伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚   作:OTZ

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ここでは世界観についてです。
ポケモンリーグや学制について等の説明を執り行っています。
特にことわりがなければ、内国(カントー・ジョウト・シンオウ・ホウエン)についての事を書いています。


※あくまで当SS内での設定です。ゲーム本編やそれにつらなるポケスペ等には一切関係が無いのでご了承ください。



【ネタバレ注意】設定集(世界観編)

【基本データ】※これはポケモンの小説の為小説内に舞台として登場した地方以外についてはデータに含めません。予めご了承ください。

 

(内国)

国名 日本国

該当地方 カントー ジョウト シンオウ ホウエン

首都 ヤマブキ及びタマムシシティ

人口 約7000万人

公認ジム数 32

 

(外国)

国名 アメリカ合衆国

該当地方 イッシュ (オーレ)

首都 ※該当地方外のため記載しません

人口 約4000万人

公認ジム数 8

 

 

1.この世界の偉い人ランキング

 

内閣総理大臣≧全国ポケモンリーグ理事長=最高裁判所長官>国務大臣>各省事務次官

 

2.ポケモンリーグと政府の関連性

 

 三権分立は基本的には変わらないが、ポケモンリーグがポケモンを取り仕切っているようなもののため事実上の第四の権力機関とも呼ばれ始めている。

 その為、政府はポケモンリーグを警戒しているし、目の上のたんこぶとも思っている。民間に置いておくとどうも不安なのか、何回も国有化法案が提出されるが悉くリーグ側から拒否されている。地方リーグの第3セクター化(地方自治体とリーグの共同出資)も提案されたがそれも拒絶。

 リーグが拒否する理由は『ポケモンリーグは清廉潔白でありたい』というのが一番。天下り先にされたりするのを大いに嫌がっている事が伺える。

 草創期の頃、リーグと政府は相互不干渉の関係であり、それはリーグ法21条(後述)にも現れている。しかし、1976年に一地方8ジムの原則が確立しリーグの権威や地位が確立すると共に政治家たちは急速にリーグへと擦り寄ってきた。設立当初から国民の人気が高く高潔なイメージのあったリーグと仲良くすることによって自らの人気を得ようとしたわけである。

 結果翌年の変則衆参同時選挙によってリーグを支持する派閥が大勝をおさめた。すると当時の理事長であったヤナギはこれを利用してポケモントレーナーたちの地位を高めるように画策。恩義を感じていた政治家たちは緊密な関係を続けるためにヤナギの指示には出来る限り従った。その結果が1980年の教育基本法大改正であり、トレーナー・モラトリアムやトレーナー推薦などの現在に至るまでの優遇であった。そして6月には参議院のもう半数が改選し、当時の国会の実に8割がリーグを支持するものになった。その翌年の4月にポケモンリーグに監視権(事実上の限定的警察権)が付与され事実上のポケモンに関わることの全てをリーグが所管することとなった。

 が、この蜜月関係も1993年の与党大敗によって崩壊(尚、献金の申し出があるにはあったがヤナギは全て断っている)。以後はポケモンリーグの権限縮小や国営化などを訴える派閥が国会の多くを占めるようになった(これはリーグへの不信があらわれたのではなく、あくまで与党に対する政治不信であった)。この頃にはヤナギは理事長から降りており、当時の理事長も政界をコントロールしようとはしなかった為にワタルの時代まで政府とリーグは対立関係にある。尚、1993年の大敗で議員たちはリーグ効果を信じなくなり関係は急速に冷却した。

 2018年から政治にも造詣が深いシロナが理事長になったため蟠りの解消が期待されたが2025年になっても大して変わっていない。やはり『不偏不党・独立不羈』のスローガンはそういう意味もあったという事である。

 尚リーグ法21条には『携帯獣(ポケモン)に関する一切の諸事はリーグが所掌し、国家機関はこれを基本的に関知しない』と定められており、リーグの独立性が保障されている。これは伝統的にポケモンジムが自治によって成り立っていたことが大きく、その上位機関であるリーグが国に縛られるのはおかしいというヤナギや当時の政府の見解によって決められたものである。しかし、上記の通り政府は茲許においてリーグに対ししきりに国営化とまではいかなくても政府の支援や指示も受けるように要請を受けている。理由としては昨今の不景気や情勢不安によってリーグが機能不全に陥った時に政府がある程度コントロールできないと社会に甚大な混乱をもたらすというものである。しかし、実のところはポケモンリーグが所有するポケモンの利権を狙った建前にすぎないというのがリーグ側の主張である。

 ちなみにSS内の法律は、基本的に現実の日本国の法規に則られている。しかし銃刀法に関しては野生のポケモンに襲われることを考慮して、護身用という事と免許さえ持っていれば匕首程度の携帯は認められている。銃の所持は乱獲の未然防止の為、猟師などの例外を除いて認められていない。

 

 

3.内国とイッシュの関連性

 

 当初、イッシュのポケモンリーグは内国ポケモンリーグの傘下になる事が企図されていた。しかし、シャガの反対によってあくまで別個の機関として扱われることとなっている。

 尚、イッシュ地方から内国へのポケモンの流入はワシントン条約の延長で厳しく制限されている。但し、レッドのヒトモシやエリカのナットレイのように一定の功績をあげているものは例外扱いとなる事が慣習化されている。

