一行が市場の二階の食堂に入る事になり人数分のお任せ鍋定食を注文し
「命様にはミサ、媛様はあきが料理を取り分けなさい
ミチは翔に食べさせてスー、は食べ終わったらミサと交代して命様のお手伝い、留美菜は媛様にりんは翔に食べさせてください
それと残しても一人前じゃ食べ足りない大きな欠食児童が六人も居ますから無理せず食べられるだけ食べなさい
他の子も無理しないで任せなさいね」
そう言って料理が全員に行き渡る頃大樹も到着して食べ始めた
新鮮な魚介類の鍋はとても美味しく皆も普段より多く食べ大樹とたけなどはあっという間に食べつくし寛いでいる
命と媛に翔はゆっくりではあるけどいつもより食べているしその笑顔が喜んでいるが…
味覚音痴疑惑の翔だけは反応が薄いがそれでも量はいつもより食べている
そんな命が留美菜とりんに
「留美菜達のお鍋とは違うけど美味しいね、やっぱしみこはお魚の鍋が一番好きだよ」
そう話を振ると留美菜も
「海域が違うから魚が違えばその他の野菜や味付けも違うけど私達海の子にはやはり海の物が一番です」
そう言って答えると命も
「鬼百合がこの鍋食べたらきっと
おいユウ、酒を買ってきてくれでかい徳利でなっ!ってゆーんだろうね?」
そう言って笑うとりんも
「鬼百合様、昼間から飲みすぎです」
と答えると
「うっせえぞ、女房みたいな事言ってんじゃねえぞっ!」
そう言って鬼百合をあまり知らない少女達が呆気にとられるなか大樹だけは
(現状はもっと凄いことになってたんだけどな…)
そう言って翔を見るとユウの話題になり青ざめた翔が俯いるのを見て
(ホント苦手なんだな…)
思わず同情しないではいられない大樹だった
留美菜、りん、スーの順に食べ終え侍女達と交代して食べてもらい
雪華、麦、小明、なみ、ほなみ、咲、なみ、みか、あきと完食し後の少女達は食べきれず見ていた者達が次々に脱落するのを見て
(少女達にはあの量は無理に決まっている、食べる物を粗末にして…)
そう憤っているとその考えは大樹とたけの凄まじい食欲の前に霧散した
逆に残しても彼等が引き受けるならやはりお勧め鍋を食べれるだけ食べるのが美味しいかもしれない
一見痩せたように見えた大樹もそのがっしりした体格で何らかの事情で体重が落ちているだけ
この調子で食べていればすぐに立派な体格を取り戻した若武者ぶりを見せることだろう…
そう思わせる大樹の食いっぷりだった
四人の見習い騎士がギ次々とブアップする中未々食い足りない大樹とたけが命に媛と翔が食べ残した分を平らげ…
その後に烏賊の串焼きを買って食べるのを見てその様子を見ていた男達を唖然とさせた
皆が食後のお茶を飲む中、謡華と目が合った命はアカペラで大漁を願い漁に出る男を唄った大漁出船を歌い始めると急ぎ三絃を調整して命の歌声に併せる謡華
その時ならぬ歌の国の民謡コンサートが始まった
その歌声に誘われた客は後から後から入りあっという間に満席になり早朝の漁をした者達が酒と串焼きを手に立ち飲みする者まで現れた
普段はあまり酒が出る時間帯では無いため驚いて酒を用意して売り出すと酒は飛ぶように売れ料理も一度に大量注文され…
テーブルへの配給も間に合って無いのを見てりんと留美菜達七人が給仕に加わり滞っていた料理が客の元に届き料理と酒を楽しんだ