一般生徒のアスタリスク   作:ピリの唄

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ゲームはあるけど原作は持っていません。


……原作に突入する前に買いにいかなくては。


漢字四文字のサブタイトルはきつい。


二人遭遇

「もしかして俺――とんでもないところに来ちまったのかな……」

 

中庭で空を見ていると思わず弱気な言葉が口からこぼれる。

ここは通称――《アスタリスク》。

そのなかでも結構自由な校風の星導館学園。

学生たちが日々しのぎを削るこの都市で、特別優秀でもない俺のような一般生徒が生き残るのはそう容易くはない。

 

……とはいっても、入学初日から気持ちが折れていては生き残れるものも生き残れないってわけだ。

 

だが、ここまで来たならやってやる……!

この俺が《鳳凰星武祭》(フェニクス)を制して見せる!

拳を握り、上へ突き上げながら自分に誓うように叫ぶ。

 

「よし、やってやる! この俺が鳳凰星武祭で生き残るんだぁーー!!」

「鳳凰星武祭は殺し合いではありません。余程のアクシデントがない限り命を落とすことはありませんよ」

 

「!!」

 

返事が返ってくるとは思っていなかったので驚きながら振り替える。するとそこには金髪の――プラチナブロンドというのかもしれない――美少女が立っていた。

 

「あの、生き残るっていうのは例えで……」

 

まさか聞かれていたとは思っていなかった俺はテンパっていた。だからだろうか。

 

「『俺が優勝してやる!』ってつもりで気合いをいれていただけなんだ」

 

言う必要のないだろう宣言をその少女に聞かせてしまったのだ。

 

俺の信条は有言実行。

さっき弱気になっていた俺の逃げ道を自分自身で塞いだ瞬間だった。

 

「ふふっ、そうでしたか。でも、鳳凰星武祭で優勝したいということなら、まずはパートナーを見つけるところからですよ?」

「まあ、そうなんだけど……。それは追々頑張るよ。入学したばかりで、友達もいないしさ」

 

友達をつくるのは得意だからな。前の学校でもムードメーカーだったし。

 

「あら、新入生の方でしたか。それでは教えておいて差し上げますが、もう間もなく授業がはじまります」

 

ここまで詳しいということは彼女は同年代に見えたが先輩なのだろうか。でも、この学校は中等部もあるからどうだろう。

 

「ここから1年生の教室だと……遅刻ギリギリと言ったところでしょうか」

「えっ? いやいや、初日から遅刻はまずい……!」

「それならお急ぎになった方がいいでしょうね。私は仕事がありますのでこれで」

 

そう言って彼女は去ろうとする。

 

「あっ、ちょっと待って」

 

時間はないがどうしても気になったことだけ聞くために呼び止めると彼女は立ち止まった。

 

「なんでわざわざそんなことを教えてくれたんだ?」

「ええ、私は生徒会長ですから。これくらいのことは当たり前ですよ」

「せ、生徒会長だったのか! ご苦労様です、先輩!」

「ふふっ、私も1年生ですよ。クローディア・エンフィールドと申します。それでは、ご縁があればまたお会いしましょう」

 

クローディアはそう言って去っていった。

 

「えっ、同級生? でも生徒会長って……。まあ、気にしてもしょうがないか。いずれわかることだしな」

 

気持ちを切り替えて俺は教室の方へと向かう。

 

「さてと、行くか。ボサっとしてたら遅刻しちゃうし――」

 

そして俺はクローディアが先程言っていた言葉を思いだし教室目掛けて走り出した。

 

**

 

「はぁ……はぁ……。ここまで来ればもうすぐ教室だ。残り時間的にも歩いて間に合いそうだな」

 

腕時計を確認すると全力疾走――廊下以外だが――をしたお陰か教室に続く廊下に辿り着いた時には少しだけ余裕が出来ていた。

 

「クローディアが教えてくれてなかったら、遅刻してたんだろうな……」

 

もしもクローディアがいなければ、腕時計を着けているのに初日に遅刻という黒歴史をこの学園でつくることになっていただろう。

そんな考え事をしながら歩いているときだった。

 

「あぁ、危ないですっ!!」

「へ……?」

 

そんな声がして後ろを振り向いたら

 

「きゃあっ!」

「うわっ!」

 

なにかが――声からして女の子だとは思うが――俺にぶつかってきた。転倒はしなかったがよろめいた俺と違い、突撃してきた少女は尻餅をついていた。

 

「あいたた……。キミ、大丈夫?」

 

綺麗な銀色の髪は腰までありそうな程長く、頭の上にちょこんとツインテールらしきもの――ツインテールというには短い……気がする――が乗っている。身長と合ってないようなサイズの胸を持っている。

そんな可愛い女の子だった。

目を向けないようにしながら彼女に手を差し出す。

 

「ご、ごめんなさいです……! わたしの不注意でした……」

「俺は大丈夫だ、気にしないで」

「よ、よかったです……。ホントにごめんなさいです! 失礼します!」

 

そう言って少女は走って行った。普通の女の子とは思えない程の速さで。

 

「あ、行っちゃった……って俺も遅刻だ! 急がないとヤバい!!」

 

全力疾走のお陰か本当にギリギリのところで初日からの遅刻を防ぐことができたのだった。




ゲームを元にしていますが、全て同じにするつもりはありません。

出来れば応援、感想お願いします


……あれ、オリ主の名前出てない?
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