 イッシュ地方はアメリカという国の一地方であり、他にはオーレ地方というのもあるが、オーレ地方と内国のかかわりはリーグが無いためというのと、人口が少ないため、ほとんどない。(現実で言うならセネガルやレソト【いずれもアフリカ】といった国は一般的に我々にとって馴染み深いでしょうか? つまりはそういう事です)

 ただし、貿易は盛んに行われており、国交も開かれている。政府や企業レベルでは仲の良い地方という事である。

 但し、民間レベルでの交流は活発ではない。先ほども書いたポケモンの流入やポケモンバトルが広がったことによる内国からの移民の増加(トレーナーとその家族など)の為、自国国民の雇用や社会秩序の保護と生態系の護持の為、アメリカ(イッシュ)側が入国を1990年代から大幅に制限しているためである。

 2025年に至るまで、イッシュと内国間を交通できるのはビジネスマンやリーグ関係者等の一部に限られている。

 ポケモンリーグは長い間これを『バトル発展の阻害』と糾弾して、交通再開をうったえているが叶わずに終わっている。

 

4.選挙について

 

 まず、理事長の任期が一年を切った時、各地方(カントーとジョウトは同一)のリーグで誰が理事長に立候補するか審議をする。この審議は四天王とリーダー全員が集まった上で行われる。立候補する権利(被選挙権)があるのは理事(実質的に四天王)以上。

 四地方合計して三人以上が立候補した場合は、立候補者の所属地方に従い、カントージョウトとシンオウホウエンで選抜選挙を行って、二人まで絞る。(但し、これは1997年の選挙以来実例は無い)

 その後、各々がたで準備を行い、慣例通りなら12月の中旬頃、セキエイリーグの第一会議室にて三日間選挙を行う。

 

 一日目……紹介(1時間)→公開討論(2時間討論→1時間休憩→2時間討論→30分休憩→1時間討論)

 

 二日目……選挙の内容を受けての定例会(各地方でまちまち)

 

 三日目……公開討論(2時間)→休憩(1時間半)→バトル→投票→選出→就任式→晩餐会(出席義務は無し)

 

 5年に一回の儀式の為、大半のジムリーダーは真面目に受けるが、やはり真剣に受けないものもいる。

 だが、ヤナギがこの方式を決めて以来一度も予定が狂ったことは無いのだから驚きである。

 投票の方式は、立候補者の所属地方以外のジムリーダー票(信任票)+理事票、総計29票のうち、多かった方が理事長となる。なお、2018年の選挙も含めれば六回連続で一票差の選出となっている。ちなみに2018年選挙はシロナとダイゴが争った。

 

5.SS内での学制

 

 義務教育は小学校及び中学校の九年。(留年有)

 但し、小学校(又はそれに類する初等教育機関)を卒業し、ポケモントレーナーになった場合は最大三年間の猶予が認められる。尚この猶予期間はあくまで猶予であり、飛び入学もしくは一定の功績(殿堂入りやジムリーダー以上になった場合)をあげた場合を除いて免除はされない。つまり、三年間いっぱい使った後は五年間中学校で修学する必要がある。その為実際9割以上のトレーナー志望者はバッジを一定数集めて高校への飛び入学を狙っている。しかし飛び入学は当然かなりの鬼門であるため半分以上は失敗して中学への入学を余儀なくされる。

 トレーナースクール出身者、もしくはリーグ所定の試験に合格した者は小学校卒業後ポケモントレーナーになる資格を授かる。その証としてトレーナーカードが手渡され、任意のジムリーダー又は博士からポケモンも渡される。質はまちまちのようだ。半分ほどは自らの故郷でポケモンを受け取るが一番多いのは御三家が貰えるポケモン博士がいる街の希望であった。その為毎年抽選を行っているほどだ。

 そしてその後数年間はトレーナー・モラトリアムとしてその地方を旅する権利が与えられ、獲得したバッジの数によっては中学を飛び越して受験資格または優遇が獲得出来る。高校によってはバッジ5個以上で推薦の場合は面接点を自動的に満点、一般入学の場合は特定の教科を満点にするなどの破格の優遇をすることもある。

 トレーナーの道をたどらない場合は5年間中学、3年間高校に通う事になる。半分以上の人は中学で止まり、就職の道をたどる。高校まで行く人は大学まで行くエリートコース、もしくは資格で必要な場合(パイロット等)である。

 大学は、体育大学等の単科大学を除けば、内国には(偏差値順に)タマムシ大学(理系寄り)、エンジュ大学(文系寄り)、コトブキ大学、カナズミ大学、ミオ大学、コガネ大学の六大学しかない。

 いずれの大学を出てもそれなりの将来が保障されるが、特に先に上げた三大学を出た人物は官僚や法曹三者(裁判官・検察官・弁護士)、医師などエリートとしての活躍が約束されているようなものである。

 但し、難易度ははっきりいって現実で言う東大など問題にならないレベルの難易度である。なにしろ先ほどの三大学で勉強期間が4-5年、他大学でも3年は必要とされている程である。(日本最難関の東大理Ⅲ=コトブキ大レベル)

 ここまで難しいとされている事の最大の証左は、参考書が無いということである。エリカ曰くこれらの大学に受かる王道の勉強法は『辞書を理解し、過去問を解いて先生方や合格者に添削してもらう事』という事である。過去問は傾向を把握するものではなく、論述の練習をするもの。何故なら、出題者は毎年変わるからである。(10年サイクルで元に戻るとか)

