おっぱいドラゴンに柱間ァ……!大好きクレイジーサイコホモがinしました(休載中)   作:ふくちか

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もうコーナン戦終わらせたいので一気に投稿します

次はヴァーリ君だからね


第十六話「鴉狩り」

 

 

またまた明くる日の夜、俺はイズナの勉強を見ていた。

イズナは飲み込みが早いので、教える此方としても楽だ。

 

 

…………それにしても、あいつらはもう少し静かにドンパチ出来んのか。

 

『加勢に行かんのか?』

 

何度も言っているだろ。

俺に行く義理はない。

 

それに俺は奴の復讐のお膳立てをしてやったまでだ。

堕天使のコスタリカが何しようが俺には関係がない。

 

『………』

「……どうしたの、お兄ちゃん?」

 

話し込んでいると、イズナが上目遣いでこちらをのぞき込んでいた。

 

「いや、何でもないぞ」

「……お兄ちゃん、何か悩んでる?」

「え………」

 

俺が、悩んでいる?

 

「ん~、何となくなんだけど、何か手伝うべきか迷ってる感じがするの」

「………」

 

………まさか、俺は、奴等を心配しているのか?

 

 

「もし、そうだとしたら、俺は如何した方が良いかな?」

「むぅ~………」

 

俺は敢えて尋ねてみると、イズナは可愛く唸る。

 

「お兄ちゃんが何に悩んでるか分かんないけど、でも、そんな顔はしてほしくないの………」

「イズナ…」

「だから、そういう時はお兄ちゃんのやりたい事、一杯やっちゃえばいいと思う!我慢は体に良くないって、お兄ちゃん何時も言ってるじゃない!」

 

 

………………ふっ。

 

 

「そうだな。そうかも、しれないな」

「あ、お兄ちゃん笑った!」

「はは、ありがとうな………イズナ」

 

俺はイズナの頭に手を置いた。

すると、イズナは目を静かに閉じて倒れた。

 

「……よし、暫くは起きんだろう」

『幻術か』

 

今頃イズナの夢には俺が出ていることだろう。

 

『…………相棒』

 

 

―――――さて、行くか。

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

「………ふん、一端の雑魚だと高を括っていたが、相当やるじゃないか………!」

 

 

駒王学園。

 

そこでは僕達とゼノヴィア、そして堕天使コカビエルが戦っていた。

 

僕達が劣勢――――と言う事は存外なく、コカビエルには無数の切り傷と打撲の跡が刻まれていた。

僕達の傷はアーシアさんが治してくれているから、奇跡的に損害はない。

 

 

…とは言え、流石は先の戦争を生き残っただけはあるね。

禁手に至った僕であったけど、決定打を与えれずにいた。

 

「……凄いね、君達は。私はついていくだけで精一杯だよ」

 

……それは多分、あの拷問のお陰だろうね。

あれがなければ、僕達は今頃全滅していただろう。

 

「だが奴は絶対に断罪せねばならない。神の名の元に………」

「神だと?……フン、バカも休み休み言え!―――神は既に死んでいるんだよ、当の昔に…………戦争の時に魔王どもと共にな!!!」

 

 

その言葉を聞いて、そこにいる全員が目を見開いた。

 

 

だけどその中で、アーシアさんとゼノヴィアの驚き様は他と違っていた。

 

「う、嘘だ!神が死んでいるなど、そんなわけが!」

『いいや、死んでいる……そこの聖魔剣使いが良い証拠だ。本来、聖と魔がまじりあうことはない――――そう、神がいればそんなことは起きないはずなのにな』

「そ、そんな………神の愛はいったいどこに……」

「愛などない!……だがまぁ、ミカエルは良くやっている。神の代わりをして人、天使をまとめ上げているのだからな」

 

 

――――そんな時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「だろうな。神などいる訳がない」

 

 

 

っ!この声は…………

 

 

 

 

「ん?」

 

コカビエルも釣られて振り向くと、そこには甲冑を着た一人の人間がいた。

 

「何者だ、小僧」

「そうだな、貴様に死を送る人間と言っておこうか」

 

―――――そんな台詞を言っちゃったら、どっちが悪役か分からなくなるよ。

 

 

イッセー君。

 

 

 

「イッセー…」

「まぁ、よく持ったと言ってやる」

 

まさか彼に褒められようとは………。

 

「……アーシア、これが現実だ。神などいない」

「イッセーさん………」

「……その現実を受け止めろとは言わん。だが、逃げるな。それが戦いなんだ………安心しろ。俺は神ではないが、お前の支えぐらいならなってやる」

 

イッセー君はそう言うと、改めてコカビエルに向き直る。

 

「俺に死を送る?ハハハッ!小僧、死にたくなければ………ッ!?」

 

コカビエルの言葉は最後まで続かなかった。

原因は、イッセー君が放ったプレッシャーだ。

 

 

そのプレッシャーに押され、学園の校舎が半壊し、木々は吹き飛んでいく!

