俺らはあの日、聖霊皇になった。   作:すぺありぶ

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なんだか筆が進んだので更新です。
それと何気にランキング「週間オリジナル」の50位に乗ってました、なんかランキングに載ることさえないと思っていたゆえに嬉しいです。
読者の皆様に改めて感謝申し上げます。

長くなり申し訳ありませんでした。それでは本編どうぞ


巫女の御披露目4

ここは"ズィール島"にある木の聖霊皇の住処である"始まりの世界樹"の中。始まりの世界樹の中は木の聖霊皇の力により木をくりぬいたような部屋がたくさんあり、世界樹の大きさも相まって巨大なビルのようである。その一室、木の聖霊皇の部屋に3人はいた。

 

「さて、それでは用件を伺いましょうか?」

 

そう言ってこちらを見ているのは神々しさすら感じるほどの美しいエルフだった。

長いエメラルドグリーンの髪、黄金の瞳、透き通るかのような白い肌と甘く優しい声色は女神と言われても信じるだろう。

しかし勘違いしてはいけない。

彼は『男』である。

 

「ぷっ…お前なんでそんなに女みたいなんすか?元のお前を知ってる分余計に笑えてくるんすけど」

「黙りなさい、それをいうならあなたはガキでしょう?そんな事を言いに来たならとっとと帰りなさい」

「はいはいメンゴメンゴ、今回の訪問の用件はこの子ッスよ!」

「ア、アルマと申します…この度、火の巫女になりました。木の聖霊皇さまですよね?よろしくお願いします。」

 

木の聖霊皇は、多少どもりながらもしっかりと挨拶のできたアルマに慈しむような優しい目線を送るとそれまでとは違う優しい声色でアルマに声をかける。

 

「アルマさん、ですね。そうです、私が木の聖霊皇。丁寧な挨拶をありがとうございます。軽く自己紹介しますと、四大元素の木を司る木の聖霊皇です。こう見えて一応男です。これからよろしくお願いしますね?」

「は、はい!こちらこそよろしくお願いします!」

 

アルマの返事に満足のいった木の聖霊皇はそのまま視線を火の聖霊皇へ移す。その目は「なんでこんないい子があなたの巫女なのですか?」と言っている。

対する火の聖霊皇も目線で「いい子でしょう?いい子でしょう?そんないい子が自分の巫女じゃないなんてねぇどんな気持ち?ねぇどんな気持ち?」と明らかに喧嘩を売っていった。

 

「ではアルマさん、せっかくわたしの住処に来たのですから少しおもてなしをさせてください。隣の部屋にこの島で取れたもので作ったお菓子とお茶を用意しています。如何でしょうか?」

 

そう言うと木の聖霊皇はアルマと共にとなりの部屋にいくのだった。火の聖霊皇はというと、木の聖霊皇が部屋を出る直前に目線で「来るな」と警告されたためにしばらくはそこで待つのだった。

 

さてその頃火の聖霊皇を置き去りにした2人は先ほどの部屋のとなりにあるテラスのある部屋へと出てきた。

テラスからはズィール島が一望でき、一面の樹海が見える。その向こうには青い海が広がりまさに圧巻と言える景色だった。

 

「わぁ〜、すごいです!木の聖霊皇様はいつもこんな風景を見てらっしゃるんですか?」

「そうだね、ここはわたしのお気に入りの場所の一つでね。ぜひアルマちゃんに紹介したいと思ったんだよ」

 

そう言い終わると木の聖霊皇はテーブルとティーセット、そしていくばかのお菓子を広げアルマに席に来るように招く。

 

「うわぁ〜!こんなにすごいお菓子、本当にいただいてもいいんですか⁉︎」

「ああ、わたしがアルマちゃんをもてなしたくて用意したんだ。遠慮なく食べてくれてかまわないよ」

 

テーブルに広げられたお菓子は黄金色のはちみつのタルトや色鮮やかな木の実のジャムを乗せたクラッカー、新鮮なベリーを乗せたケーキやフルーツティーなんかもある。

アルマは見たことも無いお菓子に胸を躍らせつつも、こんな菓子は王族でも食べたことが無いだろうと思い、自分の幸せを深くかみしめ、この機会の全てに感謝していた。

 

そんなアルマの様子を察してか木の聖霊皇はまた慈愛に満ちた微笑みでアルマを見つめると

 

「アルマちゃんはとっても優しい子なんだね。比較的心の豊かな者の多いエルフでも君ほどに感謝の気持ちが表に出る子はあんまりいないよ」

 

そう穏やかな声で言い、2人は再びゆっくりとお茶を楽しむのであった。

 

 

その頃、火の聖霊皇は…

 

「自分…いつまで待ってればいいんすかね…良い香りもしてくるし、腹減ったっすよぉ〜…」

 

お茶会はその後3時間は続いたそうな。




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