久しぶりです。投稿です。
「実戦形式の授業ねぇ」
「そうそう。お前みたいに外からこの星導館に来た奴もいるだろ? そういうのが慣れ易くなるようにって訳だよ」
夜吹の説明は分かりやすかった。だけど疑問がある。
「なんですぐじゃないんだ? 今日も時間ならあるだろ?」
「それも外部生のため。引っ越しのすぐあととかで疲れて怪我とかしないようにって優しさだろうなー」
「なるほどな」
こいつの情報提供能力もかなり高そうだということが分かった。
「あと、ついでに言うなら自分に合った煌式武装《ルークス》を見つけるってのもあるな」
「なるほどな」
俺も持ってないからな。というか持っている人って多いのか?
「買いにいくなら俺が案内してやろうか? 飯おごってもらうけどな」
「……残念だ。金がない」
いや、マジで。引っ越しなどで金が無いんだよね。
遊ぶ金どころか必要な物を買う余裕すらない。
「通りで景気の悪い顔してるわけだ。なんならバイトの紹介はしてやるぜ。報酬は稼ぎが出てから奢ってもらうってのでどうだ」
「……頼む」
背に腹は代えられない。
「まいどあり。ま、その授業の時は煌式武装を借りれるから大丈夫だと思うけどな」
「それを先に言ってくれ!!」
はめられた!!騙されてはないけどはめられた!
こいつの話術せこい!!
「……もう隠してることはないよな?あったら困るぞ。マジで」
「確かに友人が金欠のせいでドロップアウトは笑えないな。それじゃ、サービスだぜ?実戦形式の授業はこの一回だけだ。でもってランキングの移動はないから好きに挑めるってところだな」
「そこまでの金欠では無い!!……多分。ま、頑張りはするけどな」
そういえば、今日は沙々宮の姿が無かったが学校二日目にして休みか?
「それで、今日の放課後時間あるか?教えるけど」
「……おう、頼むわ」
この日、俺は様々な場所を巡る。
しかし事件に巻き込まれることもなく、無事に終わった。
まあ、知り合いは増えたからいいのかな?
**
現在、俺は一人で 街を歩いている。夜吹がいきなり
「わり、連絡入った」
的な感じで帰っていったのだ。ざけんな、ちくしょう。バイトの紹介はどうした、紹介は。
何も紹介してもらってないからな。絶対にあいつに奢らねえ。
だから俺が実際にやっていることは散歩である。目的地はない。何となくの勘だけで進む散歩である。
………迷子にだけはなったことがないから大丈夫だと思いたい。
「………といってもここらの地理に詳しい訳じゃないもんな……」
引っ越してきた俺にとってはこの街は慣れ親しんだものではない。つまり何処に何があるのかがわからない。
ふと、目についた路地裏に入ると人気が随分と減った。
ここが商業エリアなのだろうか?
「…………んん?」
思わず振り向いてしまった。視界の端に女性が見えた気がしたのだ。白い服の女性。
「…………まだ夜ではないはずなんだけど………」
霊感というものを信じている訳ではないが気になったので先程居たであろう場所まで進む。
先程俺がいた場所から見ると影になっている場所に地下に向かっている階段を見つけた。
「…………行くか」
どうせ目的地を決めていなかったのだ。問題はない。
俺は階段へと足を踏み出した。
はたして女性の正体は?