ブラック・ブレット ーガストレアとなった少年ー 旧作 作:ブロマイン
「もしもし御影君、感染源ガストレアの潜伏先がわかったわ。里見君にも伝えたのだけど、今の彼、延珠ちゃんがいなくてちょっとあれじゃない… 無理にとは言わないけれど、出来れば手伝って欲しいのよ」
「わかりました。僕たちはこれから何処へ行けば良いのでしょうか?」
「ガストレアはーーーにいるの。だけど人の足で其処まで行くのは少し無理があるから里見君の家にドクターヘリを呼んだわ。そこに合流してちょうだい」
「では、すぐに向かいます」
「お願いね」
電話を切った理玖が周りを見ると、松崎と子供達は理玖の普段見せない一面に驚き、延珠は蓮太郎の様子を聞いて俯いていた。理玖はそんな中で紫月と延珠に声をかけた。
「紫月、行きますよ。延珠ちゃんはどうしますか?」
「妾か?」
延珠は初めて何故自分が声をかけられたのかわからなかったようであるが
「僕たちはこれからガストレアを倒しに行きます」
そう言われてすぐに先刻の質問の意味することがわかったらしく
「妾も行く。そして妾はみんなを守るヒーローになるのだ」
ーーーーーー
蓮太郎は生まれてからいままで、これほどに『唖然』と『困惑』という言葉を強く脳内に浮かべた日はないだろうと思った。何故ならつい先程まで木更と電話で
「感染源ガストレアの潜伏先がわかったわ。今からそっちに着くはずのドクターヘリに乗ってちょうだい」
「そんな事して大丈夫なのかよ」
「そのヘリ、私の来年の学費で呼んだから里見君が今回の報酬を受け取れなければ私、退学よ」
「なっ……」
「それと今回の件は、御影君たちも同行することになったからよろしくね」
「理玖が……ということは延珠も来るのか?」
「延珠ちゃん?私は聞いてないわよ、本人たちに聞いてみてちょうだい。それじゃ健闘を祈ってるわ」
などといったやり取りをしていたからだ。
そして木更の言ったことはどちらも正しかったらしく、こちらに向かうドクターヘリが先に見えて次に理玖と紫月そして延珠が見えた。しかしドクターヘリが上空にあり見つけやすかったからか、3人はヘリよりも少し早く蓮太郎のもとへやってきた。蓮太郎は延珠に話を聞こうとするそれよりも先に理玖に「話は中でもできるから取り敢えず乗ってしまおう」ともっともなことを言われてしまった。
機内へと乗り込んだ4人は向かい合うように設置されている椅子に座った。これから長話をするであろう蓮太郎と延珠が向かい合わせでその隣にそれぞれ紫月と理玖という席順となった。
「今までどこに行っていたんだ」
「松崎さんのところですよ」
蓮太郎に前に来て再び元気をなくしてしまった延珠に変わって理玖はそう答えた
「すまなかった蓮太郎」
2人が話し始めたのが聞こえて思わず溢れてしまった延珠の声
「延珠ちゃん、もしできるのならさっき僕たちに話したことを、もう一度初めから蓮太郎に話してくれませんか」
そして延珠は皆の前で自分の身に起きたこと、蓮太郎や理玖の言葉を聞いて決断したことをゆっくりと、そして自分でもう一度確かめるように話した
「ごめんな延珠、辛い思いをさせて。何もしてやれないで」
「違う」
そう延珠は蓮太郎の言葉にかぶせる」
「蓮太郎は悪くない、それにさっきも言ったであろう、妾は蓮太郎と理玖と紫月、みんなと一緒に前へ進むのだ。マイと同じ学校へ行けないのは悲しいけど、またマイと会える日もきっと来るのだ」
蓮太郎は延珠の思いを聞いて、延珠にこんなにも前向きな考えをさせることは出来なかっただろう自分が悔しく、そして延珠を支えてくれた2人に大きな感謝をした。
それから4人は今回の討伐作戦でのある程度の動きを決めた。その結果、蓮太郎と延珠のペアがガストレアを発見次第飛び降りての速攻撃破、理玖と紫月のペアは攻撃には参加せずにヘリコプターの着地、蓮太郎ペアの回収時の安全確保となった。
「前方に何かいます」
突如として開かれたパイロットの口、それは感染源ガストレアの発見を告げるものであった。
VS蛭子親子はダイジェストとなります、期待してる方ごめんなさい。と言ってもまだ一文字も書いていないのですが……