久々に帰ってきたバスケしてるようでしてない回
【登場人物】
陸奥(4)
長門型二番艦、姉と違ってビッグセブンビッグセブン言わないけどビッグセブン、ファッション系不幸
「な…なんてこった!あの瑞穂がまるで手も足も出ないなんて!」
「チクショウ!これが駆逐艦と正規空母の差だって言うのかよッ!」
電光掲示板に表示されたスコアは15‐118
決して弱くはない、むしろ強豪に名を連ねているチーム瑞穂のバスケがまるで通用しない…
「あ゛ーダリぃわァ~、マジダリぃ、弱えークソザコくんがイキがってもこんなモンかよ、頭にくんぜ」
「わかったか?オマエらのお遊戯みてーなダセーバスケとはレベルが違いすぎんだよチンカスくん?慢心しちゃってんじゃねーよ?」
チンピラ空母部隊、チーム南雲の前にズタズタに敗れた駆逐艦バスケチーム瑞穂は泣きながらコートを去って行った
‐‐‐
「まさに蹂躙だったな」
上段の観客席から試合を見ていた俺は隣に座る陸奥にビデオカメラを返した
「…どうやらあの子達しかいないみたいね、ヤツらに勝てる可能性があるのは」
「なに?」
「提督、明日、あの子達を体育館に呼んでくれない?」
「誰だよ?あの子らって?」
「決まってるじゃない?」
イイ女にしか似合わない必殺技、悪戯っぽいウィンクをした陸奥が告げたその天才達の名前は………“白露型キセキの世代”
◆◆◆
「またこうして僕達が集まるとはね、嬉しいよ」
僕に逆らう者は提督でも許さない絶対王者、時雨
「舐められるとかイラつくっぽい」
荒ぶる野生、夕立
「アイツらにも見せてやらないとねぇ、来週の村雨をさぁ~」
駆逐艦超えした超肉体、村雨
「でも勝てるんですか?ビデオ見たけどムチャクチャ強いですよ?」
淫乱無欠のピンク、春雨
「さぁ?まぁ普通にスペックで劣りますし」
射程はコート全て、超長距離砲、五月雨
そして…キセキの世代とは違う進化を遂げたキセキの世代
「マジブッ殺しっすよ!なぁ姉ちゃン!」
「ブッ殺しとか言わないの!」
江風と海風
「はいはい、無駄話は後、練習練習!」
陸奥により集められた天才達が後日、再びチーム南雲に挑むらしい
「試合に勝ったら高い焼き肉屋連れて行ってあげるわ、提督が」
「ちょっと陸奥さん、俺そんなコト一言も言ってないけど?」
「端数は出すから」
「端数じゃねぇで半額とか言えよ」
ベンチに座って缶コーヒーを飲みながら練習風景を見ているが…やはり村雨、ヤツはズバ抜けているな、ドライブの時のアバレ具合がハンパじゃねぇ
「で?勝てんの?陸奥さんよ?」
「さぁ?正直、この子達ならやれると信じたいところだし、この子達でダメならそれ以上はないわね」
「だろうな」
先日のゲーム、ラフプレー上等の飛龍と蒼龍のダブルドラゴン、驚異の跳躍力を見せつけた加賀、そして、文字通りにゴール下を戦場に変える赤城、ヤツらの強さはハンパじゃねぇ…
「まぁ、あのチンピラ空母どもに一泡ふかせられるなら焼き肉ぐらい出してやるか」
「あら?剛毅ね、言っとくけど練習に加わる子達含めて全員分よ?」
「はぁ?」
俺のそれと同時に、体育館に見知った顔のプレイヤー達、睦月型の面子やら先日敗北した瑞穂の舞風や野分らがゾロゾロと集まってきた
「…ちょっと陸奥さん、コレちょっと多すぎない?提督の財布にちょっと厳し過ぎるんじゃない?」
「大丈夫よ?端数は出すから、あ、お酌くらいならしてあげようか?」
悪戯っぽく笑うイイ女、陸奥…
さすがだな、イイ女の使い方を熟知しておる