魔法少女まどか☆マギカ~もうひとつの世界 星に祈りを~   作:あおいちご

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葵ちゃん、魔女化です・・・。


第30話 枯れたハーベストローズ

「あら?美咲葵ね?」

 

 

「だ、誰?!」

 

 

「私は、妃夢乃(きさきゆの)。一年ぶりね。元気にしてた?まあ、貴女は、覚えてないだろうけど。」

 

 

「はい?ファンか追っかけですか?困ります。学校に行くので。それじゃあ、この辺で、失礼します。」

 

 

「ちょっと、いいかしら?なぁに、すぐに終わるわ。」

 

 

 

一瞬で、わたしの前に現れた。

 

 

 

「・・・魔法少女、ですか。いいでしょう。ただし、1分間だけ、とさせてもらいます。遅刻してしまいますので。」

 

 

 

「すぐに終わるわよ。ちょっと《イイコト》を教えに来たのよ。特に、ソウルジェムの秘密について、とかね?」

 

 

 

「?」

 

 

 

「ねえ、知ってる?ソウルジェムって、私達の本体なのよ?知ってた?」

 

 

「えっ?」

 

 

ソウルジェムが、魔法少女(わたしたち)の本体?

 

 

「それって、どういう・・・」

 

 

「魔法少女の秘密その(いち)、ソウルジェムが契約した者の魂その物である。」

 

 

その(いち)・・・?他にもある・・・?でも、ソウルジェムが魂だって、知らなかった。契約・・・。キュウべえが、関係してる・・・?でも、キュウべえは、そんなこと一度も・・・。まさか、隠してた?でも、キュウべえはそんなことをしたりしないはず・・・。

 

 

 

「まあ、詳しくは、貴女の信頼するキュウべえにでも、聞いてみてね。それじゃあねぇ。」

 

 

あははと、高笑いしながら、妃夢乃という少女は、去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・学校、行かなきゃ。」

 

 

 

今は、そんなことよりも、学校に行かなきゃいけない。・・・紅葉(もみじ)を、心配させたくないから。

 

 

 

 

 

 

 

でも、今日の授業に、なんでだか集中出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

ソウルジェムが、私達の本体だっていうことが、気になりすぎて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キーンコーンカーンコーン。キーンコーンカーンコーン。キーンコーンカーンコーン。

 

 

 

 

 

やかましい、放課後のチャイムの音を聞き流し、帰路ヘ、つこうとした。

 

 

 

 

 

 

「あ、あの、葵お姉様は、いらっしゃいますかしら?」

 

 

 

「葵?まだいるけど。」

 

 

「珍しく、今日は一日学校にいたんだよね。ところで、あなたは?」

 

 

「わ、(わたくし)は、星伽あかりと申します。」

 

 

 

 

 

 

あかりんが、私のクラスの人と、仲良くしてる・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

憎い。

 

 

 

 

 

 

 

 

ほんの少しだけ、嫉妬してしまった。

 

 

 

 

(葵?)

 

 

 

 

(・・・大丈夫。)

 

 

 

 

 

 

 

 

いっそのこと、このまま・・・

 

 

 

 

 

 

 

「葵お姉様!本日も、途中まで、一緒に帰りませんか・・・?」

 

 

 

やさしく、微笑むこの少女は、たった一人の、大切な義妹。こんな時は、笑わないと。

 

 

 

「うん!帰ろ!」

 

 

 

無理に明るく返して、営業スマイルを浮かべた。内心を悟らせないように。嘘をついて、異なるわたしを演じよう。何もかも知らない、ただの少女のように。ただただ、くるくると回り続ける駒のように。

 

 

 

 

 

 

 

 

*********************************************

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「インキュベーター!出てきなさい‼」

 

 

 

 

葵お姉様が、朝の様子とまるっきり違いますわ。魔法少女の秘密を、知ってしまったのかもしれないですわ。

 

 

 

 

「呼んだかい?」

 

