不健全鎮守府   作:犬魚

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なんやかんや100回目、初見の方もいつも読んで頂いてる方も感謝です!

【登場人物】

提督(43)
愛煙家、ロリコンでマザコンでシスコンでホモでツンデレでヘタレの疑惑がある

五月雨(19)
文系、暇つぶしは漢字クロスワード

浜風ちゃん(2)
29回目ぶり2度目の登場
大きいものをお持ち


提督と五月雨と適者生存

「初心に帰り浜風ちゃんをレ●プしたいと思う」

 

「…へぇ」

 

五月雨は少しだけ視線をこっちに遣り、すぐに机の上へと戻した…

コイツ、俺の一大事に淡々と漢字クロスワードとはな、大した奴だ

 

「では作戦の概要を説明しよう」

 

「手伝いませんよ?」

 

「今回は小細工無しの正面突破でイきたいと思う」

 

「手伝いませんからね?」

 

「まずは、揉む」

 

「マスラオかッ!!」

 

前回の失敗、荒縄だとかクロロフォルムだとかゴチャゴチャ考えていたのが敗因だと結論づけた俺は今回はシンプルにイく事にした

 

「そして一言、お前に一目惚れじゃあ!抱くぞ!」

 

「れ…レ●プとは思えぬ正面突破、これまさに快男児!」

 

「これまさに完璧な作戦!」

 

「まぁ、作戦と言うには些かアレですが」

 

「行くぞ五月雨!合戦じゃあ!」

 

「いや…行きませんよ?ってかそれレ●プじゃないでただのKOKUHAKUでは?」

 

「KOKUHAKU…だと?」

 

…言われてみると、たしかにそんな気がするな、落ち着いて考えるんだ、俺はただレ●プしたいだけなんだ、ならばこの作戦、根本的にダメなのではないか?

 

「えぇ、レ●プとはもうちょっと相手の同意とかなく問答無用で今からパコろーぜ的なモノでは?」

 

「…すげーなオマエ、問答無用でパコろーぜなんて真のレ●パーにしか言えねぇよ、マジすげぇよ」

 

これまさにレ●プマスター!!逆らう奴には容赦なく羅刹の剣をブチ込む、フッ…どうやら俺の相棒はとんでもない奴らしいな

 

「フッ、さすが五月雨、俺の一歩も二歩も先を行く豪傑よ」

 

「そんなカッコ悪い意味の豪傑初めて聞きました」

 

「やはり俺にはお前が必要らしい、さぁ!共に行こう!」

 

まったく、コイツとなら新世界の強者達が棲むこの先の海へ進める勇気が湧いてくるぜ!

 

「や、普通にイヤですけど?」

 

「何故だ!?」

 

「なんで私までレ●プに荷担しなきゃいけないんですか」

 

「うるせぇ!行こう!」ドンッ!

 

「普通に土下座して頼めばいいじゃないですか!どうしてもってなら浜風さんなら折れますよ!」

 

「バカヤロウ!そんなカッコ悪い真似できるか!」

 

「レ●プの方がよっぽどカッコ悪いわ!」

 

「…カッコ悪い?いいじゃねぇか、カッコ悪くても、いいか?男にはたとえカッコ悪くてもヤらなきゃいけねぇ大事なコトってのがあるのさ」

 

「や、場面によってはカッコ良さげに聞こえますけど、今、この場では全然カッコ良くないですからね、それ」

 

さすがは五月雨だ、的確かつ精密に突いてきおるわ…

 

ゴンッ!ゴンッ!

 

睨み合う俺と五月雨、その時、重厚な鋼の扉がノックする音が響いた

 

「入れ」

 

「失礼します」

 

…丁度いいところに、浜風ちゃん

 

「あの…実家から柿が届いたので皆さんにと」

 

「柿か…」

 

たしかに、浜風ちゃんの持つダンボール箱には秋の味覚、ジューシィーな柿が詰まっていた

 

「浜風くん」

 

「はい?」

 

「挟んでもらって、宜しいかな?」

 

「は?え…っと、書類か何かをですか?」

 

「…いや、やっぱりいい、その柿、有り難く頂こう、その辺に置いてくれ」

 

「はぁ、それでは失礼します」

 

ダンボール箱を邪魔にならない壁側に置くと一礼して去っていた

 

「…」

 

「…」

 

「五月雨くん」

 

「なんですか?」

 

「僕に足りないものは、何かな?」

 

「勇気、ですかね」

 

「勇気か…」

 

「コーヒー淹れましょうか?」

 

「…貰おうか、クソ不味いヤツをな」


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