魔法少女まどか☆マギカ~もうひとつの世界 星に祈りを~ 作:あおいちご
カリッ
「♪~♪~」
お菓子を食べながら、鼻歌を歌う。
「・・・暇だなぁ・・・。」
最近、使い魔とか、魔女がいなさすぎるような気がする。なんか、先回りされてるような・・・、そんな感じ。
カリッ
Rockyをかじる。何気ないけど、Rockyって美味しいんだよね・・・。甘くて。特に、今、食べてる種類は、砂糖がたっぷり使われてて。甘いは、味方だよ。
私は、
そんな私が、今、何をしているかというと、暇潰しに、魔女狩りのため、休日返上でパトロールしていた。することもないし、町の人を守るためでもあるから。私にしか、あおちゃんの、やりたいことが出来なくて、そのためなら、私は、戦うことも、仕方がないって割り切っているし・・・。
なにより、守りたい少女ができたから。
ポリポリ
今度は、ラムネを口に放った。・・・うん、美味しい。やっぱり、甘いは、味方だよ♪
「あら?叶さんじゃない。どうしたの?」
「こんにちは。セナさん。セナさんこそ、どうしたんです?」
はむっ
新たに取り出した、ドーナツをかじる。うん、甘い♪
「あらあら。見ての通り、パトロール・・・と、言いたいところだけど、実は、ケーキの材料を買いに来て、帰るところよ。」
苦笑しながら、答えてくれたこの人は、実はまだ中学生。しかも、私の一つ年上。信じられないくらい、スタイルが良くて、あなた本当に中学生?って言いたくなるような、立派なお胸を持っている。ただし、魔法少女歴は、四捨五入で、10年の大ベテラン。
「そうだわ!叶さん、ケーキ食べていかない?ちょっと時間掛かっちゃうけど。」
「はいはーい!慧理、行きまーす!」
ケーキイコール砂糖沢山イコール甘い!
「うふふ。叶さんは、甘いものに、目がないものね。さ、行きましょう。叶さん。」
「はーい!」
甘いものは、とっても美味しいけど、尊敬する先輩が作ったケーキなら、もっと美味しいはず。
私は、味にうるさい。いわゆる美食家というもので、美味しいものしか、食べたくない。でも、セナさんの料理だったら問題ない。文句なしに美味しいから。
カリッ
再びRockyを取り出して、口にくわえる。
多分、端からみれば、美女とお菓子をくわえた、ちょっと猫目な少女が、仲良く談笑しているのだろう。
「「きーらきーらひーかーるー、おーそーらーのーほーしーよー。」」
不意に、上から歌声が、響いてきた。
そこには、空色と桃色のくるくるの髪を、可愛らしく纏めた、黒リボンのカチューシャがよく似合う少女と、黒髪の緩く波打つ長髪を、真っ白なリボンで軽く纏めた、少女がいた。
「ハロー。ご機嫌いかが?」
「ごきげんよう。慧理お姉様、セナお姉様。」
ニコッと二人揃って、笑いかけた。
「あら。美咲さんと星伽さんじゃない。一週間ぶりね。」
「あはっ!こんにちは、セナみん!元気にしてた?」
「ええ。今日、戻って来たのね。ライブは、どうだったかしら?」
「相変わらず、最高に楽しかったよ!現地の魔法少女とも、仲良くなれたし♪」
「
なるほど。あかりちゃんも、見かけないと思ったら、そういうことだったんだ。
「本当に、仲いいんだね。羨ましいな。」
「そりゃそうだよ!だってわたしたち、義姉妹だもん。」
「そうですわ。義姉妹ですもの。葵お姉様。」
「丁度良かったわ。美咲さん達も、一緒にケーキはいかが?ご馳走するわ。」
「はーい!セナみんのケーキすっごくおいしいもん!あかりんも、行くよね?」
「あ、え、はい。行きますわ。」
「じゃあ行こうか♪」
こうして、紅葉ちゃんとほのかちゃん以外の魔法少女と、その義妹のグループで、セナさんのお家に向かった。
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「はーい。お待たせ。お待ちかねのお手製ケーキよ。召し上がれ。」
皆にそう呼び掛けた。
「やったぁ!いっただっきまーす‼」
「んふー♪おいしー!」
今日のケーキは、チョコケーキ。気をつけないと、焦がしちゃう繊細なケーキ。だけど、一番得意なお菓子はこのケーキ。
「なかなか上手ですね。セナお姉様。スイスのお店に出しても遜色ありませんわ。特に、チョコレートは、湯煎で、溶かしてますよね?わかりますわ。
さっきから、まじまじとケーキを見つめて、評価してくれている。スイス出身の星伽あかりさんにとって、チョコレートのこだわりが強いのかしら。私には、ありがたいけれど。
「それじゃあ、頂きますわ。」
「どうぞ、召し上がれ。」
独特の緊張感が、場を支配する。プレッシャーが、強くかかる。
さしもの二人も静かに見守る。
かちゃ
フォークを、陶器のお皿に置いて、ゆっくりと咀嚼している。
ま、まさか・・・美味しくないのかしら・・・?
「うん。美味しいですわ。合格ですわ。」
花が綻ぶように、笑顔が浮かんだ。
「
「そ、そうかしら・・・?」
「またこのケーキが食べたいですわ。今度訪れたとき、あると嬉しいですわ。」
「わかったわ。ケーキを用意しておくわね。」
まさか、思いもしないだろう。このあと、約束したケーキが作れなくなるだなんて。
このケーキ以外、彼女がチョコレートを食べれなくなるなんて。
このケーキが、彼女の思い出のケーキになって、このあと、彼女を苦しめるなんて。
どうも、あおいちごです。あかりちゃんのチョコダメの原因が判明しました。トラウマですね。はい。
以下、キャラ設定▼
・美咲葵&星伽あかり
一週間ライブで、星ノ瀬町を離れていた。あかりが、運命のチョコケーキと、出会った。
・叶慧理
《星の戦乙女》の一員。とにかく甘党で、食に対する拘りが強い。常にお菓子を常備している。羨ましいことに、いくら食べても太らない。セナの料理は気に入っている。
・友音セナ
お菓子作りがとても上手い白髪美女。中学生とは思えないスタイルの良さを持っているが、本人は、自覚していない。《星の戦乙女》の一員にして、最年長魔法少女。あかりの思い出のケーキを作れる唯一の人。
《30話記念ミニエピソード セリアの制服》
学校―――
さやか「そういえばさ、セリアの制服、ちょっと変わってるよね。なんか、スカート長いし、上着はなーんか足りないようなー・・・。」
まどか「あ、それ私も思ってた。」
セリア「ん?ああ、これね。UVカットの制服になってるの。出来るだけ紫外線が当たらないように、校長先生が、私専用の制服にしてくれたの。ほら、私、日光アレルギーだから。」
さやか「そうだったんだ。なんか、かわいそー。」
セリア「え?なんで?」
さやか「だって、オシャレの幅が、効かないじゃん。あたしだったら、イヤだなーって思って。」
まどか「そうだね・・・。」
セリア「うふふ。気にしなくていいの。昔からこうだったから。」
ほんとは、脚を見せるのが恥ずかしくて、スカートを長くしていることを、誰にも言えないセリアなのでした。
おしまい☆