闇に抗う影   作:春の雪舞い散る

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女王との謁見

 「女王様にお願いします、この後話す事は媛の承諾無しに話して良いかわからずその媛自身その身に起きた事を消化しきれず

 

 媛のその小さな身体には余りにもの重過ぎる宿命に対処できないでいます

 

 ですからその場に立ち会った者には口外する事を禁じましたし国許のお母様や観月お姉さんにも何と報告すれば良いのかわからず…

 

 未だ報告してない程の重要かつデリケートな問題…王女としてではなく精霊の巫女として重大な問題なのです」

 

 そうまで言われて

 

 わかりました、私達の胸にだけ留め置きましょう」

 

 女王にそう言ってもらい息を吐くと翔と媛の到着を待った

 

 暫くしてスーツ姿の瑞穂とジャンパースカートにボレロを纏った忍の二人が共にブランケットを抱え現れると…

 

 それまでは全くの無関心だった王太子が瑞穂を見て微かに反応したしその反応を女王は見逃さない

 

 が、この件については後回しでも良かろうと判断し…命の言葉を待つ女王

 

 「まず今回の件の始まりは地の精霊の開封から始まりました

 

 私達はアクエリアス様に導かれ地の精霊の封印されている洞窟に入りましたが開封と言われる通りに門番は居たのかは知りませんが遭遇しませんでした」

 

 一旦言葉を区切り女王を見ると続きを促され

 

 「地の精霊の封印されていた祠は私の洞窟に入る前に放った浄化の呪文で壊れていましたからアクエリアス様が目覚を促しそちらの忍と言いますが…

 

 彼女を巫女とし、今は彼女中に居りについてますがそれを引き金に光の精霊までもが目覚め私の姉の真琴を巫女に選びました

 

 ですが…光の精霊の目覚めは闇の精霊の目覚めの時でもあり…」

 

 「わかりました、その先はいつか本人の口から聞きますが…

 

 媛を私達に守らせてもらえますか?

 

 妹が貴女達四人を守り愛する様に私にも媛を守らせては頂けませんか?

 

 私達の国名は月明かりの精霊…月影の精とも呼ばれるあの方の部の民の証し

 

 それ故あの時まで司祭の里の監視を長らく受けてきましたが…」

 

 そう言って溜め息を吐き

 

 「まぁそう言うわけですから私達の前に媛が訪れたのは運命だと思いますが…

 

 媛、私の声が聞こえますか?もし良かったら貴女の可愛らしい姿を見せてもらえますか?そして、貴女さえ良ければ私の娘に…私達の家族になってくれませんか?」

 

 そう言われてそっと顔をして女王をじっと見詰めると

 

 スーっと女王に向かって翔びその胸に飛び込むと

 

 ーうん、なって…媛のママになって…あんな綺麗なママが居るみこが羨ましかったんだー

 

 そう女王の心に訴えると

 

 「忍でしたね、貴女はどうしますか?差し支え無ければ貴女も養女に迎えたいのですが月光はどう思いますか?」

 

 そう聞かれた月光が

 

 「可愛い妹としてなら歓迎しますが彼女を結婚相手と見るには可愛すぎますから遠慮します」

 

 王太子がそう答えると

 

 「勿論妹としてです」

 

 そう笑いながら言われたので

 

 「なら、一人っ子だった私が弟や妹を欲しがっていたのはご存知のはずでは?

 

 こんなに可愛い妹が一度に二人も出来るのを反対する理由はありませんよ?」

その答えに満足そうに笑いながら

 

 「王女に頼みがありますが…確か従者の代表は美月のユカだと聞いてましたが何故彼女は顔を出さないのですか?」

 

 そう聞かれ苦笑いしながら

 

 「女王様、このミナも若月ではありますがユカのアシスタントを務める美月のスタッフなんですよ?」

 

 笑いながら言い

 

 「それはさておき魑魅魍魎や海賊が蔓延り海運が停滞気味の昨今ですから私の訪れにより軍の船が久し振りに月影の国を訪れてます

 

 ですから大公様の要請により大公領の繊維業者と荷を乗せて参りましたしユカは滞在中のディーラーとして臨時の輸入代理店を引き受けてます

 

 ですので、美月や本国に商品を発送すべく買い付けに回ってますからもう暫くすれば…参りました」

 

 そう笑って言いながら

 

 「ユカが城内に入りこちらに着くまで今暫く時が必要でしょう

 

 もしユカにご用でしたらお茶でも飲みながら彼女の到着を待ちませんか?」

 

 命にそう言われて

 

 「任せます」

 

 そう短く答えたので

 

 「ミナは春蘭にお茶の支度をさせ雪華に茶菓を持ってこさせてください

 

 りんはユカが到着次第こちらに案内を頼みます」

 

  そう指示すると

 

 「承知しました」

 

 そう短く答えその場を後にしたがその一連の動作の優雅で滑らかな動きに

 

 (ミナもさすがと唸りますがりん、でしたか?あの幼さであれだけ動きができるとは…さすが天下の公女宮仕込み、といったところですね…)

 

 そう感心する女王だった

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