闇に抗う影   作:春の雪舞い散る

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謎の国からの招き
白夜の国


 白夜の国

 

 

①予感がした

 

 勿論根拠はない、ただそうしなければいけない…そんな気がしただけ

 

 夕べはまず見習いの騎士達を導きトンを選んだのは黄色の霊玉、ナンを選んだのは青緑の霊玉(草の精が命の中で水草の精に変化した者)

 

 シャーを選んだのは薄い水色と透明のマーブル模様(ミナの風雨の精)でペイを選んだのは白い勾玉

 

 翔は修行でなんとか空中で身体の向きが変えられるようになった翔は這うような速度だけど宙を滑れるようになった

 

 朝からの巫女達の稽古をしてから奉納の踊りを舞い志願者を待った

 

 集まってきてのは侍女志望の少女五人と騎士志望の少女一人

 

 騎士志望の少年四人で二台の馬車に分乗して王城に戻り部屋割りの変更をして命は謡歌と歌の稽古

 

 大樹は大公領に飛び四人の精霊の巫女と命が留守の間に持ち上がった難題の報告に向かっている

 

 王城では阿吽の二人を通して歌の国に報告した

 

 ー現在鎖国政策で月影の国以外の国とは国交断絶中の白夜の国が命を月影の国の判断で我が国へも訪問させろー

 

 と、言ってきたのだ…

 

 無論そのようなことを勝手にして良いわけはないが幸いな事に阿吽の二人が両国に別れて居るため緊急の会談が可能になったわけだ

 

 結論から言うと国交が無かったのだから訪問予定はなかったが訪問してもらう事にしたので現在色々調整中

 

 命に同行するのは黒蓮で魔獣黒煙馬を呼び出しいつでも使役出来るようにしてある

 

 鬼百合を筆頭に准騎士のたけ、准騎士の候補者トン、ナン、シャー、ペイに命従者の翔

 

 侍女の筆頭のユウに精霊の巫女の水樹とみかに侍女のスー、見習い侍女のほなみ、ミサ、ミチ、咲、なみ

 

 同行者の謡華に映見の19名が同行で三台の馬車に分乗する

 

 先導する白夜の国の騎士二人との旅が始まる

 

 因みに残留班はユカ、阿、忍、瑞穂、大樹、媛歌、美輝、留美菜、春蘭、雪華、ミナ、麦、小明、澪、ミエ、あき、春菜、菜月、秋菜、こうめの20名と月影の国の新人10名となっている

 

 

 

 

②月影の国伯爵領

 

 馭者は月影の国の輸送班から三人が選抜されているため今回は取り敢馬車は静かに月影の国の穀倉地帯を走っていたが取り敢えず朝の食事を摂る事にして荷を下ろし食事の支度を始めた

 

 食事を始める際白夜の国の騎士達をユウが恫喝した

 

 「良いですか、命様を面倒臭い大人の事情に巻き込まない下さい

 

 私達は命様には白夜とオーロラを見にいらっしゃいませんかと招待されたと説明して有りますから好みは兎も角一緒に食事を取りなさいっ!」

 

 そう言われて

 

 「では命王女は嫌々の訪問ではないのですか?」

 

 そう問われたユウは

 

 「新しい出会い知らない事との出会いに胸膨らませる旅、嫌がる要素は有りませんが?」

 

 そう言われて顔を見合わせ

 

 「我々の様な一騎士と食事を共にすると言うのですか?」

 

 そう言われてユウが

 

 「たけ、騎士の方達が一騎士が命様と食事を共にして良いのかと言ってますが?」

 

 そう訊かれたたけは笑って

 

 「じゃあ見習い騎士だった頃の俺達を成敗にいかなきゃダメですね?」

 

 と答えるとなみと咲も笑いながら岬で命様と過ごした人達も…勿論漁師のお父さん達なんか王女様達からお酌していただいたなんて死罪でしょ?」

 

 そう言われて目を丸くする二人の騎士達に

 

 「まぁ、あくまでもぶきっちょな命様以外の三人の王女様達の話ですけどね」

 

 そう咲が笑って言うと

 

 「陛下もいくら溺愛してる命様と言ってもあの方にだけはさせませんからね」

 

 なみもそう言って笑い

 

 「わかりましたね?命様が苦手な事を期待されても困りますが身分がどうのこうの等と言うのは悲しいかな大人の事情

成り行きはともあれ私達は貴方達を親善の使者と扱う事に…

 

 と、いうか大人の事情を知る私はそう思わねばやってられませんが互いに宮仕えの身なれば主命には逆らえませんよね?

 

 そんな貴方達に八つ当たりしてもなんの意味もありませんから命様が初めて訪れる土地土地を楽しんで貰うことの方が命様の為なります

 

 ですので逆にこれはこれで国交正常化の方向に空気が変われば…

 

 本来行かれないハズの国に行ける事を楽しむのが良いのでは?

 

 美月のスタッフすら誰一人訪れた事の無い国の訪問を期待してしまいますよ?

 

 そう言う訳ですから命様にはこの訪問を楽しんでいただくと言う方針に決めました」

 

 ユウにそう言われて驚きつつも感心して見ていると命は命で

 

 「これ振ってみて」

 

 そう言って馭者達にチョコレート色の霊玉を埋め込んだ細身の長剣を渡して素振りをさせてみて

 

 「どうかな?」

 

 命にそう訊かれた男達は

 

 「軽い…剣の重みを全く感じない」

 

 一人が唸ると別の者も

 

 「なんだこれは…まるで何年も使い込んだ様に手に馴染む…」

 

 と感嘆の声を上げ

 

 「我々には到底手の届かぬ名剣なのだろう…」

 

 と、嘆くのを

 

 「そんな事ないよ?伯母様から頂いた廃棄処分する剣を霊玉の霊力で再生強化した物だからお金掛かってないよ?

 

 だから気に入ってくれたのなら馭者をしてくれるお礼の気持ちだから受け取って下さい?」

 

 そう言われて驚いたけど三人共喜んで受け取るのを見て

 

 「不思議な方ですね、命王女様は…」

 

 そう言われて

 

 「でも可愛い娘でしょ、私達のみこちゃんは…貴方も共に旅をすればそれがわかりますからね」

 

 そう言われて

 

 

 (多分そうなんだろうな…)

 

 そう思う二人の騎士達だった

 

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