闇に抗う影   作:春の雪舞い散る

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国境の砦

 「隊長、何者かがこちらに高速で接近中ですが?」

 

 隊長と呼ばれたのはレムで

 

(この魔力と霊力は命様…それにこの方角は…)

 

 そう思いながら

 

 「何者かまではわからないが公都に異変の兆しは見られぬ状況下で公都方面からの飛来者

 

 大丈夫だとは思うが正体不明である以上取り敢えず警戒体制を取り如何なる事態にも対応できるように構えておけ」

 

 そう指示しその飛来物を見詰めていたがやがて

 

 (やはり命様だったのか…命様は一体何をしに…)

 

 そう考えていると

 

 「何してるの、降りたいんだけど?」

 

 命にそう言われたレムが慌てて命に手を差し出し降りるのを手伝うのを見て目端の聞く者達が

 

 嵐と海斗に同乗する侍女達が降りるのを手伝い出遅れた者達も荷をほどいている

 

 「海斗と炎は四人のお迎え頼むね」

 

 そう言って司令の方に向き直り

 

 「みこは覚えてないけどその節はお世話になりました

 

 お陰様でみこは今も元気で暮らしてます」

 

 そう言って司令に頭を下げる命に

 

 「我々は体調の悪い貴女を受け入れただけですよ?逆にその後の闇の者の大規模な侵攻を無事防げたのは巫女様と巫女様の従者の皆様訪れのお陰ですからね」

 

 そう笑って言うと

 

 「そのちょっとのゆとりがみこ達には必要だったしまこちゃんがゆってたよ?

 

 門番の人がご飯食べさせてくれてなきゃその後で闇の者と戦う元気無かったんだよ…って」

 

 そう言われて照れるその男に

 

 「あの時も言ったがやはり貴方の判断は正しかった訳だ…」

 

 そう言って兵達が感慨に更ける中でレムだけは

 

 「今日命様のお越しになられた理由、差し支えなければお聞かせ願えますか?」

 

 そのレムの言葉に指令を見て

 

 「この地が闇の者との小競り合いが絶えないって聞いたけど今も変わらないの?」

 

 そう問い返すとレムが代わりに

 

 「確かに闇の者との小競り合いは多いですが命様においで抱くほどでは有りませんが…」

 

 そう呟くレムに

 

 「うん、少なくとも今んところこの辺に居るのはたいしたのはいないけど変わった特技持つのが混じりだしてるから気を付けて」

 

 そう三人の准騎士を見て指令に

 

 「みこ達の王女宮騎士団の准騎士のりゅう、れん、たかと後程到着する四人の准騎士候補生をここで鍛えてもらってもいーですか?

 

 真面目にお勤めしている皆さんには申し訳ない言い種かもだけど…」

 

 そう言われて三人の顔を見て指令は

 

 「うむ、良い面構えだ…今日弱いから明日もまた弱いままと言う保証はない油断せず日々精進しなさい」

 

 そう言われてりゅうの答えは

 

 「俺達のへまは命様の恥になりますから気合いいれていきますので皆様のご指導を宜しくお願いします」

 

 指令がその答えにを満足そうに頷くのを見ながら

 

 「レム、黒漣と飛沫に水漣と潮…七人を鍛えてやって」

 

 そう言われて飛沫が

 

 「供の騎士を一気に減らすのだ…黒漣、代わりに命様に同行しなさい」

 

 そう言われた黒漣が頷くと

 

 「さて、よーじのひとつは片付いたから大事なよーじについてお話しするけど…

 

 レム、今みこがなんて呼ばれてるか知ってる?」

 

 そう聞かれたレムが

「歌う人魚姫と、水の精霊の舞姫…ですね?」

 

 そう答えると嬉しそうに

 

 「そーだよ、歌う人魚と水の精霊の舞姫って呼ばれるみこがお世話になった人達の前に来て歌い踊る意外にすることなんてある?

 

 ちゃんと支度だってして(もらって)きたんだから…皆さんに歌と踊りを披露するのに相応しい場所はありますか?」

 

 命にそう聞かれた指令は

 

 「ではその為に命様ご自身がわざわざここまで?」

 

 そう言って驚く指令に命は

 

 「みこはとっては大事な事だって思うけど?

 

 受け入れてもらってなきゃ死んでたかも知れないみこが皆さんにそのお礼に来るのは」

 

 命がそう告げると

 

 「わかりました命様にその様に言っていただきなからいつまでもぐずぐず言うものではありませんね?宜しい案内いたしましょう」

 

 そう答えると

 

 「スーは先に行案内してもらって支度して待ってて…みこはレムと少しお話ししたいからね…」

 

 命がそう告げると皆積もる話も有るだろうと降りて行く中レムを見る命の目に不穏なモノを感じた忍は黙って様子を見ていた

 

 「元気そうだね、レム…主人を蔑ろにしてる割りにはさっ!」

 

 そう言って額に黒い勾玉と胸に蒼い霊玉を埋め込むと

 

 「何故来てやらぬ?みこはお前が来るのを楽しみに待っていたのだぞっ!

 

 まぁ良い、お前が我が下僕である事実は昔も今も…そしてこの先も変わらぬ事実なのだからな

 

 それがわかったのなら少しは気を使え、馬鹿者がっ!」

 

 それだけ言って階下に向かう命と一瞬目が合った忍は思い出した

 

 (黒炎竜で人狼達を焼き払った命様だ…)

 

 と、言うことに

 

 「つ…」

 

 レムの呻き声で我に返り

 

 「このお茶を飲むと落ち着きます」

 

 そう言って春蘭が持たせてくれた水筒を手渡すと一口飲んで息を吐くレムに

 

 「大丈夫ですか?今の命様の様子は…」

 

 そう聞いてみると

 

 「有難う、もう大丈夫です

 

 あの方が命様の前世であり私に生まれたばかりの真琴様と命様のお世話を命じた方ですから…」

 

 そう話すのを聞いても命のレムに対する仕打ちに納得しきれない忍が

 

 「で、ですが……」

 

 と、話し掛ける言葉を首を横に降って

 

 「主人が怒るのも仕方ありません…風の精霊救出の際に命様があの方の生まれ変わりと知り避け始めたのだから…

 

 それにどうやら新しい力も頂けたようですから文句ばかりも言ってられませんよ?」

 

 苦笑いで言われ溜め息を吐くと

 

 「私達も下に降りましょう」

 

 そう言って連れだって

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