魔法少女まどか☆マギカ~もうひとつの世界 星に祈りを~   作:あおいちご

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大変、長らくお待たせしました。本当に、申し訳ありません。m(_ _)m


第32話 緋の無効

 

 

 

 

 

 

 

 

木の頂上で、狂喜に満ちた笑い声が響く。

 

 

 

 

 

 

 

「うふふ。私の勝ちね。紗羅紅葉、星伽あかり。美咲葵は、私のものに。」

 

 

 

 

そこには、リボンと六芒星と花がモチーフのグリーフシードがあった。

 

 

 

 

 

「うふふ・・・あと、四つの魂で、完成するわ。うふふ。」

 

 

 

 

 

 

 

不気味な高笑いが、辺りに響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

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しんしんと、雪が降り積もる。

 

 

 

 

 

 

まるで、私を拒んでいるかのよう。

 

 

 

 

 

「何、してるのかな・・・私・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう、誰も信じたくない・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめん・・・なさい・・・。」

 

 

 

 

最後に、そう一言告げて、義姉の元を去ってから、二日がたった。

 

 

 

 

 

 

 

学校に一緒に行くことも、挨拶をすることもない。きっと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう、信じていた義姉は・・・もう、いない・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「きーらきーらひーかーるー、おーそーらーのーほーしーよー。

 

 

 

 

 

 

 

まーばーたーきーしーてーはー、みーんーなーをーみーてーる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きーらきーらひーかーるー、おーそーらーのーほーしーよー。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・やっぱり、貴女ほど、上手く歌えません。葵お姉様・・・。」

 

 

 

 

 

不格好な、きらきら星の歌。日本の童謡の一つ。葵お姉様から、教わった、大切な歌。

 

 

 

 

 

 

静かに、何も変わらず見守っていこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

星のように

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ一人、裏切らなかった、たった一人の義姉の為に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時(絶望した時)まで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

約束は守りたいから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、祈る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆の、幸せを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が、何かを願わなくても、良いように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時よ。まだ、来るな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大切な、何かを、失いたくないから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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<昨夜未明、星ノ瀬町で、タレントAOI さんの遺体が発見されました。遺体は、首を切断された状態で、ブルーシートが、被せられていた状態で見つかった模様です。警察は、事件性があるとみて、捜査しています。続いて――――>

 

 

 

 

 

 

 

ああもう、むなくそわりぃ。

 

 

 

 

 

がぶっ

 

 

 

 

 

 

大口を開けて、ハンバーガーにかぶりつく。

 

 

 

 

 

モグモグ

 

 

 

 

葵の魔女が、見つかれば、まだ、何とかなったのに。アタシの、無効化の魔法で、葵を元に戻せたはずなのに。体はあった。魂も、変化したものの、まだある。変化をなくせば、魂は元の形になる。魂を元の場所(身体)に戻してやれば、元の葵に戻る筈だ。前も、おんなじようにしたら、出来たんだ。でも、もう戻ってきた頃には、葵の魔女は、居なかった。二日もかけて探したのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんにちはー、紗羅紅葉(さらもみじ)。」

 

 

 

 

「・・・られら?(誰だ?)」

 

 

 

妃夢乃(きさきゆの)。覚えているでしょう?」

 

 

 

「らんろろうら?(何のようだ?)」

 

 

 

 

がぶっ

 

 

 

 

八つ当たりも込めて、かじりつく。

 

 

 

 

 

 

「貴女に、用事がある子が、いるみたいよ?それを教えてあげようかと思って。」

 

 

 

 

「・・・きへろ(消えろ)。銀の悪魔。」

 

 

 

 

「あら、消えろと言われて消える人がどこにいるの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬で、世界が変わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この世界は、一度だけ、見たことがある。

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、ここは、呪いの世界。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反射的に無効化の結界を周囲に張った。

 

 

 

 

 

 

「何の真似さ?」

 

 

 

「うふふ・・・。私はね、貴女が欲しいの。」

 

 

 

「は?」

 

 

 

「最強の魔女を創る為に、貴女の力が欲しいのよ。」

 

 

 

「何、寝言を言ってやがんだ!アタシは、魔女になんかならない!アタシだけは、絶対に、オマエの思い通りになんかならない!」

 

 

 

「威勢が良いわね。でも、覚えているかしら?」

 

 

 

「・・・何がさ?」

 

 

「美咲葵のことを二度も、魔女にさせてしまったことを。」

 

 

「何が言いたい!」

 

 

「貴女は、貴女の魔法の力と、同じように、貴女の行動も、無駄だったのよ。」

 

 

「・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・うん。ほんとは、分かってた。アタシは、無力だって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほら、ね?気づいていたのに、貴女、関係ない女の子に向かって、八つ当たりしたのよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うん。そうだ。その通りだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アタシ、関係ない一般人に向かって、ひどいこと言ったんだ。しかも、幼馴染みの義妹に向かって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・なんだか、これ、アタシの中に、閉じ込められてないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真実を知っていたアタシにも、責任があったのに、同じ秘密を知っている無関係な一般人に向かって、責任転嫁した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アタシは・・・アタシに、《束縛》されてないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うっ・・・あ・・・ああ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソウルジェムの濁りが、急速に溜まっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アタシの無意識が・・・アタシを捕まえている・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あとは、自分で、考えてね♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パチンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界がもとに戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「紅葉・・・紗羅、さん。」

