これはもう、そーゆープレイでは?を考える回
【登場人物】
提督(75)
登場から退場まで安定のクズ
鈴谷(26)
まさかのサンタコス、パンツは黒
ヒメ(2)
提督の後輩で同僚、女性将校、今回は電話先だけ登場、軍の闇に足を突っ込み気味のワリとギリギリを楽しんでいる
男には一杯のカミュを求める夜がある、酒場の隅で歯を喰いしばりながら喉の奥に号泣を呑み込んで、それでも肩の震えを隠しきれずに咽び泣きつつグラスを煽り、明日には何事も無かったようにする為に…
しかし、一杯のグラスだけでは足りない夜ってのが生涯に何度かある
そんな夜はどうするかって?そりゃオマエさん、アレだよ?アレ
「あ、もしもし?デ●ヘル頼みたいんですけどー?おっぱい大きい娘で」
‐‐‐
本日の業務は全て終了した夜の執務室、暇つぶしの秘書業務も終了した五月雨は既に自室に戻っている
「フーッ~…」
男にはムラムラする日がある、そう、冷静なって考えたまえよキミ、ここは男女比100対1みたいな職場だよキミ、ムラムラしない方がおかしいじゃあないか?
ブー!ブー!
「む、電話か…」
えらく早いな、そう思いつつ俺は素早く携帯電話を手に取りスタイリッシュに受話ボタンを押す
『あ、もしもしセンパイっすかー?私私、私っすよ私ー』
「…」
なんだ、間違い電話か…俺は通話終了のボタンを押した
ブー!ブー!
「…チッ、なんだ?」
『なんで切るんすか』
電話をかけてきた相手は会議にも来ていた士官学校の後輩、非常にウザいヤツだ
「なんの用だと聞いている?俺は忙しいんだよ」
『またまたぁ~、センパイのコトだしクリスマス前だしどうせ世のアベックに殺意を抱いてムシャクシャした気分を発散しようとデリ●ルとか呼んでるんじゃないっすか?』
「そんなワケないだろう」
相変わらず勘のいい女だ
『まぁ、そんなこたぁどーでもいいとして、センパイ、正月は実家には戻るんすか?』
「あ?まぁ、元旦ぐらいはな、それがなんだ?」
『や、せっかくなんでセンパイと一緒にご挨拶しよーと思いまして』
「なに言ってんだオマエ?イカレてるのか?」
『イカレてねーっすよ、まぁ冗だ…』
ブチッ!ツー…ツー…
よし、電源も切った、これでよし!
さて、あとは大人しく大人の時間を楽しむとしよう
ゴン!ゴン!
「む」
重厚な扉を叩く音、来たか!俺の希望の光がァ!
「どうぞ、入りたまえ」
「ティーッス、鈴谷が遊びに来ましたよ~めりくりめりくりぃ~」
やって来たのは………なんかビッチ臭がプンプンするどっかで見た事あるような馴染みの顔
「あ、まだ灯り点いてたから居ると思ったし、どぉ?コレ、サンタコス、ムラムラする?」
「…ムラムラするもなにも、え?オマエやっぱそーゆーバイトしてたの?」
「は?」
「え?なにその服?え?フェア?あぁ、そーゆーフェアやってんの今?」
「は?ちょ、ちょっとナニ言ってるかわかんない、え?」
参ったなぁ、まさかデ●ヘルで顔馴染みが来るとか、どんな罰ゲームだよ
いや、なんだ?罰ゲームっーかなんだろうな?この敗北感、今、俺の精神は神の域に達している気がする
「鈴谷」
「ナニ?あ、もしかしてお小遣いくれるの?じゃ、この袋の中に」
「…このビッチがァ!!」
ビタンッ!(ビンタ)
「さたんっ!!」
「痛いか?先生も痛い」
「…マジ意味わかんないんですけど、っーかなんで今ぶたれたの?」
「エンコーだけならいざ知らず、まさかデリ●ル嬢までこなすとは…」
「ハァ!?で、デ●ヘル!?」
「今年のヨゴレ!今年の内に!その腐った性根、この俺が叩き直してくれる、オラ!立てェ!壁に手ぇついてケツこっちに向けろコラァ!」
「ちょ!意味わかんないんですけど!鈴谷エンコーとかしてないし!っーかデリ●ルってナニ!?」
「やかましい!オラ!早く四つん這いになるんだよォ!」
「ヒッ!?お…犯されるッ!?」
ジリリリリリン♪ジリリリリン♪
デリ●ル鈴谷に熱血指導しようとした矢先、内線の電話が鳴ったので俺は反射的に受話器を手に取った
「はいもしもし?」
『あ、提督ですか?明石ですけど』
「何の用だ?」
『何の用もなにも今、基地の正門の前にデ●ヘルのお姉ちゃん来てるんですけど、コレ提督でしょ?』
「は?」
『は?じゃないですよ、私1人だったら気を利かせたりできましたけど、さすがに今日は長門さんもいるし無理です』
「ナニ言ってんだオマエ?デ●ヘルならもう来てるぞ」
『そんなワケないじゃないですか、今、ここに居るし、今日はもう帰って貰いますからね、じゃ』
「え?なんだって?オイ!明石!明石ィ!もしもーし?」
ツー…ツー…
あの野郎、切りやがった…アイツ、正門にデリ●ル来てるとか言ってたが………じゃ、何か?このプレイサンタはまさかとは思うが、単純に、サンタコスを見せにきただけのバカだと言うのか?
「…鈴谷」
「ナニ?」
受話器を置き、俺は努めて紳士的に四つん這いで半泣きのサンタにハンサムスマイルで言った
「よく似合っているぞ、それ」
ビタンッ!(ビンタ)
「へぶすっ!!」
スナップの効いた健康的でハリのあるビンタが俺の頰で炸裂する!!
「うるせーバーカ!死ねッ!マジで死ね!っーか死ねッ!ありえねーし!とにかく死ね!いや…もう!ホント死ねッッッ!!」
コイツ、この短時間に5回も死ね発言を!
「悪かった悪かった、いや、ホントに悪かった」
「ハァ?悪い?ホントに悪いと思ってんなら誠意見せてよ!誠意!っーかまず頭が高い!土下座して!土下座!」
このヤロウ、ここぞとばかりに…
「土下座してぇ~…あ、そうだ、足を舐めて貰おっかなぁ~?」
「いくらだ?」
「は?」
「いくらだしたら勘弁してくれるんだ?」
「金で解決する気ぃ?鈴谷犯そうとしたのにぃ?」
「してねぇし、っーか、よく考えたら俺悪くないじゃん、お前がビッチなのが悪いんじゃねーか」
「ハァ?ビッチじゃねーし!」
「よしわかった、とりあえずカレー食いに行こう!な?カレー食って今日の事はお互い水に流そう!な?」
「カレーねぇ、ナニ?高いの食べていいの?鈴谷ここぞとばかりに大盛でありえないぐらいトッピングするよ?」
「おかわりもしていいぞ」
「やったぁ!!よし行こ!すぐ行こ!」
こうして、俺とサンタコスの鈴谷は夜の街にカレーを食いに繰り出し、カレー屋に着くまでに5回の職質を受けた、きっとサンタコスの変態プレイ中に見えたのだろう、言っておくが俺は悪くない