 しかし、それ以外の大学はそれほど学科試験は難しくないが、実技の比重が重くなる。当たり前だが。

 それより上を行くのがイッシュの大学である。イッシュの大学ではこれに加え人格検査があり、一定以上の精神異常が認められれば入学が拒否される。そして、課外活動も重視され、ボランティア活動や地域活動への態度が見られる。

 イッシュのヒウン大を筆頭とする名門大学はユナイテッドユニバーサルの連合を組み、連合内での学生交流を開放して自由に行わせている。

 ユナイテッドユニバーサルで上位5パーセントの成績を収めたものは、内国への扉が開かれる。(但し、形式上ではあるがリーグ主催の審査がある)

 さて、総合大学以外で特筆にあげるべきは、超能力者育成を謳うヤマブキ大学である。この大学に入り、卒業できたものにはもれなく何らかの精神疾患がもらえるという揶揄がされるほど奇怪な噂の絶えない大学である。しかし卒業できたものにはエスパーという人心やポケモンの心を読み取る仕事をする資格が与えられ、一生食って行けるらしい。

 

 

6.リーグの組織(内国)上から順番に並べている。

 

理事長……リーグの長。緊急の場合はジムリーダーや四天王に対し、総動員令を布くことができ、反ポケモン団体の監視権を持つなど強力な権限が与えられる。ポストは1人。

 

副理事長……理事長より任命される次長クラスの人。理事長の補佐を行う。理事長不在時に緊急事態が起こった際には一時的に理事長の権限が移る。リーグ法では2人まで置くことが出来るが慣例により現在は1人。

 

理事……地方理事長(その地方のチャンピオン)より任命される。内国のジムリーダー等が法規を犯した場合やリーグ法の小規模改正などは理事会議が理事長より召集され、その際に投票権を持つ。四天王や元チャンピオンのみが対象。イッシュ含めて18人。理事長選挙の被選挙権を持つのはここより上。

 

役員……ジムリーダー。地方理事長より任命される。ポケモンリーグの運営に本格的に参与出来るのはこれより上の階級。イッシュ含めて41人(フウランを二人としてカウント)。

 

特別委員……ポケモンリーグ査察部に属する者に該当する役職。リーグ所属の人間に関する処分を行う際には警察の協力も得つつ、ポケモンリーグの査察部によって徹底的に調べ上げられる。査察部は委員内の推薦と理事長の承認を得て人員が選定される。それが作り上げた資料こそが理事会議での材料となるため大きな権限を握っている。数々の判例から限定的ながら特別委員は警察と同等の捜査権を認められている。(ジムリーダーならジムリーダー個人と親戚に対する捜査権しか認められていない)

 

委員……リーグの職員。理事長の命令の伝達や会計処理、事業の執行等、実務的な作業を行う。内国のみだと総計で1000人ほどがついている。委員内部でもまた役職の差があるが割愛する。ジムがある街には必ずリーグの支部があり、理事長の命令を受け取ってリーダーに告知したり、リーグからの情報を公開したりするがこの実行も委員たちが行っている。尚、ワタルの時代までは委員に一切の選挙権が与えられなかったが、シロナの代になってリーグ選挙法(2019年にリーグ法から分離させた)の改正が行われ代表委員に理事長選挙に関してのみ三票の投票権を与えることとした。これは委員の規模が大きいにも関わらず委員会の意志が選挙で直接考慮されない事に対する対案である。

 

会員……全国に散らばるポケモントレーナーたち。トレーナーカードがその会員証となり、ポケモンセンター等といった宿泊施設の利用料が半額~無料になるなどの特典がつく。もちろん、有効期限がついており、切れた場合は特典が無効になる。更新は五年に一回。とはいっても大半のトレーナーは、五年以内に挫折したり、満足したりで街に戻る為採算が取れない訳では無いのだ。

 

7.ポケモンリーグの財源

 

 役員以上が得ている副業の収入の10パーセントほどを徴収している。(例えばエリカならライターとしての原稿料や華道の師範として受け取っている授業料、マツバなら教授の給料、アカネなら芸能プロダクションからのギャラ、etc……)それに加え、各地からの寄付金やトレーナーカードの更新料などもあり、年次ごとにきっちりと公表している。シロナが副理事長に就いてからは積極的な節税や経営の合理化を大幅に行った為毎年1兆円以上の黒字を生み出している。

 因みにポケモンリーグそのものでは汚職事件は設立以来一回も発生していない。

 

8.ポケモンリーグとポケモン研究会の関連

 

 ポケモン研究会とは、研究所を置いている博士や研究員、提携大学を対象とした組織である。会長はエンジュ騒乱前まではオーキドだったが、現在はナナカマド博士である。加入人数は数百名ほど。

 そしてそことポケモンリーグの関係は、ポケモンリーグが集めたポケモンのデータ(トレーナーの使用ポケモンの統計等)を研究会に提出し、研究会からは情報料を貰うという間柄である。また研究会側からは分布情報や生態の研究データを受け取って、リーグのポケモン育成論の形成やトレーナーたちへの情報公開を行っている。関係は良好でたまに合同会合を開くこともある。

 

9.ポケモンマスター計画

 

