③運河の災難
命達の客室は他に客はおらず静かな為取り敢えず少年少女達に身体を休めるよう指示して自らも寛ぐユウ
船内に静かな時が流れ空腹で目を覚ました少年達に気付いたユウは先に食事を摂らせることにして食料を分けた
「さすがに冷えてきましたね」
公女宮の制服の上にジャケットを羽織鬼百合に話し掛けるユウに
「あぁ、そうだな…」
そう言って相槌を打つ鬼百合の表情は険しく命の様子を頻りに伺っている
(アタイが気付いてるこの気配、みこが気付いてねぇ訳ねぇのに何で黙ってやがるんだ?)
そう鬼百合思いながら命の様子を伺っている当の命は扇子と槍に剣に傘?それと見慣れない霊玉を弄っている
それらを取っ替え引っ替え見ていた命が
一組の扇子に霊玉を埋め込むと剣と槍、傘と次々に埋め込むとホッと息を吐き自分を見ていた鬼百合に
「鬼百合…欲しーの?一応武器じゃ有るけどね…
命の踊りの小道具兼護身用具なんだ」
そう言って扇子をヒラヒラさせる命が
「いい加減しつこいよね?仕掛けてくるわけでもなく何日もずーっとついてきてるよ、何がしたいんだろ?」
そう言って溜め息を吐く命に
「何日もって…そんな前からついてきてたのか?」
呆れる鬼百合に
「伯母様のお城を出てすぐだよ」
淡々と答える命に
「放っておいて良いのか?」
そう鬼百合聞かれた命も
「わからない…だから様子を見てるってゆーより放ってある
鬼百合が気付いてるみたいだったから」
そう言って舌を出す命に呆れながら取り敢えず様子を見てる事にした鬼百合
その日は少年達には筋トレ、巫女達は豊作祈願…水樹もようやく基本の足捌きを終えこの日から豊作祈願の踊りを習う事になった
ちなみにミサは勿論アクセサリー作りを指示されたミエは命、翔のお揃いポシェットを完成させていたので現在新たなものを制作中である
だが、これに関しては鬼百合と黒蓮も非常食入れに欲しいと思っているくらいで勿論飾り気は無用だとも
王城でユウのチェック受けそして最後に二人に手渡されると早速命はお菓子を詰めてご満悦の表情に
翔は手渡されたもののどう使えば良いのかわからないので命の真似して肩に掛けたけど入れる物は何もない
もっとも柳水がこの話を聞いたらつまみ入れの間違いじゃないのかと言う突っ込みを入れられるのは間違いないのだろうが…
物に対し関心の薄い翔が関心を示すのは鬼百合が常に持ち歩く煮干しと豆菓子で鬼百合が酒を飲みながらそれらをつまみ出すと決まって鬼百合の膝に乗ってつまみたいとせがむのだが…
それが翔に鬼百合パパと呼ばせるそもそもの切っ掛けだったりもする