今回は新しい演出の試みが用意されている踊りは作物ではないけど山の恵みの豊作を願い豊作祈願から地の精霊への奉納の踊りを舞
ドレスのホルダーの紐をスルッとほどくと中から淡い水色のドレスを纏った人魚姫が表れたのだ
その命の姿に驚く兵達が見守る中水の精霊への奉納の踊りを舞い竪琴受け取るとアンコール二曲を含めて全10曲を歌いあげると力尽きヘナヘナと座り込んでしまった
そこにミナが現れ
「皆様、お食事の支度が調いましたので食堂の方にお集まりくださぁーいっ!」
そう叫ぶと皆食堂に向かい始めるのを見て
「スー、レムに手伝ってもらうからミナ達を手伝って来てレムは手伝ってくれるよね?忍も先に食べてて良いよ」
そう告げると頷くレムに身体を預けると控え室に向かった
「レム、ごめん…みこ、あんな事したかった訳じゃ無かったんだよ…確かにまこちゃん達と来てくれなかったのは怒れたけど…
また会えたのは嬉しかったし疲れてるみたいだから勾玉と霊玉をあげれば良いだけなのにね…」
控え室に入ると水色のドレスは姿を消し人間の姿に戻った命に服を着せているレムに
「みこの鞄取って」
そう言われて鞄を取って手渡すと鞄から巾着取り出して中から丸薬らしき物を取り出すと暫く考え込みお茶で一気に流し込んだ
暫くは苦痛に表情を歪めていた命が落ち着きを取り戻し
「帰ったら踊りを奉納するって観月お姉さんとのお約束だから少しでも回復しとかないといけないんだよ」
そう答えた命の声は踊りを終えたばかりの時より力強さが感じられたので
「命様、先程の丸薬らしき物は?」
その問い掛けには
「まこちゃんが作ったものだからみこは詳しくは知らないから…
身体の中のエイよーを使って魔力体力を回復するんだって」
そう話ながら命のお腹はキュウと鳴ってあははと苦笑いを浮かべる命に
「どうやら急がないと大変みたいですね」
レムもそう言って笑って答えると命の身体を肩に乗せ食堂に向かった
食堂には兵達の笑顔が溢れていた
三人が出した料理は特別なごちそうではなく大公領の極ありふれた家庭料理だったけど…
兵達が求めているものはまさにそれで任期の半ばから後半の者ほどその欲求は大きい
又、刺身で食べられるほど新鮮な魚は無理だから休暇の者や夜勤明けの者は飲酒が許され今夜の夜勤の者以外は晩ご飯の時に
不運なその夜勤の者は夜勤明けに飲酒が許された
そしてそんな料理を出してくれた三人の容姿も合間って思わず三人の内の一人と所帯をもつ妄想を浮かべる者も少なくなかった
夕食のおかずになる物もたっぷり用意し三人はすっかり警備隊の隊員達の心を掴んでいた
食事中の会話に夢中の命の食事を気にしていたミナがいつもより多く食べるのを逆に食べすぎの心配するほど旺盛な食欲を見せた
会話は主に命がレムに質問しそれにレムが答えていて逆にレムは命には何も問わない
精霊の巫女になったミナや七人の少年達を見れば命には色々な事が有りすぎて時間が足りないくらいわかるからだ
「命様…そろそろお戻りにならないと」
ミナがそう告げる事により楽しい時間も終わりの時を迎えた
「水蓮にはこれ、霊刀青龍円月刀預けるかられんに長剣渡して…たかは忍び刀をケンとカンに渡して
渦潮にはこれ霊拳蛇鉾を預けるからりゅうに渡してたかに長剣を渡しサクとコウに忍び刀を渡してね」
そう言って装備変更して
「七人を宜しくね、再会の時を楽しみにしてるからね」
そう寂しい笑顔で言われて頷く水蓮と渦潮に
「恥ずかしくて顔が合わせられないなんて事にならないよう鍛えます」
七人を代表して答えるれん
「明後日の朝大公領を出たみこは月影の国を皮切りに内なる海を超えその先にある国々を回らなきゃいけないんだ
だから大公領自体又いつこれるかわからないけどまたいつか歌い踊りに来るからね?
ここはみこの入り口…今のみこが人の世に最初に現れた地だからレム、約束して…
みこに、主人に黙って勝手に逝かないでね?いつか又皆で集まる時に墓標じゃ許さないんだからねっ!
炎…、もう良いよ、泣き顔見られたくないから出して」
その声を合図に三体の霊獣が浮き上がると大公邸に向かうと基地指令の
「水の精霊の舞姫に敬礼っ!」
その号令で一行を見送った