【登場人物】
提督(47)
近所に頭を下げて回る大変な仕事、こしあん派
五月雨(20)
零號秘書艦、近所に頭下げるついでにひ●こ饅頭配る大変な仕事、こしあん派
鈴谷(17)
ビッチ、不憫さが漂うと評判があるらしいビッチ
「ハロウィンか…」
ここ数年、この国でも盛んになってきたワケわからんイベント、メディアの後押しもあってかテレビでもよく見るのだが…
「お菓子出さんかいボケェ」
「まだ持っちょるじゃろーが!ジャンプしてみろやダボハゼがァ」
「アネキィ!陽炎のアネキィ!コイツ!キャンディを5万個も隠して持ってやがったぜーッ!」
うちのバカどもは、お菓子を恐喝、出さなければ暴行して良いと勘違いしているらしく、今日も朝から電話が鳴り止まない
「…ふぅ」
「明日の新聞の見出しは“無秩序な暴行、問われる海軍の在り方”でしょうね」
「とりあえず後で全員土下座だな」
五月雨曰わく、クズども全員でビスケットだかキャンディだかの数を競っているらしく、中でも、陛下のくれる王室御用達菓子はポイント高いそうだ
「ティーッス、鈴谷がお菓子貰いにきましたよ~、お菓子ちょうだい!高いヤツ!」
「…」
ハロウィンの仮装らしく、淫乱サキュバスみたいなエグい格好をしたビッチがやって来た
「高いヤツ!」
「オイ五月雨、たしか前に夕張が作ったシロサイも2秒でコロリと逝くキャンディあったろ?アレ出せ」
「はぁ?たしか引き出しの中にあったと思いますけど…」
「ちょ!鈴谷になんてモン渡そうとしてんの!?それただの毒じゃん!」
「大丈夫だ、味はメロン味らしいからな」
「味あっても毒じゃん!シロサイが2秒で死ぬんだろォ!?」
相変わらずうるさいビッチだな…
「だいたいオマエ、なんだその格好は?私はビッチですと宣伝して回ってんのか?」
「違うし、鈴谷ホントはデミ●リのコスしたかったけどじゃんけんで負けたじゃん、で、余ったのはビシ●モンかモリ●ンかしかなかったんでモ●ガンにしたワケ」
「ふ~ん、バカじゃねぇの?」
「バカじゃねーし、あ、ビシ●モンは熊野に譲ってあげたからたぶん今頃どっかさまよってる」
まさに、さまようよろいか…
「ってか、お菓子ちょうだいよ!お菓子、鈴谷シル●ーヌ食べたい」
「そのまま死ね」
「いいじゃん!昨日買ってるの見たよ!持ってるんだろォ!シ●ベーヌ!」
「誰がやるかクズが、どうしても欲しけりゃ外行って大勢の民衆の前で公開ア●ニーでもしてくれば考えてやる」
「へ…変態ッ!変態!ありえねーし…マジ変態ッ!」
「5万」
「は?」
「5万出そう」
「ご…ごまんえんですか?五万円…」
鈴谷は少々考える事があるらしく悪い頭といやらしい身体をクネクネと悩ませる
「あ、一応考えるんですね」
「生粋のビッチだからな」
「ビッチじゃねーし!ってかやらねーし!そんなコトしたら鈴谷変態じゃん!もう外歩けなくなるじゃん!」
「なんだ、やらんのか」
「やら…やらない!鈴谷ビッチじゃねーし、そんな変態プレイやらねーし!」
生粋の変態ビッチプレイヤーかと思っていたが、一応、アウトのラインがあるんだな
「あ、提督、会議の時に持っていった塩飴ならありますけど?」
「でかした、オイ鈴谷、飴やるから消えろ、目障りだ」
「…せめて目の遣り場に困るとかオブラートに包む言い方しろし」
「目に毒だ」
「包めッ!!っーかもっとオシャレなのよこせよ!なんで塩飴?夏の余りみたいな塩飴!?」
「ガタガタうるせぇヤツだな、オイ五月雨、戸棚に俺のシ●ベーヌあるから出せ」
「はぁ?…え~コレですかね」
五月雨は戸棚からシル●ーヌの箱を取り出し、俺に手渡した
「御苦労、1つあげよう」
「はぁ、ありがとうございます」
「あ、鈴谷にもちょうだい」
「…」クッチャクッチャ
「なんで食べるのォ!?っーかナニその顔、マジムカつくんですけど」
「うんめー」
「腹立つッ!!ちょうだい!鈴谷にもちょうだいよ!!」
「うんめー」