【登場人物】
提督(74)
基地内にまことしやかに蔓延するホ●疑惑
鈴谷(25)
基地内にまことしやかに蔓延するエンコー疑惑
熊野(12)
ヤツの中途半端なアクロバティックがクマノに火を点けちまったようだ
「ナニ?鈴谷にナンか用なの?」
「あぁ、お前に用だ」
先日、香取先生と忘年会を兼ねてママの店でアツい今後必要になるであろう特別授業についてアツく話し合い、この件に関しては鈴谷が適任だろうと結論に至ったので、後日、早速鈴谷を呼び出す事にした
「ふ~ん、あれ?サミーは?休み?」
「休みだ」
たしか今日は姉妹でストバスするとか言ってたな…このクソ寒いのに元気な事だ
「ふ~ん、で?鈴谷にナンの用?手でするの?足でするの?鈴谷高いよ?」
「ナニ言ってんだオマエ?イカレてるのか?」
「ジョーダンだし、小粋なスズヤジョークってやつ」
「何がスズヤジョークだ、売女が」
「売女ぁ!?………クッ!ナンかビッチよか傷つくんですけど…っ?」
「まぁオマエが売女だろうがビッチだろうがどうでもいい、オマエに1つ仕事を頼みたくてな」
「仕事?出撃ならできればラクなトコがいいんだけど」
「誰が出撃と言った、カスが」
「カスゆーな!じゃあナニよ?口でするの?」
コイツ、小粋なスズヤジョークを挟みながらじゃないと会話できんのか、このビッチは…まぁいい、だからこそ、この仕事はコイツに相応しいのだろう
「今度駆逐艦のクソガキどもを集めてトクベツな授業をしようと思ってな、オマエにその講師をやって貰いたい」
「…講師?講師って…え~、アレ?先生的な?」
「まぁそんな感じだな」
「う~ん…まぁ、別にできるっちゃできるケドぉ~、先生かぁ~…ちょっと照れくさいなぁ~」
先生と言う単語に何か憧れでもあるのだろうか?何が照れくさいのかは知らんが…
「ちなみに鈴谷なんの先生するの?鈴谷こー見えて因数分解とかスラスラだよ?」
「ん?あぁ、安易な援助交際に潜む犯罪と破滅の危険性についてだが?」
「………は?」
「は?じゃねぇよ、安易な援助交際に潜む犯罪と破滅の危険性についてだよバカヤロウ」
さっきまで締まりの無い顔でヘラヘラ笑っていた鈴谷の笑顔が静止した
「現役援航巡の先生からの生々しい体験談を語って貰いガキどもに援交はとても怖いことなんだよと教えるカンタンな仕事だ、どうだ?楽な仕事だろ?」
「いやいやいや!え?ちょ、え?ちょ!待てよ!」
「なんだ?」
「なんだ?じゃねーよ!ハァ?鈴谷そーゆーのシテないから!生々しい体験談とかないから!」
「嘘つくんじゃないよこの子は」
「嘘じゃねーし!」
「じゃ、生々しくなくていいからオブラートに包んだ感じな」
「包むモンがないっーの!!」
「面倒くさいヤツだな、何が不満だ?アレか?顔バレか?アレだったらアレするか?なんかほら、微妙に透ける白い板置いて声を変えるアレ使うか?」
「全部だよッ!!全部不満だよ!鈴谷のコトなんだと思ってんのさ!?」
「ビッチ」
「クッ!!………わかっていたけど一刀両断ッ!」
まったく、プライバシーの配慮も考えてやろうってのに何が不満なのかねこの子は
「誰がそんな仕事やるかっーの!バーカ!」
「バカとはなんだバカとは、立て、修正してやる」
「もう立ってるよ!むしろオマエが立てよ!」
「フッ、たかが航巡のボウヤがこの俺に立てとはおこがましい、オマエではこのハンサムを椅子から動かす事すらできんよ」
「ほぉー…おもしれーコト言うじゃん?じゃ鈴谷が提督を立たせたら一万円ね!」
「やってみるがいい」
「上等ォォォ!!」
‐‐‐
実家からお歳暮のハムが届きましたわ、せっかくですし上司の方にも分けなさいと書いてあったので非常に面倒ですがハムを持ってきましたわ
ゴン!ゴン!
「熊野ですわよー!入りますわよー!」
執務室の無駄に重い扉を開くと、そこにはブレザーとスカートをズタズタにしてハァハァする鈴谷が床に片膝をついていた…
「…ナニ昼間からハァハァとハシャいでますの?」
「く、熊野ッ!手を出すんじゃあない!コレは鈴谷と提督のバトルよ!」
「はぁ?ナニ言ってますの?イカレてますの?」
「イカレてねーし」
とりあえず状況はよくわかりませんわね
「とりあえず説明してくださいまし、説明を」
「鈴谷が提督を立たせたら一万円ッ!」
「ほぉ…」
鈴谷が提督を勃たせたら一万円…
「それはまた…なかなかにアレですわね?と言うか、それ鈴谷の得意分野では?」
「そうでもないよ、あのヤロー!ピクリともしねーの!」
「なんと!?」
今の鈴谷はまぁ…中破とは言いませんがなかなか殿方的にはズキィーンとキそうな破廉恥スタイルに見えますが、ピクリともしないと!やはりあの噂は本当なのでは…?
「視覚的にダメなら、こう!いっそ、手とか足とかでどうですの?」
「へへ…それもなかなか難しい感じでね、まさに手も足も出ないってワケよ」
なかなか剛の者ですわね、いえ、実は不能なのでは…?
「フッ、どうだ?なんならお友達の手を借りても構わんぞ」
「え゛っ!?」
冗談じゃありませんわ!
「クッ!ホントはヤだけど……熊野、一緒にヤってくんない?」
「イヤイヤイヤ!イヤですわよ!そんな…私、こう見えて奥手でナイーヴですわ!」
「大丈夫だって!私と熊野のダブルスならイケるって!私がボレーかますから、熊野は得意のアクロバティックで…」
「冗談じゃありませんわ!!は…初めてでアクロバティック!アクロバティックなプレイを求めるなど…っ!高難易度過ぎますわ!無理無理無理!絶対無理ですわ!」
「いつもヤってんじゃん、とぉー!って」
「ヤってませんわよ!アナタと一緒にしないでくださいましこのアバズレビッチ!」
「ハァ!?誰がアバズレビッチだとコラァ?オモテ出ろ!タイマンだよ!タイマン!」
「上等ですわ!このクサレビッチ!」
私の大事な純潔をなんだと思ってますのこのクサレビッチは、今日こそキレましたわ!マジでキレましたわ!略してマジギレましたわ!