闇に抗う影   作:春の雪舞い散る

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闇の精霊の復活

 

 光有るところに影ができ、光の中にも闇があると言われる通りにこの光に満ち溢れた空間でただ一ヶ所、媛の周りを除いて…

 

 ー何故姉上に私の封印を解かせた?アクエリアスー

 

 そう闇の精霊の月姫に問われたアクエリアスは

 

 「今一度貴女の導きを求めたいから…私達の過ちを詫びる機会を与えて欲しいからです」

 

 そう答えるアクエリアスに

 

ーふんっ、かつて貴女達が犯した過ちを今度は巫女達に犯させるつもり?

 

 まぁいずれにせよ私には関係の無い話し、私は私の巫女の中の奥深く隠り傍観させてもらうだけなのだから勝手にすれば良いー

 

 そう言って媛の左手を取り契約の口付けをすると闇は媛の影と同化して闇の精霊の気配はその場から消えた…

 

 「媛…これが代償なんですね?ボクが光を求めた…」

 

 アクエリアスに向かって訊ねると

「その通りでユウと翔…貴女達が感じた不安の正体です」

 

 そうアクエリアスが答えると

 

 「そして、これが私達三人に立ち合わせた理由でも有るのですね?」

 

 ミナもそう訊ねるとアクエリアスは頷き宙に浮く媛の身体をミナに渡すと媛を抱き締めるミナに

 

 「背負いし宿命に怯えて震える媛を託すのはまず貴女達三人ですからね…頼みますよ?」

 

 そう三人に告げると

 

 「勿論アタイ等は戦士として媛を守るだけだ、そうだろ?」

 

 そう言って仲間を見回すと頷く阿吽、瑞穂、大樹と炎にアクエリアスも

 

 「期待していますが、真琴…先程から考え事をしているようですが何か問題でも有りますか?」

 

 そう聞かれた真琴は

 

 「今まで僕の力になってきてくれていた黒き魔力が今は逆に負担になってきたんだ…

 

 元はみこの身体から溢れ出た魔力を僕の身体が受け入れたと聞いたこの魔力

今こそみこに返還する時じゃないかと思うのだけど?」

 

 そう真琴に言われて

 

 「そうですね、私も命もそろそろ限界ですからそれだけ済ませたら後は任せます

最後に当分媛の事については秘密にしなさい…翼とチサにはわかりますね?貴女達以上に重いこの運命

 

 媛自ら明かせる時まで公表は控える様に頼みます」

 

 そう言ってアクエリアスの蒼い霊気が真琴の身体を包み黒き魔力を吸い取り真琴の身体を解放すると少し立ち眩みしたもののすぐに体調の確認を始めた

 

 しかしそれに対して命の身体は黒く染まった霊気を吸収するとそのまま崩れ落ち慌てて真琴が抱き止めた

 

 命の身体を抱きながら黒炎竜を呼び出すと大樹の前に現れ

 

 「黒き魔力同様に黒炎竜はもう僕の意思には応えない

 

 その証拠に黒炎竜を呼び出したのに僕の前ではなくみこの勾玉をその身に宿した君の前に現れた…その意味はわかるよね?

 

 その魔剣黒炎竜を受け取ってくれるかな?」

 

 そう真琴が問うと

 

 「喜んでお預かりします」

 

 そう言って受けとると今度はチョコレート色の霊玉…忍の霊玉が受け入れを求めてきたから慌てて取り込もうとすると鬼百合が

 

 「慌てんじゃねえ、焦る気持ちはわからんでもねえがまさかアタイ等に船まで担げとでも言うつもりか?」

 

 そう言われて頭を掻きながら

 

 「すいません、何も考えてませんでした」

 

 そう言って頭を下げると

 

 「まぁ気ぃ付けな、これから嫌でもそういった揚げ足取りとも付きあわにゃならんのだからな…」

 

 そう鬼百合がしたり顔で説教するのを呆れ顔で溜め息を吐くユウとクスクス笑う忍と翼とチサに留美菜に美輝と鼻で笑う阿吽

 

 さすがに気を使い苦笑いの真琴と瑞穂に

 

 「ぅ、うるせえ…」

 

 と、呟くだけの鬼百合だったが気を取り直し

 

 「アクエリアスからこれを預かった」

 

 そう言って神剣を渡すと一気に霊力が膨れ上がり白と黒は小さな勾玉になり残りの数珠を染め上げプラチナの様な輝きを放つ霊玉を十個産み出した

 

 その一個を剣の柄に埋め込むと新しい命が吹き込まれ霊剣閃光が生まれた

 

 「真琴もすっかり雰囲気が変わりましたね?髪と瞳の色が変わっただけで…」

 

 そう言われて改めて真琴を見た鬼百合が一言

 

 「そうだな、王子様改少年時代の日輪の神降誕…ってとか?

 

 一段と少女達が騒ぐこったろうぜ?」

 

 鬼百合がそう言うと確かに騒いではいないものの留美菜と美輝も思わず見惚れてポーっとしていたのだからあまり洒落になりそうになかったのだけど

 

 「さて、いつまでもここに居ても仕方ねえから船に戻るか…翔の様子はどうだ?」

そう聞かれた瑞穂は

 

 「相当無理して変化したようで意識を失ってます」

 

 その答えを聞いて

 

 「わかった、聞いての通りだ済まんが船までペンで送って貰えねぇか?」

 

 そう頼むと

 

 「勿論、僕やチサに翼だってもう少しみこと居たいのを我が儘じゃなく正当な理由で一緒に居られるんだから断る方の理由がないよ」

 

 そう言って笑いながらペンの元に向かった

 

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