【登場人物】
提督(49)
夏はざるそば
五月雨(21)
ざるうどんも嫌いではない
秋月
通称AKI、秋月型の長女、スケベボディ、バターのチューニングが上手い
照月
通称TERU、秋月型の次女、スケベボディ、シャウトに定評がある
初月
通称HATSU、秋月型の四女、ガッカリボディ、イケボに定評がある
「たまには蕎麦でも食いに行くか」
「いいですね」
特にやる事もなく、立体式メタルパズルを組み立てていたら既に正午を過ぎていたので、同様に特にやる事もなくDEARB●YSを読んでいた五月雨と昼飯を食いに行く事にした
「しかし珍しいですね、蕎麦」
「そうか?」
「昼はうどんかラーメンが多いじゃないですか」
「まぁ、なんとなく気分の問題だな、夏はざるそば食うけどざるうどんじゃないみたいな感じだな」
「はぁ?」
基地から少し歩いたところにあるどちらかと言えばボロい感じの蕎麦屋にやって来た俺達は空いている席に座った
「俺は天そば、コイツは水道水で」
「私も天そばでお願いします、あ、白おにぎりください、2つ」
相変わらず痒いところに手が届くところがムカつくな、コイツ
「あ、今月は大規模作戦あるらしいですよ」
「らしいな」
「資材も練度も問題ない水準だと思いますが…噂では今度は連合艦隊VS連合艦隊じゃないかって話を聞きますよ」
「深海さんの連合艦隊とかゾッとしねぇなオイ」
次の作戦は陛下のデビュー戦になるだろうし、バカどもには陛下の邪魔にならないように言っとかねぇとな
「いらっしゃいませェ~」
「HATSU!ここが空いてるぜ」
「姉ちゃん奥に座れよ」
「遠慮すんなよ、HATSU!」
…駆逐艦の枠を超えた超駆逐艦ボディを持つ秋月型の長女秋月と駆逐艦の枠を超えたスケベボディを持つ次女照月、そして、駆逐艦の枠を超えてない四女の初月
ロック系駆逐艦姉妹が同じく蕎麦を食いにやって来た
「アイツらが外食とは珍しいな」
「そうですね」
まぁ席は離れてるし、アイツらこっちには気付いてないみたいだが…
「え~御注文は?」
「かけそばを」
「はい、かけそばを1つ、そちらは?」
「いえ、かけそばを1つです」
「…かけそばを1つ、ですか?」
「はい」
なんか店員のお姉ちゃんがやや困った感じに見えるが、まぁアレだろう、1人だけ腹減ってるなんてのはよくある話なのでお姉ちゃんは注文を復唱して調理場へと戻って行った
「お待たせしました、天そばと白おにぎりです」
「どーも」
「美味しそうですね」
「久々に見るとな、オイ、俺の天プラとオマエのカマボコ交換しよーぜ」
「イヤですよ………え゛?」
「二度言わすな」
「や……え?普通、逆じゃないですか?」
「よく考えたら俺、天そばの天プラ嫌いだったわ」
やはり天麩羅は天麩羅単体でないとな
「お待たせしました、かけそばです」
「きたよAKI姉ちゃん!」
「アツアツだよ姉ちゃん!」
「TERU、HATSU、それじゃいただきましょう!」
「いただきます!」
「いただきます!」
…なにやってるんだ?アイツら
「ほら、HATSUから食べていいよ、お姉ちゃん最後でいいから」
「そんな!こんな贅沢品…姉ちゃんから食べてくれよ!」
「妹が遠慮なんかすんな!なぁTERU!」
「そ…そぅよHATSU!うっ…良い匂いッ!HATSU、早く食べて、お姉ちゃんの理性が残っている内に!」
「クッ!ありがてぇ!ありがてぇ!クソッ!美味めェ!」
初月は涙をにじませながらアツアツのかけそばに口をつけていた
「…サミー」
「五月雨です、なんですか?」
「一杯のかけそばって話、知ってるか?」
「知ってますよ、正直、見るのは初めてですけど」
秋月型姉妹、アイツらそれなりに稼いでる筈なんだがな…
「秋月型の人達は給料の殆どを御実家に送金してますよ」
「村でも救ってんのか?アイツら」
「さぁ?」
海軍と言う名の水商売で大金を稼いで村を救う貧乏姉妹か…泣かせるハナシじゃねぇか
「店員のお姉ちゃん」
「はい、注文ですか?」
「天ぷらそば2つ、あっちのテーブルに」
「はい?」
「あ、白おにぎりも6つ、あのテーブルにお願いします」
「は…はぁ?あの、お会計はこちらで?」
「全部こっちで」
早々に天そばを食べた俺と五月雨は会計を済ませて店を出た
後日、秋月型姉妹がヤベーですよサンタさんが出たんすよォー!と言っていたらしい