おっぱいドラゴンに柱間ァ……!大好きクレイジーサイコホモがinしました(休載中) 作:ふくちか
「んにゃ、ご主人様ぁ…………」
朝、黒歌の寝言によって目が覚めた。
見れば、黒歌も俺も一糸纏わぬ裸体だった。
…………そう言えば、黒歌を抱いたのだったな。
今日は学校だと言うのに、よくもこんな事を…………散らばった服や着物、多数の使用済みの避妊具を見て、思った以上に、年相応な性欲があるのだなと実感する。
「んぅ…………ご主人様、おはよ♪」
黒歌は目を覚ましていきなり、俺に頬擦りをしてくる。
「……体は平気か」
「うん、大丈夫にゃん!…………ご主人様の、凄く大きかったにゃん」
昨日の情事を思い浮かべてか、黒歌は顔を真っ赤にする。
俺としては早く学校に向かう準備をせねばならないので、黒歌を無視して下着を身につける。
「あの時のご主人様の言葉……『一生俺から離れられない様にしてやる』って――――キャー!!!」
…………朝から元気だな。
俺は布団で悶える黒歌を放置して居間へと向かう。
「飯が冷めるぞ」
そう言い残して。
ーーーー
二学期。
どうも最近の若者と言うのは、夏休みと言う大きな休みの間にあか抜ける者が多いらしい。
椅子に座りながら眺めていて、中々面白いのだ。
あか抜けた奴とそうでない奴の雰囲気は、見ても分かる程に違うのだから。
「おい!隣のクラスの吉田の奴……何と三年の御姉様相手に一発決めたらしいぞ!」
「何だとぉ!?」
今日も今日とて、変態コンビこと松田と元浜は平常運航らしい。
それを変態女眼鏡こと桐生が弄るのが定番の光景だ。
こうしていると、平和と言うのは良いものだと実感する。
前世でこの年では乱戦真っ只中だったからな。
「よーし、席につけー」
担任の号令で、全員が席に付く。
「えー、唐突だが今日は転校生を紹介するぞ。では入ってくれ」
ガラリ、と扉が開き、教室に女が二人入ってくる。
一人は黒歌、もう一人は――――
「塔城黒歌です、宜しゅうおたの申しま~す♪」
「紫藤イリナです!皆さん、宜しくお願いします!」
俺の(自称)幼馴染らしい、教会の女戦士だった。
「紫藤イリナさん、貴女の来校を歓迎するわ」
「はい!皆さん!初めまして――――と言うより再びお会いした方の方が多いですね。改めて……紫藤イリナです!教会、いえ、天使様の使者として駒王学園に馳せ参じました!」
オカルト研究部と紫藤のやり取りを傍らで眺める。
……だが、紫藤の気が以前のものと異なるのはどういう事だ?
「……先輩、姉様は変な事をしていませんでしたか?」
「……多分な」
まぁ、あのヘンテコな挨拶のお陰か、本人はあっという間にクラスに馴染んでいたが。
それは兎も角、何故コイツは俺の膝に乗っているんだ。
「……嫌ですか?」
「…………好きにしろ」
もう、突っ込むのも辟易する。
そして紫藤はミカエル様は偉大云々と言い始める。
相も変わらず信仰心の強い女だ。
そしてアーモンドチョコに神が死んだ事を聞かれ、膨大な涙を流していた。
俺は無神論者なのでどうでも良いのだが。
そして紫藤が祈りのポーズを取ると――――背後から翼が生えた。
……天使?
アリtoキリギリスが言うには、和平が成立したことで、悪魔が使っているあの駒の技術が天界にも伝わった事で、所謂転生天使が生み出せる様になった、とのことだ。
違いは天使の場合、トランプで転生するらしい。
将来は悪魔と天使でレーティングゲームの交流試合を行うのだとか。
まぁ俺は参加できんから、どうでもいい。(最近周りとの実力差を嫌でも自覚し始めた)
と、何を思ったのか、紫藤が俺の目の前にやって来た。
怪訝に思っていると、手を差し出された。
「……?」
「……改めて初めまして、だね。私は紫藤イリナ。イッセー君が、小さかった頃の幼馴染だよ」
小さかった頃の、と言われても、俺には全く覚えがない。
頭を唸らせていると、自分の前世の記憶に埋もれていた、容姿の全く異なる少年と遊ぶ、栗色の毛の中性的な容姿の少女がいた。
―――――あぁ、そう言うことか。
「…………お前はどうやら、本当に俺の幼馴染だったらしいな」
「……へ?」
呆気に取られる紫藤を、「だが」と抑える。
「俺はお前と別れて暫くして、事故に遭った」
「っ!?」
「そのせいで……俺はお前と別れてからの記憶が殆ど無かった。だから覚えがなかったんだ」
そう言うと、紫藤は何処か安堵した顔つきになる。
「……まぁ、そう言う事だから、改めて宜しく頼む」
「…………うんっ!」
まだマイルドなマダラ