 2013年2月、定例会でワタルによって明らかにされた、ポケモンバトルの更なる普及と、イッシュとの関係改善を目指して立案された計画。

 レッドとゴールドを全国を旅させて、最後にPWTで戦わせ、イッシュへの関心を大いに高める事を目的としたものだ。しかし、肝心の試合が散々なものだったせいと、オーキドに全て利用されていた事でワタルは続行を断念。イッシュ騒乱から3カ月後の2014年11月に廃止を宣言した。

 しかしイッシュ騒乱が起こったおかげで、内国とイッシュが初めて連携を取れたため、結果的に若干の関係改善が見られた。骨折り損のくたびれもうけというほどでは無かったという事である。

 

 

10.ポケモンセンターやフレンドリィショップとリーグの関連

 

 ポケモンセンターに関しては、国営企業で厚生省の傘下におかれていた。しかし、昨今の政府の縮小化の煽りを受けて1995年より第3セクターとなった。宿泊施設のサービスを開始したのは、その頃からである。対してフレンドリィショップは大企業が共同出資し、「販促協会」として全国各地におかれたという経緯を持つ。百貨店はまた別の経緯なので割愛。

 ポケモンセンターは、西洋で啓蒙思想とほぼ同時に起こった「ポケモン博愛運動」の波が広がったことによって、欧米諸国に近づこうと努力した明治期におかれた。対して、販促協会は1953年の成立と、両方ともそれなりの歴史をもっている。

 エリカも言及していた通り、内国のフレンドリィショップとポケモンセンターの仲は官民の対立のせいかあまり宜しくは無い。

 ポケモンリーグはその間に立ち、双方とも関係は良好である。

 ダイゴ以降の理事長はイッシュを見習って、統合を図ろうとするもことごとく失敗に終わっている。シロナの代になると、独立不羈を謳うようになってしまった為、癒着を防ぐという理由で一切かかわらなくなるようになってしまった。

 その為、2025年では三者ともに微妙な状態が続いている。

 

 

11.この世界の歴史

 

先史時代~太古→人類が登場する以前はポケモンたちが世界を支配しており、種族間での争いが堪えなかった。人類も原人の時代まではポケモンたちに蹂躙され細々と生きていくしかなかったが旧人の時代になると拙いながらも言葉を話せたり、火を武器にするなどポケモンたちから自身の生命を守る術を身に着けた。新人の時代になると火以外にも鋭利な武器を製作するようになり最終氷河期をすぎると人類は文明を創り始めたのである。

 

古代~中世→遺伝子に刻み込まれた恐怖からかポケモンは得体のしれない化け物として人間たちによって徹底的に隔離され、人は基本的に一般の生物を利用した。ローマ帝国やモンゴル帝国など一部の帝国はポケモンを有効活用したがこれは金と人を大量に割ける大国だからこそ出来た業であった為ほとんどの国ではやはり忌み嫌われる存在に過ぎなかった。

 

15世紀→火薬や火砲の出現・普及により人はポケモンに優越するほどの大きな武器を手に入れた。ここから少しずつではあるが現代まで連なるポケモンとの関わりが始まる。

 

18世紀後半→産業革命や科学革命の進展によってポケモンに対する研究が一気に進んでいった。それと共に博愛運動の進展によってポケモンとの共生を図る思想が普及。人類とポケモンとのかかわりが本格的に始まった。しかしバトルをするというところまではいかず農耕や雑用に使うというのが主流である。

 

19世紀~20世紀前半→1903年にモンスターボールが発明されポケモンの安全性が立証。ポケモンのペット化や家畜化が進んでいく。その上、少しずつポケモンバトルが日本を中心に方々で行われる。これは資源が乏しかったかの国がポケモンを以前より有効に使っていたことが大きい。

 内国におけるポケモンジムの出現は関所が廃止され、旅行が自由になった明治時代以降から。最古はヤマブキで次にタマムシ。

 

20世紀後半→日本でポケモンリーグが設立されたことを契機に各国で次々とリーグが設立されジムの組織化が進んでいく。しかし各国においては政府とリーグのパワーバランスが大きな問題となり、国によってはリーグが即座に潰されてしまう事例も出てくる。

 

21世紀→シロナが理事長について『ILF(国際リーグ連盟)』の設立が提唱され、任期ギリギリの2027年に成立。ポケモンバトルがいよいよ国際化され、ポケモントレーナーはパスポートのみで加盟国を行き来できるようになった。そのかわりトレーナーの認定要件は厳格化される。(これにより日米間の通行問題も解決された)

 

 

12.タマムシジムの歴史

 

初代 ドウダン(在任1870-1906)(1828―1906) 黎明期

 創設者。ジム唯一の男性ジムリーダー。

 明治維新に伴い、一家が御用絵師や茶道、華道指南役などを廃業に追い込まれる。しかし彼はそこで諦めなかった。明治二年(1869年)に太政官布告によって関所が廃止され江戸時代より流行していたポケモンバトルの更なる隆盛を見んだ。そして隣接のヤマブキシティでポケモンジムが設立されたことを受けて1870年に設立された。

