不健全鎮守府   作:犬魚

25 / 940
【登場人物】

夕立
白露型キセキの世代のエース、ゾーンに入門できる

江風(2)
改白露型期待の星、ゾーンに入門した

村雨(2)
白露型キセキの世代、とにかくデカい、説明不要


夕立と江風とゾーン

「…感謝するっぽい」

 

圧倒的天才しか入れない扉の奥…

余計な思考、感情が全てなくなりプレーに没頭する極限の集中状態、ゾーン

 

「な…んだと?まるで見えねぇ…」

 

本来、試合で実力の100%を発揮するのは不可能、しかし!ゾーンはその実力の100%を引き出せる

 

「ダメだァ!ユウダチ止まらねーッ!」

 

「これが100%本気のユウダチ!クソッ!どうすりゃいいんだよ!」

 

本日の試合はキセキの世代、夕立を擁するチームと改白露型の光と影のゲーム

正直、前に見た時も夕立パネーと思ったが今日はそれ以上にパネーわ、なんなのアレ?

 

「ちょっと陸奥やん、なんなんアレ?」

 

「ゾーンね」

 

「ゾーンか」

 

俺以上に驚愕している陸奥は試合からまったく目を離さない

いや、離せないのだろう

 

「いいぜいいぜェ…!久々にすげー楽しいっぽい!」

 

「ユウダチァ!ゼッテー通さねぇ!」

 

「カワカゼェ…!」

 

エース対決、夕立VS江風

この圧倒的天才夕立を止められるとしたら、もはや江風しかいないだろう

 

「遅いっぽい!」

 

「チイッ!」

 

「お前の光は淡すぎっぽい!」

 

「ックソォォォ!!」

 

ダメだ!夕立止まらねぇ!!

夕立のドライブに反応できて…

 

「負けられねぇ…負けられねぇんだァァァ!!」

 

「っぽい!?」

 

あのスピードに反応したッ!?

 

「ま…まさか!」

 

「どうした陸奥!?」

 

「ゾーン!」

 

「ゾーンか!」

 

入ったと言うのか、圧倒的天才しか入れない極限の集中状態に、江風も入門したと…?

 

「うおおおぉぉぉ!カワカゼハンパねェー!!」

 

「なんやて…?でもあかんわカワカゼちゃん、それでも最強はユウダチや!」

 

夕立と江風は改フラグシップみたいに目から何かを垂れ流してコート上を凄まじいスピードで駆けまくっている

 

正直、素人の俺には何をしているのかよくわからないが、あの2人の動きだけおかしいのはわかる

 

「カワカゼェ!」

 

「ウミカゼ!コイツいつの間に!シュート…?いや、パス!?」

 

「ウオオオォォォラァ!!」

 

「ありえへん!レーンアップからのアリウープやとォ!」

 

「っしゃー!!」

 

「カワカゼェ……ウミカゼェ…お前ら最高っぽい、こんなゾクゾクするの久々っぽい」

 

追い詰めているのか…?改白露型が白露型キセキの世代を

 

「ちょっと陸奥さん」

 

「黙って、煙草なら外」

 

「…はい」

 

ダメだ、解説の陸奥が解説してくれねぇ

そんなにすげぇのか

………よし、煙草吸いに行くか!

あとで結果だけ教えて貰おう

 

俺は体育館を出て外にある喫煙所へと向かった

 

「…ん?」

 

あれは…ビッチ臭のプンプンする村雨か

 

「なにやってんだ?オマエ」

 

「ん~?あ、提督ぅ、今ヒマ?」

 

「ヒマに見えるのか?」

 

「見えるけど?」

 

「失礼な野郎だな、何か用か?言っとくが小遣いならやらねーぞ、欲しけりゃその辺のパパのを挟んでこいよ」

 

「え~?私そんなキャラじゃないし、って、提督ヒマならコンビニ行ってお菓子買って来てくれないかな~って」

 

「とりあえず、腹殴っていいか?全力で、手加減無しで」

 

「そこまで怒んなくても…」




明日はお休みでございます
次回は明後日です

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。