【登場人物】
木曾(4)
中二病、ルックスもイケメン
五航戦
登場は久々、イベントでは最終海域で登板したのでそれなり稼いだ、重装甲
利根(2)
通称も自称もワガハイ
かけ算は7の段でつまづく
筑摩(2)
利根姉さんの妹、利根姉さん至上主義の過激派
たまには真面目に仕事でもするかと考え、机の上に置いた書類に目を通していると今月に入って北方海域に行ってない事に気付いた
「サミダットリーくん、そういや北方海域に誰か行かせたっけか?」
「五月雨です、私は記憶にないですね」
五月雨も特にやる事がないらしく、明石の店で買った漢字のクロスワードに頭を捻っていた
「とりあえずいつものメンバーに行かせとくか」
別に絶対に行く必要は無いが、月一回は制圧しておかないと本部からの心証が良くないしな、こーゆー地味なところでキチンとポイントを稼いでおくのが健全な基地の運営、そして俺の評価に繋がるのだ、俺は内線を手にとり、木曾(イケメン)に電話をかけた…
‐‐‐
「大変だァァァァァ!!提督ッ!大変だァァァァァ!!」
「ノックしたまえ、ノックを」
木曾に北方海域に行って来いと指示をして数分後、立てこもる為に重厚に造られた執務室の扉が勢いよく開き、ルックスもイケメンな木曾がハァハァ言いながらやって来た
「大変だァ!!」
「何が大変なのかね?」
なんかついこないだも似たような事があった気がするが…
「北方海域に行こうと思っていつものメンバーを集合したら………変なヒゲサンタと変なエロトナカイが居るんだッ!!」
「…はぁ?」
ナニ言ってんだコイツ?イカレてるのか?
「まぁ落ち着きたまえ同志木曾、サミダンテくん、ミスターにアツいティーを淹れてやりなさい」
「五月雨です、あと、木曾さんはイケメンですがミスターではありません、オレンジジュースでいいですか?」
五月雨は冷蔵庫からバヤ●ースを取り出しグラスに注ぎ、木曾に手渡した
「…ふぅ、ありがとう、少し落ち着いた」
「それはどうも」
「で?なんだってエロサンタとトナカイがどうのこうのって…オマエ、エロ本読みすぎなんじゃねぇのか?疲れてんだよ」
イケメンのくせにエロ本なんか読み漁りやがるとはふてぇヤツだと叱りたいところではあるが…
まぁ、コイツのトコは姉ちゃんが怖いから鬱屈した欲望を溜め込んでいるのだろうし、大目にみて、後で貸しもらうか
「違う!ヒゲサンタとエロトナカイだ!」
「はぁ?」
「とにかくヒゲサンタとエロトナカイなんだよ!あー…説明するのが面倒くさい!とにかく提督も来てくれよ!」
「おいおい、そんなに引っ張るなよ」
木曾に袖を引っ張られ、とりあえず、俺と五月雨は北方海域制圧メンバーのところに行く事にした
‐‐‐
「あ、提督さんじゃん」
港に行くと、どちらかと言えばまだまともな空母、五航戦の2人が立っていた
「なにそれ?お菓子?差し入れ?」
俺が持つコンビニ袋を目ざとく見つける五航戦の妹、瑞鶴、姉から厳しくも甘やかされてノビノビと育った当基地には珍しい普通の空母
「駄目よ瑞鶴、お菓子なら部屋にあるでしょう?」
五航戦の姉、翔鶴、妹の前でのみパーフェクト姉を演じる事ができるある意味欠陥空母、若いのに頭が白いのはその反動だろう
「よぉ、オマエらも居たのか?」
「居るよ、仕事だし」
「大切なお仕事ですから」
真面目で結構な事だ、クサレ外道の一航戦パイセンにも見習って貰いたいものだ
「それで?サンタとトナカイはどれだ?俺自ら修正してやる」
「アレじゃないですか?」
「あ?」
五月雨が指差す方向に、たしかに………変なヒゲと変なトナカイが居る
「…なんだアレ?」
「な?変なヒゲサンタと変なエロトナカイだろ?」
たしかに、木曾の言う通りだな…しかし、ナニやってんだコイツら?コスプレ?いや、そーゆープレイなのか?
「変なヒゲではない!ワガハイじゃあ!」
「知ってるよッ!」
バカみたいに胸を張る変なヒゲサンタこと航巡、利根
「ワガハイが利根じゃあ!」
「だから知ってるっての、なんなんだオマエは?なんだその格好は」
「見てわからんか?ワガハイはサンタじゃ、サンタはワガハイでありワガハイはサンタであるのじゃあ!」
「素晴らしいです、利根姉さん」
そして、ワガハイに対して一切の光を感じない暗黒空間のような瞳で恍惚な表情を浮かべるエロトナカイ、航巡の筑摩
「サンタは利根姉さんであり利根姉さんはサンタであり利根姉さんは利根姉さん…」
ダメだ、まったく意味がわからねぇ…宇宙の心が彼とか言われるぐれー理解できねぇよ、なんなんだ?新手のプレイなのか?
「さぁ行きましょう利根姉さん、深海のゴミクズどもに鉛弾と言うプレゼントを届ける殺戮のパレードに」
怖ぇよ!!なんだこの妹ォォォ!!
「うむ、筑摩の言う事は難しくてよくわからんがわかった!」
そしてこの姉、バカだよこの子ッ!!