俺らはあの日、聖霊皇になった。   作:すぺありぶ

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土の神?

〜美沙side〜

 

『我を呼ぶか、人の子よ』

(え…?今の声は…前の竜から?)

 

唐突に起こった出来事にミサは何が起こったのか理解できなかったよ…

 

『ほぉ、其方は異世界の魂か』

(あなたが…土の神様、ですか?)

 

何もかもを見透かしたようなその声にミサは怖かったけど、ミサは聞き返したの。

 

『如何にも、我が四大元素を司りし土の聖霊皇だ』

(土の、聖霊皇…様?)

『左様、人の子よ、名をば何と言う?』

(み、ミサは志賀美沙っていうの!)

『良き名だ。して人の子よ、先の願い。如何なる心で願う?』

 

"如何なる心で願う"その質問の意味がミサにはよくわかんなかったの。ただ、右も左も分からないような皆んなの不安を少しでも和らげたい。そんな気持ちだったの。

 

(わ、私は…私は!みんなの為に願います!みんなで、みんなで無事に地球に帰れるように!)

『……そうか』

 

少し間を置くとまた神様が話し始める。

 

『よかろう、聞け!人の子よ、いやミサよ!其方の願い四大元素を司りし土の聖霊皇たる我が聞き届けた!其方は我が多少目をかけてやろう。ノーミードよ!』

 

竜はそういうと誰かに向かって叫んだの。

 

「なーにーぱぱぁ!」

 

わぁ!どこから出てきたんだろう。

ミサの隣にはいつどうやって出てきたのかわからないけど、小麦色の肌の可愛い女の子がいたの。

 

『おお、ノーミードよ。ここに居る娘に少し力を貸してやりなさい。ミサよ!其方には我が娘たるノーミードと契約を結ぶ許可を与える。』

「よろしくね、おねぇちゃん!」

「あなたが、ミサに力を貸してくれるの?」

「うん!」

「わたしはミサ、志賀美沙だよ。よろしくねノーミードちゃん!」

「わたしはノーミード、よろしくねミサおねぇちゃん!」

 

なんだかよく分からないところもあるけれど、ノーミードちゃんが力を貸してくれるみたい!

 

『ふむ、では契約といこう。我が取り仕切る。汝、志賀美沙よ我が娘たるノーミードの助力を得るにあたり、そなたは何を誓う?』

「わたしは、最後までみんなの無事を祈り、努力することを誓います!」

『よかろう、ノーミードよ。汝はこの志賀美沙を契約主と認めるか?」

「うん、みとめるよ。パパ!」

『よろしい、契約はここに結ばれた。志賀美沙よ汝がノーミードに力を求める時、その名を呼ぶがよい。では、さらばだ』

 

その声を最後に周りがすぅっと白く明るくなっていく。

 

「…さ、お…ミサ!おいミサ!起きろ!」

 

…ん?、大兄の声がする…

 

「…サ、いいか…ろよ!…ほら、起きろ!」

「ふにゃ…?」

「こんにゃろ、何が"ふにゃ…?"だよ、全く心配かけさせやがって…」

「あれ…?ミサ、は?」

「お前が祈りの途中で突然倒れたんだよ、皆何事かと思ってな、大急ぎで神殿の長椅子に寝かせたんだ。そしたらお前イイ顔して寝てやがって…ったくもう」

 

そっか、大兄もみんなも心配してくれたんだ。悪いことしちゃったかな?でもね…

 

「…ミサね、神様に会ってたの」

「神様って、あの夢に出た女神様か?」

「ううん、ここの土の神様」

「は?それってマジか?」

「うん!ミサウソつかないもん!」

 

なんだろう、何処かスッキリした気がする。これも神様のおかげかな?