コカビエルもまた、イッセー君を驚愕の眼差しで凝視していた。

 

「……このプレッシャー、魔王クラス!?いや、それ以上………」

「……ゼノヴィア」

「…兵藤一誠」

「…………今は泣いていろ。代わりに俺が、奴を断罪してやる」

 

それだけ言うと、イッセー君は彼女の聖剣――――デュランダルを拾い上げる。

 

「っ、止せ!いくらエクスカリバーを振るえた君でも、それはっ」

 

ゼノヴィアの言葉通り、デュランダルはイッセー君を拒むように先程より激しい光を放つ!

 

 

 

「―――黙れ」

 

 

そんなデュランダルを、イッセー君は鬱陶しそうに一瞥して短く告げた。

すると、あれほど激しい光を放っていたデュランダルが大人しくなった!

 

「な、んだと…………!?」

 

これにはコカビエルも驚きを隠せないでいた。

 

「デュランダルが、イッセーを認めた……?」

「いや………違う」

 

恐らく彼女が言おうとしている事が、僕には分かる。

 

 

「デュランダルが……彼に怯えているんだ」

 

そう―――恐らくイッセー君は自身のオーラで、デュランダルを屈服させたんだ。

言ってて滅茶苦茶だけど、彼ならやりかねない、そう思っていた僕達は何処か納得していた。

 

そんなイッセー君は、静かにコカビエルに歩み寄る。

 

「―――クククッ!中々面白いことをしてくれるな、小僧ッ!!貴様ならば――――」

 

 

だがイッセー君は、コカビエルの言葉を無視してデュランダルを振るった。

 

 

 

そして気付けば――――奴の左腕が宙を舞っていた。

 

「ぎ、ぃあああああああああああああああああ!!!!!!!!」

「煩いぞ。俺の妹が起きたらどうしてくれる」

「こ、このガッ」

 

間発入れずに、彼の右足、左足、右腕が次々と斬り飛ばされいく。

 

「――――――――ッ!!!!」

 

 

……もう、声になっていない。

 

その圧倒的なまでの蹂躙に、僕達は改めてイッセー君が化け物なのだと実感した。

 

 

「……こんな物か」

 

ほら、だって溜息吐いてるんだよ?

 

「な、にぃ………!?」

「……もう終わらせる。……………おい、デュランダル。さっきよりも特大の力を出せ。でなければ―――――粉々に砕く」

 

低く呟いたその声音に応えるかのように、デュランダルから莫大な光のオーラが迸る!

 

「……ハハハ。もう、私はいらないのかな?」

 

そう言いたくなるのは分かるよ、ゼノヴィア。

 

イッセー君、彼女にちゃんとデュランダルを返してあげてね。

もうそんな、君のご機嫌取りに勤しむ聖剣を、見たくないんだ…………。

 

「やれば出来るじゃないか。堕天使コンドーム、寝る前のいい運動になった。礼を言おう。―――死ね」

 

 

 

そう告げると、莫大なオーラを纏い巨大な剣になったデュランダルを横薙ぎに振るい、コカビエルを校舎ごと切り裂いた。

 

 

 

 

 

 

「――――――フン」

 

崩落していく校舎を眺めていたイッセー君だったけど、突然デュランダルを上空に投げた!

一体何を――――と思っていたけど、デュランダルの動きが止まった!

 

「コソコソと隠れて何をしている」

「――――――――ふっ、やはり気付いていたか」

 

 

 

 

そこにいたのは、”白”だった。

 

 

 

ドラゴンを思わせる全身鎧に、青く輝く翼。

彼は一体………

 

 

「白龍皇だ………」

『!?』

 

と言う事は、彼がイッセー君のライバル(?)…………!

 

「まぁそう気を荒立たせないでくれ。と言っても、俺は今すぐにでも君と戦ってみたいんだけどね」

「……」

「コカビエルの回収に訪れたんだが……まさか消し飛ばされるとは思わなかったよ」

 

すぅ、と下に降りると、彼は黒い羽根を数枚拾った。

――――コカビエルのだ。

 

「アザゼルにはこれで説明させてもらうよ。ではまた会おう、俺のライバル」

 

そう言うと、彼はその場から消えていった。

 

 

序でに言えば、イッセー君も。

 

 

 

 

 

 

 

 

せめて後始末ぐらいは手伝ってほしかったかな!!

 

 

 

 

 


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