俺らはあの日、聖霊皇になった。   作:すぺありぶ

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連続投稿2話目です!


勇者?

「おお!勇者様ぁ!」

 

なんだ…?うるさい…?

 

「お目覚めください!勇者様!」

 

なんなんだ…?勇者…?

 

「勇者様、お助け下さい!」

 

一体全体…どう言うことなんだ…?

目の前には、ハゲ散らかしてきらびやかな服を着たおっさんがいた。

 

 

 

俺の名前は「志賀 大地」18歳の高校三年生だ、普段は剣道部に所属していて特に成果をあげるでもない、どこを取っても一般的な高校生であった。

 

ある日の放課後、俺は部活後も1人剣道場で素振りしていた。

 

「あら?な〜んだ、大地また1人で素振りしてたの?」

 

俺1人だと思ってた剣道場に声が響く。

肩までかかる程度の艶のある黒髪をあげながら入ってきた凛とした女は俺の幼馴染だ。

「佐々木 薫」俺と同じ剣道部で、俺と一緒に剣道を始めたんだが、才能ってヤツなのかコイツは全国大会レベルの剣士だったりする。

 

「一緒に剣道始めたはずなのにお前の方が強いとか恥ずかしくてやってらんねぇからな、少しでも強くなる為ってヤツだ」

「ふ〜ん、そっか」

「でも、お前が来ちまったからな。そろそろ終いにして帰るとするわ」

「そう?なんかゴメンね、じゃあ一緒に帰らない?」

「ああ、別に構わないよ」

 

そう言うと俺ら2人は道場から出ようとした。

…その時だった。

道場の床が急に光り出し、訳もわからんうちに俺らの姿は剣道場から消えた。

 

そして冒頭に戻る。

 

「勇者様、勇者様、お目覚めください!」

 

なんなんだ。誰なんだ?どう言うことだ?全くわからん。

そんな混乱状態の俺の脳内に、引っかかる単語が1つ「勇者様」?

誰の事だ?俺か?でも何で?

 

まさかこれは…いわゆる「異世界転移」ってヤツなのか?

ラノベやらサブカルチャー的なことも好きだった俺がその答えにたどり着くまでにそれ程の時間はいらなかった。

 

「勇者様!勇者様!」

「あ、ええっと、誰…ですか?」

「おお!勇者様ぁ!」

 

起き上がるとおっさんは目を見開いて迫る。

さっきからリアクションでかいなこのおっさん。

 

「えと…勇者って、俺のこと?」

「そうでございます!勇者様!それと、そちらの御三方も勇者様でございます!」

「え?御三方?」

 

おっさんが指す方を見ると、三人の女の子が倒れていた。なんでだ、どいつもこいつも見覚えがある…

 

1人目は幼馴染で、一緒に飛ばされたと思われる薫。

2人目は栗色のロングヘアでおっとりした感じの女の子…

クラスメイトで隣の席の「桜場 さとみ」まぁ、隣だから色々と世話になったりする程度ではある。

3人目は濡れ烏のような長い黒髪をした…

コイツが問題だ…大問題だ…彼女の名前は「志賀 美沙」名前からなんとなく察した方もおられるだろうがコイツは俺の従妹である。事あるごとに俺に絡んで来やがる…

 

「…んんっ…ぁれ?」

 

すると三人も気がついたのか僅かに声をあげながら起き上がる。

 

「おお!勇者様方、お目覚めですかな!」

 

デカイ声で俺らに声をかけてくるおっさん…

 

「んぇ?…何?何コレ?…夢?」

「え?どういうこと…?」

「ふぁ〜ぁ、んにゃ?」

 

俺もまだ状況を把握しきれてないのにコイツらに混乱されたらたまったもんじゃない、俺はすかさずおっさんに話しかけた。

 

「おっさん、あんたが俺らを呼んだんだな?」

「ええ、そうですとも勇者様」

「簡潔に聞こう、俺らはどうなる?」

 

後ろで混乱が始まった三人を尻目に俺は状況を把握すべくおっさんに質問していく。

 

「勇者様、勇者様方には我々を救っていただきたいのです」

「救う?何から?」

「それは皇帝閣下がお伝え致しますゆえ」

 

おっさんはそういうとそれっきり特に何も言わなくなる。

 

「おい、薫、美沙、そしてさとみさん。大丈夫か?」

「え?大地くん?どうして…」

「大地?どこにいたのよもう!」

「あれ?大兄?なんで?」

「とりあえずこっちに来てくれ、俺も完全に理解した訳じゃないが…」

 

そういうと俺は三人に状況を説明する。

三人も納得は出来てないものの理解はしたのか落ち着きを取り戻す。

自分たちの身の回りみ確認してみると、どうやら俺らは服装は学生服、荷物なんかは持ってこれなかったようで服以外はほぼ身一つのようだ。

一通り確認を終えて全員がおっさんのほうを見る。

するとそれを見計らったようにおっさんが口を開きだす。

 

「勇者様方、落ち着かれたようでございますね?それでは皇帝閣下の元へご案内致しますゆえ、ついて来てくださいませ」

 

おっさんはそういうとゆっくりと歩きだす。

俺らはその後におそるおそるついていくのだった。

 

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