 これは世襲ジムとしては最古、ポケモンジム全体から見ても二番目の歴史を持つ結果となった。

 華道や茶道などで培った芸術センスを基に植物や芸術品を飾り付け、バトルをする場所というよりは上流階級の社交場として独自の地位を築き上げる。

 また彼は当時西洋から入ってきた美しい花々の種苗を買い、自らの屋敷で育て、それを売ることによってジム以外の収入を得ていた。やがてその事業は大きくなり、20世紀に入るころには世界有数の種苗会社となっていた。エリカに至るまでその会社は続いており、一族の主要な収入源となっている。

 結婚はしたが女性しか産まれず、以後のリーダーは全員女性となった、

 

二代 アゼリア(在任1906-1945)(1881―1945) 発展期→破壊

 タマムシ帝國大學理學士(植物学専攻)。これ以後は女性。

 就任後しばらくは唐突の任命だった為右も左も分からない様子であったという背景があり、先代の様式を踏襲。

 しかし、カントー大震災(1923年9月1日)によってジムが全壊。再建時に彼女はこれまでの総合芸術クラブのような様式を改め、華道がこの家の本分であった上に父の建てた種苗会社を更に発展させる為、植物中心の装飾に大幅転換させた。これが以後の様式のテンプレートとなる。

 反対も決して少なくはなく、一時は分裂に追い込まれたが彼女は負けずに自らの様式をやり通した。

 大事に育ててきた邸宅の植栽の大半をジムに植え替え、大幅に新しい木や花を植えることによって以前にもまして壮麗なジムへ変貌し、いつしか米国のTIME誌に『東洋の植物園』と絶賛されるほどとなった。因みに男子禁制のルールが作られたのはこの頃であり大正デモクラシーに伴う女性の地位向上の思潮が現れている。

 1930年代以降は国そのものが戦争の道へと突き進んでいった。壮麗すぎたタマムシジムは「贅沢だ」と国粋主義者を中心にタマムシジムに対する非難が殺到し、遂にタマムシジムは1938年10月に閉所へ追い込まれた。

 しかし彼女やトレーナーたちはそれでも植栽の管理を怠らず誰も挑戦に来ないジムに毎日水やりや肥料などの世話を欠かさなかったという。

 やがて日本本土への空襲が激しくなるとタマムシジムは度々戦火に見舞われ、1945年5月24日―25日のタマムシ及びヤマブキへの大空襲でジムは焼失。アゼリアはジムの植栽を守る為に消火活動に勤しんだが建材の下敷きになって亡くなった。

 

三代 アセビ(在任1945-1950)(1907―1950) 再建

 タマムシ帝國大學理學博士(植物学専攻)。

 先代の焼死に伴い5月に就任したが終戦まではそれどころではなかった。

 終戦直後からジムの再建を始めるが物資不足が目立つ中で、ジムの再建は非常に厳しくいくら財産があってもなかなかこぎつけることは困難だった。それ以前の問題に金満家であったこの家は戦災孤児への支援や戦災による被害に遭った人への支援などを行っておりジム再建はその先の課題だったのだ。

 1949年に漸く再建を果たしたが、空襲の被害は非常に深刻であり、植栽はほとんど燃え尽きてしまっていた。その為ジムの再建は果たせても戦前のような壮麗さからは程遠い殺風景な有様であった。

 過去の栄光を取り戻そうと本格的な復興に向けて努力するが翌年に過労と流行病によって亡くなった。ジムの復興は次代のカルミアに引き継がれた。

 

四代 カルミア(在任1950-1978)(1933―2009) 発展期

 タマムシ大学生物学部植物学科卒。(タマムシ大学は1947年に大幅な改革がなされた)

 アセビによって再建されたジムを戦前と同様かそれ以上なほどに復興を果たして見せた中興の祖。

 オーキドとの仮面夫婦生活への鬱憤をはらさんとばかりに趣向が凝らされたジムは各界からの称賛を受け、タマムシジムはリーグ公認の座を手に入れたのだ。(その他詳細は登場人物編へ説明を譲る)

 尚、カルミアの代でポケモンリーグが創設されジムの業務が増加。その為本業ともいえる会社の経営に手が回らなくなっていた為株を半分売却(投資者を増やして経営を監視させる為)の上経営権を社員に譲渡した。

 

五代 スズノメ(在任1978-2007)(1957―2007) 停滞期

 タマムシ大学生物学部植物学科卒。

 カルミア滑落事件に伴ってリーダーに就任。しかしこれまでのリーダーに比べるとやや凡庸であり病弱であった。

 その上、リーグの成長、ジムの統廃合が進んでいった時期であった為増える挑戦者への対応、それに伴って増えていく重圧に堪えるのに精いっぱいでありノイローゼ気味になることもしばしばだったという。その為、この時期のタマムシジムはリーダーよりもジムトレーナーが奮起して地位の保全やジム内の統制に尽力した。

 タマムシジムの停滞期にあたり、先代までの発展に比べれば目立った業績は無い。その上、カントージムリーダーの中では最弱の烙印を押され『タマムシジムは休息の地』などという不名誉な評判がたってしまった。

 

六代 エリカ(在任2007―2013,2014―2077)(1993―2085) 最盛期

 タマムシ大学生物学部植物学科卒。

 秀才、天才が多かったこの家系の中でも特に抜きんでた才と容貌をもったジムリーダー。そして唯一全国を旅したタマムシシティのジムリーダーであった。タマムシジムのまさに最盛期を築き上げた人物といって過言ではないだろう。