 

 

「葵お姉様は、魔法少女の秘密を知ってしまったのですか?」

 

 

 

「恐らく、そうだろうね。」

 

 

 

「お前のせいですか!?」

 

 

「いいや。僕らは、効率を重視する。こんな非効率的な時間帯に無駄に話したりしないさ。聞かれないことは、答える必要もないし。」

 

 

 

「では、誰か、この事を知っていて、尚且、朝の登校する時間帯に接触できる人物を、全て教えなさい。」

 

 

 

幾らか、インキュベーターの無感情な声で、落ち着き、冷静に質問する。

 

 

 

「答えは、妃夢乃しかいないよ。」

 

 

「キサキユノ?」

 

 

「ああ、彼女なら可能だろう。僕達の一個体が、妃夢乃の行動を確認していた。」

 

 

「何故、そんなことをするのか、知っていますか?」

 

 

「合成魔女を作ろうとしていることは、知っている。彼女の固有魔法は、呪いの操作だからね。彼女からしたら、簡単なことさ。」

 

 

 

合成魔女を作ろうとしている・・・。つまり、葵お姉様一人を、狙っているわけではないと。《星の戦乙女(ヴァリキリー・エトワール)》のメンバーを、狙っていると、見るべきですわね。

 

 

 

「ねえ、キュウべえ・・・。なんで、同じ魔法少女なのに、互いを傷つけあうのかしら・・・?なんの得にもならないのに。」

 

 

 

「わけがわからないよ。彼女、妃夢乃の行動は、僕達にとって、歓迎すべき行動なのに。何故君は、一度肯定したのに、否定的に見るんだい?わけがわからない。」

 

 

 

「あっそう。なら、私達とは、永久に分かり合えないわね。時間を取らせて悪かったわね。もう行きなさい。これ以上、貴方を見てると、殺したくなるわ。壊されたくなければ、即刻、立ち去りなさい。」

 

 

 

「わかった。」

 

 

 

 

 

 

 

いつのまにか、きつい口調になっていた。

 

 

 

 

「駄目ね、これじゃ。元に戻さないといけませんわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

葵お姉様・・・。どうか、ご無事でありますように・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「なんで、教えてくれなかったの!?ソウルジェムが、わたしたちの魂だって!?」

 

 

 

「聞かれなかったからさ。知らなければ、知らないで、なんの不都合もないしね。」

 

 

 

「ふざけないでよ!これじゃ、わたしたち、ゾンビにされたようなもんじゃない!!」

 

 

 

「君達は、いつもそうだね。何故、そんなに魂のありかにこだわるんだい?わけがわからないよ。」

 

 

 

 

あ・・・。コイツ、本当に何とも思ってないんだ。

 

 

 

 

 

「ああ、そう。もう、いいわ・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんなんじゃ、わたし、あかりんに会えないよ・・・。もう・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、葵。昨日はどこに行っていたの?事務所にも、いないって言われて、探したのよ?」

 

 

 

「・・・なんのよう?」

 

 

 

「もちろん、葵を家に連れて帰るためよ。タレント、なんでしょ?」

 

 

 

「・・・。」

 

 

 

「さ、行きましょ。」

 

 

 

 

 

 

 

・・・よくもまあ、いけしゃあしゃあと、事務所に入れたもんだね。わたしのこと、ひっぱたいて、仕事やめろっていったくせに。

 

 

 

 

 

 

 

お母さん、産んでくれてありがとう。そして、死んでください。わたしの幸せの為に・・・。親としても、子どもの幸せが、叶うんなら、それが望みだよね?

