闇に抗う影   作:春の雪舞い散る

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 地の精霊の復活は単なる先触れに過ぎなかった…


焦る真琴

 

 「ど、どーゆー事なの?てっきりボクが地の精霊の巫女に選ばれるからみこが呼んだと思ってたのに?」

 

 そう叫ぶ真琴に

 

 「真琴、落ち着きなさい…ミナ、命のリュックから無地の数珠達を忍に渡し着けてあげななさい

 

 そして媛と真琴…貴女達の番です

 

 チサもこちらに来て…そう、私と向かい会わせに立ち翼の右手を握り忍の左手を握りなさい

 

 私は翼の左手と忍の右手を握り円となりその円の中心に真琴は媛を抱いて立ちなさい」

 

 それを聞きながら悪い予感で震えるユウの肩を抱く鬼百合が

 

 「今のこの状況で悪い事何か起こるわけねぇから安心しな」

 

 鬼百合にそう言われても返って不安が増すだけで

 

 (なんと言えば鬼百合様はわかっていただけるのだろう?)

 

 そう考えていると

 

 ー貴女の直感は正しくそれ故貴女の同行を認めたのです、媛の力になってあげなさい…よいですね?ー

 

 アクエリアスがユウにそう告げると

 

 「良いですか?私に続き呪文を詠唱しなさい

 

 我ら四人が集いし時、我らが主人、我らの光を呼び出さん

 

 精霊達の主人、光の精霊よ…我らの前にその姿を表し貴女の光にて我らに道を示したまえ…」

 

 呪文の詠唱に答えるように洞窟内に一条の光が射し

 

 「何故封印を解いたのですか、答えなさいアクエリアス?」

 

 その強い叱責に

 

 「私達の過ちを許して欲しいなどと虫の良い事は願いません

 

 ただ、私達の巫女と貴女の巫女をお導き頂きたいと願うだけです」

 

 アクエリアスがそう答えると

 

 ー真琴に問います、貴女は媛の犠牲を代償に力を求めるのですか?ー

 

 そう言われて

 

 「媛の犠牲の上?そうしなければ得られないのならば諦めます…ボクが力を望むのはみこと媛を守りたいからなのにその媛を犠牲にしなきゃ得られないのならば諦めます…」

 

 そう答えると

 

 ー懸命な判断ですー

 

 その光の精霊の言葉に

 

 ーそんな事ない、光の精霊の巫女に雪の精の巫女が越えれるわけない、私の事は忘れて光の精霊の導きを受けてっ!ー

 

 その媛の叫びにアクエリアスは

 

 「それはいけない、私達は貴女を守らねばならないから貴女と言う存在を産み出したのに貴方を犠牲にしては意味がありません…」

 

 そう媛に答えるアクエリアスに呆れながらも

 

 「媛の犠牲にとは言いましたが命と引き換えなどとは言ってません

 

 アクエリアス、お前まで何を言っているのですか?しっかりなさい

 

 ですが…それならば結論は巫女達と真琴に委ねましょう

 

 貴女達は巫女達に太古の過ちを伝えましたか?貴女達の犯した罪を洗いざらい打ち明けましたか?」

 

 そう光の精霊に問われた四人の精霊達は言葉に詰まると

 

 ー真琴がそれを聞いた上で尚私を求めると言うなら私もその求めに応じましょう…さぁ、告白なさいー

 

 そう光の精霊に迫られたアクエリアス達精霊はそれぞれの巫女の身体を借りて語り始めた

 

 「それは未だ地上に精霊が満ち溢れていた頃の話です」

 

 アクエリアスの言葉に

 

 「人は我らを敬い我らも自然の恵みを世界にもたらしていた…」

 

 ウィンディーが言葉を継ぎ

 

 「ですがいつの頃からか人は変わっていきました

 

 神々や私達の存在を軽んじ自分達だけで何でも出来ると驕り始めたのです

 

 そのせいで人を見限った多くの神々は精霊達を引き連れ地上を離れ天界へと帰り始めたのです」

 

 ガイアが語り

 

 「我らは各々が導く精霊達の説得を試みましたが聞き入れられず袂を別ちました」

フレアも語り

 

 「そして、闇を恐れる一部の人間達から闇の精霊の封印を求める声が上がり始めましたが私達は一過性の物と考え看過しました

 

 それがそもそもの過ちの始まりになるとも知らずに…」

 

 アクエリアスの言葉が懺悔の口調なってきた

 

 「日に日に闇の精霊の封印を求める声が強まりそのせいで闇属性の精霊達も大挙して天界へと帰りそのせいでバランスを崩した人間界は混乱に陥り益々闇の精霊の封印を求める声が高まりました

 

 己達が自然のバランスを崩しておきながら闇の精霊の責任にして」

 

 刺の有るウィンディーの言葉に

 

 「それでも私達は人を信じていた…いえ、信じたかった…

 

 それに敬愛する光の精霊の双子の妹君の封印等したく有りませんでしたから…」

 

 ガイアの声が悲しみに満ちている

 

 「だが…その願いはあっさり打ち砕かれ闇の精霊の封印か世界の崩壊か…

 

 私達はそのどちらかを選ばねばならなくてはならない所まで追い詰められました」

 

 フレアの言葉からも苦渋の選択を迫られているのがわかった

 

 「ですが…落ち度の無い仲間を犠牲にしてまで…むしろ落ち度は人間の側に有るのに…

 

 そう言って憤る精霊達は自分の棲む自然界の自然に溶け込み精霊の姿をとらなくなりいよいよ収拾が着かなくなりました」

 

 そう言って言葉を切って溜め息を吐くアクエリアス

 

 「最後はその事態に呆れ果てた闇の精霊が自らの封印を光の精霊に願い出て押し切られた光の精霊は自ら闇の精霊の封印を行い…

 

 私達と人間の愚かさを見限った光の精霊もまた封印される事を望み私達はこの地に封印したのです」

 

 ガイアが締めくくり

 

 「それが私達の罪、仲間を守るどころか自分達の判断の誤りを仲間一人に押し付けてしまい…主人にまで愛想をつかされました今、皮肉な運命主姉妹の巫女に選ばれたのは主達同様に双子の姉妹の貴女達

 

 この様に愚かな私の薦めに従い光の精の導きを求めますか?

 

 そうアクエリアスに問われた真琴は

 

 「今の話を聞いて尚更貴女の導きを求めます光の精霊ブペスケンペス様、みこと媛を守れる力を下さい」

 

 そう答えると

 

 ーわかりました、その覚悟はあるのですね?ー

 

 そう光の精霊ブペスケンスに問われた真琴の答えは

 

 「勿論っ!」

 

 そう決意の込めて答えると

 

 ーならば左手を差し出しなさいー

 

 そう言って差し出された左手に口付けを落とし

ー真琴、闇を…弱き人の心の闇を払い光の元にに導きなさいー

 

 そう言って洞窟内を光で満たしていた…

 

 

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