 ここまでは確かにリーダーとしての能力は優れていたが、ポケモントレーナーとしての実力はタイプの都合で平均かそれ以下であった。しかし、彼女は全国を旅した経験を活かして高度な戦術を編み出し、全国屈指の頭脳を存分に発揮した戦い方でタイプ差をものともせず数々の強者を下した。

 この意味においてエリカは異色であり、先代の汚名を見事に返上し、全国のジムリーダーの中でも決して引けをとらない実力を見せた。(その他詳細は登場人物編へ説明を譲る)

 

13.リーグ法について

 

 リーグ法とは初代副理事長のカツラ主導で作成されたリーグ全体を取り締まる法規である。全部で百五十一ヶ条設定されており、リーグの設立趣旨や組織、賞罰などが事細かに規定されている。

 設立からしばらくは選挙に関する記載がなかったが、1980年代後半になって制定された。これに関してのみヤナギが舵を切って作成した。

 これまで綴ってきた世界観のうちリーグに関するものはリーグ法を根拠としている。

 これを破った事が発覚した場合は理事長か当事者の請求により即座にリーグの査察部による調査を受け(刑事事件に該当する場合は警察も)早ければ24時間以内、遅くとも半年以内に所属地方の理事による会議(理事以上の事案、下記に記載する停職以上の処分となる可能性があるものは全国の理事を召集する)にかけられ評決によって処分が決まる。以下に処分の詳細を載せる。(対象は役員以上。委員や会員はこれの簡略版)

 

処分なし……そのまま。無実の場合や極めて軽微な場合、被害や損害が発生してないなどの罰するほどのことでもないと判断されたケースのみ適用される。

 

訓告……一番軽い処分。その名の通り理事長もしくは副理事長直々に厳しく叱責を受ける。それ以外の処分はなし。

 

戒告……訓告の次に軽い処分。訓告と同じだが3か月~5年の減給処分が併科される。減給期間及び金額は情状により上下する。(第三話でワタルの受けた処分がこれ)

 

停職……1か月~5年にわたりジムリーダーもしくは四天王・チャンピオンとしての活動を禁止する。大抵は同じ期間の謹慎処分も併科。当該期間は査察部の監視下におかれる。但し臨時リーダーという形でジムトレーナーをリーダーにすることは認められる。

 

有期剥奪……1か月~10年にわたりジムリーダーもしくは四天王・チャンピオンの資格を剥奪する。停職との違いはこの場合代理をたてようとジムそのものが営業停止になり、四天王やチャンピオンの場合は理事会議と理事長選挙への投票権を喪失する。尚これより上の処分を受けた場合は永久に理事長選挙への被選挙権を失う。

 

永久剥奪……永久に役員(ジムリーダー)以上になる資格を喪失する。ジムは即座に公認資格を剥奪される。レッドがこの処分を受けている。彼の場合事実そのものは大したことはなかったが、影響が非常に大きなものだった為計画を丸つぶれにされた責任をとらせての処分である。一応復権の規定はあるものの、実例は無い。

 

懲戒永久剥奪……一番重い処分。永久に会員以上になる資格を喪失し絶対に復権はされない。いわゆる永久追放処分。会員以上になることが出来ない為ポケモンバトルで対価を得る行為やジムの挑戦などが出来なくなる。委員以上でリーグから給与をもらっている場合退職金を受け取ることはできない。(永久剥奪以下はもらえる)尚、2025年に至るまで役員以上で設立以来この処分を受けた者はいない。

 

 処分の基準は明らかにされていないが、罰金刑以上の判決が出た場合は有期剥奪、実刑(執行猶予なしの懲役(禁錮)刑)以上の判決は永久剥奪以上に相当するというのがこれまでの慣例である。処分の七割は戒告以下でジムトレーナーにまで影響する有期剥奪以上の適用は極めて慎重に行う傾向にある。

 尚、理事会議で処分が決まっても刑事裁判に依拠している場合は即座に執行されず、予想されていた刑よりも著しく変わっていれば再度会議が行われる。(たとえば罰金刑と予測されていたのに実刑がくだった場合など)刑が確定するまではリーグの処分は執行してはならないとリーグ法には定められている。

 リーグの権威がまだ安定しておらず公認ジム争いが熾烈であった1980年代前半までは重大な事犯が頻発していた為有期剥奪以上の処分もたびたび下っていたが、21世紀に入ってからはだいぶ落ち着いてきており剥奪処分が役員以上にくだることはなかった。だからこそレッドが永久剥奪処分を受けたことはかなり異例の事態なのだ。

 ただこれも役員以上つまりリーダー格以上の話であり、母数の多い役員や会員クラスでは度々重い処罰がくだる。しかし、これは理事会議で取り扱うことではなく、委員内の処遇・人事部で決める事の為割愛する。(レッドはチャンピオンの称号を持っていた為みなし役員扱い)

 リーグ法の改正に関しては重大なものに関しては役員以上全員の会議のもとの議決を要するがそうでないもの(細則の変更など)に関しては理事会議のもとで評決をする。改正案を提出できるのは役員以上。しかし、保守的な理事長が続いたためワタルの代までは大規模な変更が行われなかったが、シロナの代になって法典の整備と大幅改正が行われるようになった。(リーグ法を本法[リーグの在り方についての法規]、事業法[組織に関する法規]、選挙法[選挙の運営・手法に関する法規]、手続法[賞罰、人事関連に関する法規]、財政法[リーグ全体の会計に関する法規]の五法に分割。委員の人数調整や役員以上に関しても認定要件の厳格化などを行っている)

