その奇跡に立ち合った一人の少女が決意して
「ユカ様、私達も命様のお側で使えることをお許し下さいっ!」
そう言って願い出ると他の少年や少女達も集まり頭を下げるのを見て
「私達が貴方達に求める唯一の条件は親御さんの了解を得る事だけです」
そうユカに言われて一人の母親が
「たったそれだけで良いのでしょうか?」
驚いて聞かれたユカは
「私達はそれが一番大切な事だと思いますよ?命様にお仕えしたいと言うことは親に言えないことなのでしょうか?
勿論人によっては継がねばならない家業も有るでしょう…
ですがそこから逃げ出す先に選ばれては私達は受け入れる事はできませんし常々そう聞いて来ましたから
親御さんの許可は得ましたか?と…」
そのユカの言葉を聞いて涙を滲ませる小絵を見ながら
「小絵はお父さんもお母さんも死んじゃってお父さん同士が兄弟だったから一緒に暮らしてるんです」
そう紗綾が説明すると
「ならば紗綾、貴女のご両親の許しを得れば良いだけです
私達が大公様のお屋敷に奉公に上がる時にお願いしますと言って下さったのは身寄りの無い私達を育ててくださった孤児院のシスターですからね?
必ずしも実の親でなければいけないわけでは有りませんから…
ほら、貴女達のお父さんがみえましたよ?ちゃんとお聞きしなさい」
そうユカに言われて
「お父さん、私達命様のお側でお仕えしたいんです…良いのでしょうか?」
そう聞かれた男は
「そうか、頑張りなさい」
「だから…え?」
余りの呆気ない承諾に拍子抜けの二人に
「兄貴もあまり自分の意見を言わん小絵の事を心配してたからな…この事を知ったらきっと喜んだだろうな…
色々覚えねばならん事があるだろから大変だろうがとりあえず頑張りなさいとしか言えん
そう言うことですから娘達の事をお願い出来るでしょうか?」
そう訊かれたユカは
「命様、よろしければ明日も踊りの奉納に来ますか?」
そう問われた命は
「明日は澪とりんの二人も連れてくね」
そう答えたので
「供を希望する者は親御さんの許可を得た上で明日漁港に荷物を持って集まりなさい、よろしいですね?
ただし、この先の貴女達の運命はまだわかりませんから必ずしも命様にお仕えできるわけではありません
発足間もない王女宮と騎士団は未々落ち着ませんから新しく入る貴女達の身分は公女宮の見習いの侍女であり見習いの騎士になりますし…
例えば霊獣の三騎士と呼ばれた者達は己の運命の主人を見いだしその方達に誓いを捧げその方の元に旅立ちました
ですから命様でなければと言われても期待には添えないかもしれないと言うことを覚悟して欲しいと言うことです」
そう言われて紗綾が
「命様は皆を導く方って聞いてます、だから直接命様にお仕えできなくてもその方にお仕えする事が命様にお仕えをする事なんだって思います」
その答えに満足したユカが
「命様…明日朝、覚悟と決意を持って集まるだろう子達にお言葉をお願いします」
そう言われて命は
「皆にそんな風に言ってもらう資格がみこに有るかは知らないけどみこは立ち止まれない
大好きな人達と離れなきゃいけなくてもそれがみこの使命なら歩き続けるだけ
立ち止まったらその大好きな人達とまた会うことも出来ないしこれから出会う新しいお友達とも会えない
だからそんな我が儘なみこに力を貸してくれるとゆーなら明日の朝、踊りを奉納しながら待ってるから来て」
そう言って頭を下げる命に拍手が起こり…そして命達は帰っていった