 

この後、みんなに心配をかけた迷惑料としてミサはさんざんいぢられるのでした…

 

 

〜side out〜

 

 

勇者一行が土の神殿で祈り終えると、ルドルフに礼を言い次の神殿へと向かった。次の神殿は「ルドア教」の火の神殿である。

 

「ここが火の神殿か、流石にマディア教の土の神殿程ではないけど、この神殿も立派なもんだな」

「そうね、それじゃ中に入ってみましょ」

 

薫が先を行く形で勇者一行は「火の神殿」へと入っていく。

 

神殿の中は日中にもかかわらず多くの人々が祈りを捧げに来ていた。やはりと言うべきか火が焚かれているからかやや暖かくなっている。

すると1人の神官がこちらに気がついたのか歩み寄ってくる。

 

「こちらはルドア教の神殿です、本日はどのようなご用件で?」

「あ、はいこの手紙を見せれば良いと伺っているのですが」

 

ここでも例によって神官さんは多少驚いたもののすぐに神殿の奥へと通してくれた。

 

「どうぞ、こちらが火の神の御姿となります」

 

神官さんの指す神殿の奥にはやはり竜の石像があった、土の神とは違い、大きく力強い翼が生えたその姿は猛々しく、大きく開けた口の中には不思議なほど緋い火が灯っている。

 

「本日は毎月に一度行われる神への"種火捧げ"が行われる予定でございます。よろしければそれまでゆっくりと神殿の中をご覧になってください」

「へぇ、ありがとうございます。でもそれって、あたしたちみたいな部外者がいてもいいんですか?」

 

薫がおそるおそるといった様子で聞くが、神官はにっこりと微笑むと

 

「ええ、"種火捧げ"はどなたでも参加いただける行事にございます。火の神へと信仰の証やご加護、およびご利益をいただけるように自分で起こした種火を祭壇に捧げるのです。今月は年一回の巫女様がいらっしゃる日となっておりますので、おそらくこれから混み合うやもしれませんがね」

 

神官は説明を終えると「ごゆっくりどうぞ」と再度言うと祭壇の方へと歩いていった。

 

「大地、もちろん参加してみるわよね?」

「ああ、そうだな。参加してみよう」

「わたしも、興味あります」

「ミサも巫女さん気になる〜」

 

勇者一行は"種火捧げ"まで神殿の中で待つことにしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

〜その頃の聖霊皇たち〜

 

水「おいロリコン」

火「何ガッツリ力貸してるんスかロリコン」

木「私…貴方がそんな人だと思いませんでした…このロリコン」

土「んなっ!?何故に我がロリコン扱いを受けねばならんのだ!」

水「おうおう、言うに事欠いてそれかよロリコン」

火「聖霊皇の中で一番はじめに勇者くんに接触した上、よりにもよって勇者くん達の中で一番の少女に声かけたロリコンの分際で何を言うッスか」

土「冤罪だ!横暴だ!我は無実だ!」

木「ほほう?ではこれは何ですかね?」

 

そう言って木の聖霊皇が魔法で投影したのはノーミードとミサが互いに微笑み合う姿を見て口元が緩みきった土の聖霊皇であった。

 

土「ファ!?い、いつの間にこれを…」

木「貴方はこれでもまだ無実を主張するんですか?」

水「うわー、これは無いですわ」

火「これはもう弁明の余地もないッスね」

土「…めるぞ」

木「?…聞こえませんよ?」

土「認めるぞと言ったのだ!ええい、幼子が戯れる姿に癒された事の何が悪い!」

 

木水火 (((うわぁ…開き直りやがった)))

 

土「大体貴様らこそ接触しないだなんだと言っておきながら接触する気満々ではないか!特に火の!」

火「な、なんの事ッスかねぇ〜」

土「こういった事に貴様が首を突っ込まないはすがなかろうに…大方貴様のところの巫女でも使うのだろう?」

火「…黙秘権を行使するっス!」

土「何が黙秘権だキサマ!我の事を根掘り葉掘り調べておいてなn…」

 

木「お黙りなさい!!!」

 

木「全くもう、我ら聖霊皇の一角ともあろう者共が寄ってたかって罪のなすり合い、そんなので恥ずかしくないのですか?大体貴方方は前々から責任感というものがですね…全く、少しは水のを見習ってください」

 

土火「「はい、申し訳ありませんでした」」

 

木の聖霊皇は(ある意味)聖霊皇中最強。

 

 

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