わたくし)のことでしょう。」

 

 

 

 

 

 

「魔法少女殺しの魔法少女。客観的に視れば、(わたくし)は、只の殺し屋なのでしょう。」

 

 

 

 

 

 

 

物騒なことを、平気で、呟く。やはり、彼女は、感情が薄いのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でも、魔法少女を殺す(救済する)ことが、(しゅ)の半身である、(わたくし)の務めであり、(しゅ)の望みです。誰にも、邪魔はさせません。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女は、知らない。全ての反動が、間もなく、彼女達に降りかかることを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、行きましょう。(しゅ)の願いを叶えるために。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

音もなく、純黒の魔法少女は、闇に消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




キャラ設定▼

・ブラック(星伽あかりのコピー)
あかりの祈りから生まれた存在。感情が薄く、合理的な考えができる少女。セリアは、彼女を相当、嫌っている。


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