 

14.トレーナーの現況と格について

 

 学制の項目で触れたとおりポケモントレーナーは法律上特別な優遇を受ける。

 この世界においてモラトリアムを利用する小学生は4割を占め、全国で毎年40万人ほどが新たなトレーナーとして旅立っている。しかし、その中の実に半分がバッジ一つを獲得する前にリタイアし、中学へと入学する。

 この理由としては最初のバッジを獲得するまでの厚い”壁”が大きな理由としてあげられるだろう。ポケモンを懐かせ、技を覚えさせ、バトルで有用なものにする。そこまでの過程が非常に大きな課題なのである。旅立つまでにポケモンの扱いに慣れていたとしてもポケモンバトルともなれば話は全く別な為、それに向くように育成するまでに初心者トレーナーは大変な苦労を強いられるのだ。

 この壁を乗り越えられずに多くのトレーナーの卵たちがそれを孵らせることなく辞していく。期間も問題で、最初のバッジを獲得するまでには普通はおよそ半年かかる。これを苦にして辞めていくものも少なくない。リーグの集めた統計によれば挫折するものは非トレーナーズスクール出身者が多い。が、これはバッジ5つまでの傾向であり、6つ以上は才能と実力の世界になるからかスクール出身者であるかどうかはそこまで差異がない。最も差が開いているのはバッジ一つ未満で2,5倍もの開きがある。

 また2つ目以降のバッジを獲得するのも同じく壁がある。リーダーが強くなるにつれてトレーナーに要求される練習量や戦闘の場数も指数関数的に増加。それだけでなく技の構成や育成方法など考えなければならないことは多くなりまた複雑化していく。これでまた耐えられずに辞めていく者が多く、4つ以上のバッジを獲得できるのはさらに半分になってしまう。4人に3人はバッジ2つ以下時点で辞めていくのだ。

 このような事情があるため、高校及びトレーナー界ではトレーナーの格や優遇をバッジの数で決めている。以下にそれを示す。カッコ内はモラトリアム期間(三年)内での達成率の平均値。平均期間はトレーナーとして鍛錬していた期間であり就学期間は含めない。

 

 1枚→トレーナーの大きな壁を乗り越えたとして、宿泊施設での優遇がある事も。最低限の素養を押さえたトレーナーとして認められる。ジムトレーナーの雇用条件としてもリーグ法で定められている。(49.7%) 平均期間半年

 

 3枚→一人前のトレーナーとして認められる。宿泊施設での割引が強化。一回限りで無料になることも。現行の教育基本法では高校の受験資格を与えられるのは一律でここからとなっている。中堅高校の受験資格は三枚以上が多い。3枚を一年でとって残りの二年を受験勉強などにあてる事が普通レベルのトレーナーたちの目標である。その為ここでリタイアするトレーナーも数多くいる。(24.6%) 平均期間一年

 

 5枚→エリートトレーナーと認められるのはここから。ほとんどの高校で受験資格を得ることができる。モラトリアム期間内では普通のトレーナーでは死に物狂いで努力しても5枚が限界というのが定説。中堅・中堅上位の高校では優遇措置をとられる事が多い。(11.2%) 平均期間五年

 

 7枚→エリートトレーナーの中でも上位に。トレーナー内でも有望なトレーナーとして見られるようになる。事実上モラトリアム期間内での頂点に位置するトレーナーであるため難関校や名門校でも優遇措置をとってくれることがほとんど。一部の企業では推薦入社の声がかかることも。(0.8%) 平均期間八年

 

 8枚→別格扱い。8人目にあたったジムリーダーは本気に近い状態でバトルに臨む為突破することが非常に難しいとされている。1年に1人~5人程度。0人の年もままある。リーダーが弱いとされているジムであってもジムトレーナーが阻む為事情はほぼ変わらない。周知の通り8枚揃えばポケモンリーグへの挑戦権が認められる。また、他地方への冒険が認められるのもここから。8枚ともなると進学よりもトレーナーとして上を目指すものが多いのと数が少ないため8枚専用の高校の優遇措置は無い。因みに各地方のジムリーダーは最低でもバッジ8枚相当の実力があるとリーグ法ではみなされている。(0.05%) 平均期間十年

 

 9枚以上→ベテラントレーナーと認められるのはここから。8枚以上獲得したトレーナーに対してリーグは通常のポケモンバトルと同様に戦うことが認められている為本気で臨む。これまでのジム戦とは全く難易度がかけ離れる為モラトリアム期間内での達成者はゴールドやシルバーなど極々少数。(ほぼ0%) 平均期間十五年以上

 

 ベテラントレーナーやエリートトレーナーの大半はモラトリアム期間を超過して条件を満たした者である。事情は様々であるが猶予期間を過ぎたら免除された場合を除いて義務教育を修了しなければならない。飛び入学を認められた場合でも高校を卒業する義務がある。その為、中学若しくは高校を終えてから再びトレーナーへの道に戻る。エリートトレーナーは9割近くが、ベテラントレーナーに至っては9割9分9厘が達成時点でトレーナー歴4年目以上の人間である。