 

 

 

 

 

「ねぇ、お母さん。」

 

 

 

「なぁに?」

 

 

 

「昨日のこと、覚えてるよね?」

 

 

 

「・・・?なんのことを言ってるの?」

 

 

 

「ほらね、やっぱり嘘ついた。知ってたよ。お母さんって、嘘つきだって。わたしに隠し事あるでしょ?」

 

 

 

 

「!」

 

 

 

 

 

「そうだねぇ、わたしの仕事着でも売って、百万円手に入れて、すっごく幸せでしょ?お金がいーっぱいあるもんね?だからさ、わたしの幸せの為に・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日に、火事があって一人の首なし死体があったことが報じられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「・・・やっと、見つけた。仕事、だろ?」

 

 

 

「そうだね・・・。でも、今のわたしは、なんでもないから・・・。ゴメンね・・・。手間かけさせちゃって・・・。」

 

 

 

「どうしたんだよ?おばさん、心配してたぞ?」

 

 

 

 

「・・・紅葉はさ、前に・・・話してくれたよね・・・。希望と絶望は、差し引きゼロだって。・・・今なら、それ、よくわかるよ・・・。」

 

 

 

 

 

 

そっと、手の中に隠していたものを見せた。

 

 

 

 

 

 

「え・・・。これ、どうしたんだよ!?」

 

 

 

驚く声。それはそうだよね。空色のソウルジェムだった筈のものが、黒く染まりきって、おぞましい色になっていたんだから。

 

 

 

 

「結局さ、わたしは、アイドルの、魔法少女になって、たくさんの人の笑顔を、命を助けてきたけどさ・・・その分、心には憎しみが、妬みが溜まりにたまってて・・・。自分の思い通りにならなきゃ、自分勝手に動いて、自分で自分を傷つける。・・・紅葉の言葉を借りるなら、ざまぁないよ・・・。」

 

 

 

涙が、少しずつ零れていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

「全て、自分が悪いって、分かってても、そのことを、認めないで、周りに迷惑ばっかりかけて・・・。本当に大切な人に向かって、八つ当たりして・・・。わたしたち、そういう仕組みだったんだって、ただの道具なんだって、気づいちゃった・・・。」

 

 

 

 

 

はじめて、顔を、あげて、紅葉に笑いかけた。

 

 

 

 

 

 

「わたしって、ホント自己中。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パキィィィィィンンンンンンッッッッ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嗚呼、わたしは《駒の魔女》。いつまでも世界を知らず《無垢》な少女のように、廻り続ける。いつまでも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「葵・・・お姉様・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こう呼ぶ声が、聞こえた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




葵ちゃん・・・ヤンデルヨウ・・・((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

キャ、キャラ設定にします・・・((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル


うう・・・。なんでこうなったんでしょうか・・・。((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル





キャラ設定▼
 
・星伽あかり
妃夢乃のことを知った。



オリジナル魔女設定▼

Nestelolo A Herbstrose
駒の魔女。性質は無垢。葵の花を模したドレスと、リボンを着こんだ魔女。総転移前の少女の趣味が、結界に反映されている。契約以前はとても長いツインテールだったことが現れている。メインカラーは、空色と桃色。世界がよく見えておらず、いつまでも自分だけの世界で躍り続ける憐れな魔女でありながら、無垢な少女のように廻り続ける。この魔女を倒すには、現実の厳しさを教えるとよい。葵の花言葉が、よく似合う少女でありながら魔女に、なってしまった。体長は、僅か40センチの小さな魔女。本体の下に、土台があるが、それに乗っても僅か1メートル40センチしかない。
《ワルプルギスの夜》のドレス部分がこの魔女を思い起こさせる。
Nestelo Malva
駒の魔女の使い魔。性質は遊戯。人型のシルエットで、魔女とお揃いの葵の花を模したドレスを着ている。魔女と共にいつまでも世界を知らずに遊ぶ。
《ワルプルギスの夜》の使い魔の性質と姿が、似ている。
Hollyhock Abite
駒の魔女の使い魔。性質は玩具。葵の花を模した姿で、魔女の為に玩具として共に過ごす。魔女が、土台から転落しそうなときは、自らを犠牲にして魔女を助けてあげる優しい使い魔。



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