今回も短いですがよろしくお願いいたします。
階段を下っていくと白衣を上に羽織った少女が、画面越しに揉めていた。
「だから言ってるじゃん。ちょっと探し物って」
「だからといってお前一人だと何をやらかすか!」
訂正、怒られていた。
「……あ!カミラ、人が来たからまたね。バイバーイ」
「おい、まて。エルネs」
憐れなり、名前を知らない通話相手。
「……で、君は何処の人かな?何か用でもあるのかな?」
警戒されてるなぁ。
「……星導館のバイト探し中の人だ。用は無いな」
「……へぇ、星導館ねぇ。あれかな?人形を貸してる人かな?」
???人形?何を言ってるんだ?
「……あーー。その顔じゃあ本当に関係ないのか。でもバイト君ねぇ」
じろじろと観察される。
「……そうだ!!バイト君。ここで会ったことを内緒にしてくれる?そうしたら私が雇ってあげよう」
「………………え?」
おかしな言葉が聞こえた気がする。
「私の人形ちゃんとかも強くするために相手が必要だったんだよねー!値段は弾むよ?」
「乗った」
速答だった。
差し出された手を直ぐに取った。
トレーニングができて、金も手に入る。しかも相手の人形?とやらの性能もあげられる。
つまりはWINWINの関係だ。
そうして俺はバイト先を見つけた。
***
連絡先を交換し、俺とエルネスタは別れた。
「まさか、アスタリスクについてから最初の連絡先が女性とはなぁ」
しかも美少女である。テンションが上がるのは男として仕方のないことではないだろうか!!
「す、すみません……」
「ん?」
裏道ではなく、そこそこ人通りのある通りまで出ると後ろから話しかけられた。
「あ、あの!すみません!」
振り向くとそこには朝方に激突した少女がいた。
「ああ!朝の子か!?」
「……は、はい。朝のことちゃんとお詫び出来ていなかったので」
律儀すぎるぞこの娘。
「ぶつかったときのことなら気にしなくていいって」
「……えっ?」
「お互いなんともなかったんだしさ。今更気にする必要ないってこと」
「は、はいっ、ありがとうございます」
本当にこんなに律儀ないい娘、誰かに騙されて利用される気がするぞ。
「……まあ、それでもお礼が言いたいってなら名前を教えてくれ」
「……えっと、名前ですか?」
「そう。……あ、人に名前を聞くときはまず自分からだな。俺は星村リク。君は?」
「………あ、あの。私は刀藤綺凜です。星村先輩」
「そっか、よろしく。刀藤さん」
こうして俺はバイト先であるエルネスタと、可愛い後輩の麒麟ちゃんと仲良くなった。
後々に厄介な敵になることを、敵の手助けをすることになったのをその時の俺は知ることもなかったが。
エルネスタもカミラも動かしにくいです。