 ポケモントレーナーの就職先や職業はポケモンレンジャーやブリーダー、ジムトレーナー、ポケモンコーディーネーターなど数多く用意されている上に、バッジを多く持っていれば賞金などを稼ぐことも容易いのでモラトリアムを超過してトレーナーを続けていても多くは食いっぱぐれない。しかし、食いっぱぐれないというだけで一部を除くと多くがポケモンの維持費、賞金の支払い、自身の生活費、税金などなどで困窮している。本編内で出てきたサキヒサでさえもまだ恵まれている方である。特に問題なのはいわゆるベテラントレーナーと呼ばれるものの就職である。ジムでは実力がありすぎるが故に殆どの場合は雇ってもらえず、バトルフロンティアなどで就職したとしても多くは非常勤や期間雇用の為安定しているとはいえない本来ポケモントレーナーは強さを追い求めるべきものというのに、寧ろ八枚以下のトレーナーの方が就職先に恵まれるというジレンマはリーグの抱えるもう一つの大きな問題である。

 モラトリアム期間の延長も叫ばれているが、義務教育の修了年齢(18歳)をこれ以上引き伸ばすことはできないとして政府は頑として受け入れていない。

 またポケモントレーナーは別に小学生でなければなれないということはなくモラトリアム期間外なら義務教育を修了さえすればいつでもなることは出来る。21世紀に入ってからは中高年が脱サラしてポケモントレーナーとして一花咲かせようとする事例も多くある。

 

15.ジムリーダーについて

 

 ジムリーダーは街の看板であると共に当該地域のポケモン関係における中枢として社会的責任を持っている。その為強さと共に社交性や精神的な強さが多分に求められる職業である。

 以下にカントージョウト+αのリーダーたちを例になるまでの経緯について分類をあげる。

 

A 世襲(親族からリーダーの職を譲られる)……エリカ、アンズ、カスミ、ハヤト、アスナ

 

B 禅譲(親族以外のジムリーダーから資質を認められて譲られる)……ワタル、ツクシ、イブキ、センリ

 

C 推薦(他ジムリーダーなど役員以上又は地域からの推薦)……ミカン、シジマ、ヤナギ、カツラ、ナツメ、マツバ、アカネ、シャガ、フウロ、ゲンジ、ナギ、タケシ

 

D 認可(ジムを新規に設立もしくは申請してリーグから認められる)……マチス、グリーン

 

 当然だが以上の分類のいずれに関してもリーグの審査を通らないとリーダーになることは出来ない。一番に問われるのはリーダーのトレーナーとしての実力である。リーグ法では『役員(ジムリーダー)は、バッジ8枚以上。理事(四天王)はバッジ10枚以上の実力を常に保持しなければならない』と規定されているため、リーグの審査の際には三人以上の手加減なしのいリーダーと戦い最低でも全ての戦闘で3体以上のポケモンを倒す必要がある。ただ、当然戦うリーダーに関してはきちんと調整されており理事(四天王)以上の経験者、もしくは打診された者とあたることはない。つまりヤナギやグリーンにあたることはないという意味だ。人物面に関しては前科が無いことは勿論。その上で三週間、リーグ所定の素行調査にひっかからなければいいとしている。噂では興信所を使っているらしい……。

 上記の審査をパスしてめでたくリーダーになるとジムに補助金が支給されるようになる。この補助金がまた巨額で、新規設立の場合は最大五十億円(既存のジムを改装する場合は十億円が限度)。維持費の名目で毎月5000万~三億円が支給される(額は施設やジムトレーナーの数などによって上下する)。リーダーたちはこの資金から自身やジムトレーナーたちへの給料。設備費用、水道光熱費、租税公課などを捻出している。因みにこの補助金だけでリーグの支出は700億以上にのぼっているがリーグの収入は毎年三兆程度あるため大した負担ではない。またエリカだけでなく世襲ジムリーダーは代々続く地元の名士でもあるため補助金なしでも十分に経営出来る故に一切受け取っていない。これだけ高額にしているのは公認のリーダーたるものみすぼらしいなりや振る舞いをされては困るという初代理事長のヤナギの矜持もあり、その他にはリーダーという地域の模範たる人間が経済絡みで事件を起こされるのは困るというのもある。その為役員以上にはパチスロは当然の事、カジノも含めた一切の賭博行為を禁止している。(但しFXや株などの投資については投資額や財政状況を申告するならば許可している。あまりにも損失が大きかったりギャンブル同然の運用をしているならば是正勧告が出され守られなければリーグによる処分が下ることもある)

 年収はミカンのような小規模ジムでも一億円以上。最高額は言うまでもなくエリカの約三十億だがジムリーダーとしての収入ならばヤナギの十億円。平均は三億五千万円程度という。

 また、社会的地位が非常に高いため未成年で就任しても民法上でも成年として扱われるようになりクレジットカードの申し込みやローンの申し込みなどができるようになる。因みに八割(残りは単にカードを使わないというだけ)がプラチナカード以上の保有者であり、ワタルやシロナに至ってはブラックカードホルダーらしい。アカネやエリカも持っていそうだが前者は典型的な成り上がりであるためもう少し時間が必要であり、後者はあと数年待てば自動的にブラックカードの最高峰に当たるセンチュリオンカードが持てる為とかなんとか。ブラックセンチュリオンカードはリーグ全体を見渡してもダイゴ以外は誰も持っていない。

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