 

 

 

不意に、そんな声を掛けられた。

 

 

 

この声は、葵の、義妹。いつだったか、葵が1オクターブ上のドの音だって、教えてくれた、声。

 

 

 

「探しました。(わたくし)、紗羅さんに渡し損ねたものがあるのです。受け取って下さい。葵お姉様からです。」

 

 

 

 

 

そそくさと、丁寧に包まれている手紙をアタシに渡して、こう言った。

 

 

 

 

「あんまり・・・囚われ過ぎないで下さいまし。」

 

 

 

 

ニコッと、優しく上品に笑った。

 

 

 

 

「あ、アリガト・・・。じゃあ、な。」

 

 

 

「・・・はい。ごきげんよう・・・。」

 

 

 

それぞれ、反対の道を歩く。

 

 

 

 

シンプルで、高そうな純白のコートで覆われた少女をちらりと、振り返ると、そこにはもう、人影はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅葉へ

 

 

 

 あなたが、いつ読むのかは、分からないけど。謝らないといけないことがあるの。一つ目、仕事に行くって言ったけど、ほんとは、冬休みで仕事は、なかったんだ。ゴメンね☆二つ目、学校とかの、プライベートで、迷惑かけて、ゴメン。三つ目はね、助けてくれたのに、ありがとうってちゃんと言わなかったこと。本当は、すぐ言わなきゃいけないことだけど、ちゃんと言うのは、恥ずかしくて。っていうか、手紙にして書いてもすっごく恥ずかしいの。紅葉なら、きっと優しいから怒ったりしないんだろうけど、わたし、偽りのアイドルなの。今まで、嘘のわたしを演じてた。ずっと前から。きっとね、わたしには、罰が当たるよ。だって、わたし、しちゃいけないことをしちゃったから。最後に、わたし、義妹が出来て、嬉しいんだ。だから、あかりんと仲良くしてあげて欲しいな。

 

        あなたの幼馴染み 美咲葵より

 

 

P.S. 紅葉は、喧嘩っぱやいところがあるから、セナみんと、えりりんと仲良くして、あかりんにしごいてもらってね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・なんだよ、それ。当たり、前じゃ、ないか・・・」

 

 

 

 

手書きの手紙の上に、涙が、落ちて、滲んでいく。

 

 

 

 

「・・・お前、こそ・・・いっちょまえに、お人好し、してんじゃねーよ・・・!」

 

 

 

 

 

 

 

 

アイツを、思い出せるのは、もう、何もない。最後に残ったのは、アイツからの手紙だけ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

ソウルジェムを、見つめれば、間もなく、孵化することがわかった。

 

 

 

 

嗚呼、やっぱりアタシは、何にも出来ない。無力なアタシ・・・。でも、アイツが入れば、何かを、変えることって・・・出来るのかも、知れない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パキィン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嗚呼、アタシは、無力な役者。何かに《束縛》され続ける、憐れな魔女。誰も、アタシを、解放してくれない・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私のものに、なってくれたのね。嬉しいわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

狂喜の声が、聞こえた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




紗羅さん、魔女化です・・・。私としては、ハッピーエンドがいいのですが・・・おっと、喋りすぎました。

あと、4回?位、魔女化&あかり契約っす。はい。
それじゃあ、キャラ設定、いってみよー!

キャラ設定▼
・妃夢乃
呪いの魔法少女。葵の魔女を所有している。《ワルプルギスの夜》に必要な犠牲者を集めている。


オリジナル魔女設定▼
檻の魔女(紅葉魔女)
Laze Erytheia Acero 性質は《束縛》。自分自身を、縛り付け、囚われている愚者。何が本当のことなのか、魔女になってしまった少女には、分からない。緋をメインとした結界で、所々に槍が突き刺さっている。鋼鉄の身体に生半可な攻撃は効かない。ワルプルギスの夜としては、その性質として関わっている。ほむらが自衛隊から奪った軍事兵力を駆使しても、倒せないのにも、納得の防御力。所々に紅葉の木が、生えている。ザ・檻という感じの魔女。


檻の魔女の使い魔
Schatten contrattacco 性質は《逃走》。魔女の束縛を逃れる為に逃げるが、魔女に捕まる為の役者。人のシルエットの姿で、ワルプルギスの夜の使い魔。葵の魔女の使い魔と合わさっているため、紫色になったようだ。


檻の魔女の使い魔
Ahorn justiz 性質は《無力》。何故か、ワルプルギスの夜の性質を担当している使い魔。正義の名を持つが、束縛している魔女を救うことも出来ない、無力な使い魔。姿は、頭から麻袋を被った罪人のような姿。

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