ブラック・ブレット ーガストレアとなった少年ー 旧作 作:ブロマイン
変更点
紫月との出会いを数ヶ月前に
延寿→延珠へと訂正(ヒロイン誤字るとか恥ずかしすぎる)
学校に行っていない御影家にとって、朝という時間はとてものんびりとしたものだ。いや、正確には紫月は早くから家事をする為に起きているので、理玖の朝が遅いというのが正しいのだろう。
しかし今朝の理玖は、蓮太郎からの一通の電話によって比較的早い時間に起きなければならない状況となっていた。
その電話の内容は
「延珠が居なくなってしまったのだが何処か心当たりはないか」といったものであった。なんでも、今朝延珠が学校に行ったところ、何故か(おそらく蛭子の手によって)延珠が呪われた子供達である事が学校中に広がっていた。そして登校した延珠は皆に糾弾され逃げ出した、との事である。話を聞いた理玖は蓮太郎に対して協力を申し出ると電話を切った。
「さっきの電話、誰からですか?」
「今回の件で協力することになった、民警の里見 蓮太郎という男だ。それと紫月は今回探す少女、藍原 延珠がどこに行ったと思う?」
紫月は少し考える素振りをしていたが、延寿と聞くと何かを思い出したかのようにして口を開いた。
「呪われた子供達であるとバレてしまい、家にも帰っていないとなると外周区に行ったと考えるのが自然ですね。それと、延珠という名前は私が外周区に居た時にも地いたことがあるので、長老の所に行けば何かわかるかもしれません。」
長老とは、かつて紫月が暮らしていた39区でマンホールチルドレンとなった子供達のリーダーをしている老人である。
少し前に紫月が小遣いを全て、そこの子供達のために使っていると知った理玖は、小遣いの他にその分のお金を渡したり、2人で訪ねたりしているので、お互い知らない仲ではないし何か教えてもらえるだろう。
そう結論付けた理玖は紫月に出かける準備をするように伝えた。
39区に向かい始めると雨が降り出した。その雨が天気予報の通りなのか、或いは誰かの心を映したものであるのか、どちらであるのかは分からないが、傘を持っているとは、いえこれから人探しをしなければならない理玖にとって憂鬱なものだ。
2人が長老の元へと39区を歩いていると、蓮太郎の姿が見えた。
「蓮太郎、延珠は見つかりましたか?」
蓮太郎はその言葉を聞いて初めて理玖の存在に気付いたのか顔をあげた。
「ああ理玖か、見つからなかったよ。これからもう一度家の近くを探すつもりだ」
そう答えた蓮太郎にいつもの元気はなく、返事を聞く前にその場を去っていった。
「この先から来たってことは長老に話を聞いて何も分からなかったということですかね」
「けれども長老は初めて会う人に何でも喋る人じゃないし一応会ってみよう」
そうこう話しているうちに2人は皆のいるマンホールの元へと付きノックをすると1人の少女が顔を出した。
「はーい何かご用で…お二人ともこの前来たばかりなのに珍しいですね、どうぞ入ってください。」
そうして案内された2人は彼女の跡を続いてマンホールの中へと入っていった。