不健全鎮守府   作:犬魚

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第二海域その②、新型ハルサメVS旧型ハルサメ

【登場人物】

春雨(偽)
白髪

春雨(真)
ピンク

熊野(17)
エレガント系航巡

サラトガ(3)
サラにお任せください!

夕立(5)
とりあえず殴ってから考える

村雨(6)
とりあえず殴ってから考える

酒匂(3)
ぴゃー


艦隊集結!単冠湾泊地へ②

「ハッ!!私、もしかしてガスの元栓を閉め忘れて来たかもしれませんわ!」

 

神戸生まれのエレガント系お嬢、熊野率いる北方道沖攻略部隊はドラム缶を片手に資源輸送するついでにこの海域を統べるヘッドを探していた…

 

「Oh…それは心配ですね、Baseにcallしてみては如何でしょうか?」

 

前回は特に出番無く、今回がデビュー戦となる米の国から来たダイナマイツドスケベボディ空母、サラトガ

 

「そうですわね、今すぐCall Nowですわ!え~…っと、たしか電話はポッケにっと…」

 

熊野は進撃の足を止めないままポケットからスマホを取り出した、しかし…

 

ボチャン!!

 

「ファーック!!落としましたわ!私のスマトーホンを水没させてしまいましたわー!」

 

「Oh…」

 

「クッ!なんてコトですの!私としたコトがッ!有り得ませんわ!」

 

「熊野さん熊野さん!」

 

「なんですの?」

 

「あっちに敵がいるっぽい!」

 

‐‐‐

 

北海道沖に展開する深海北方展開群、泊地襲撃部隊…

姫級2を含むこの部隊には駆逐棲姫と駆逐古姫のダブルプリンセスが居る

 

「ようやくこの時が来ましたか…」

 

「あぁ、お互い今までナニやってたんだろうな…」

 

相対する白髪とピンクの両者は互いに薄ら笑いを浮かべて一気に加速して距離を詰め激突した

 

「どうでしたか?艦娘として生きてみて!」

 

「あぁ!最高だったとも!」

 

砲身での鍔競り合いする距離から再び離れ、今度は海上を回るように砲撃戦を開始した

 

「ワタシは帰らないぞ!あの暗い海の底には!」

 

「いいえ、帰るのはアナタです!」

 

この戦いの前に、中枢棲姫から呼び出された春雨はこう言われた“オマエの居場所は此処ではない、光溢れる世界へ帰るんだな”と…

 

「あ、ハルサメとハルサメっぽいのがヤリあってるっぽい!」

 

「どっちが本物かしら?」

 

「そんなの簡単っぽい、死んだハルサメが良いハルサメだから、とりあえずどっちも殺ればいいっぽい」

 

「夕立、オマエ頭いいな!よし!それで行こう!」

 

夕立と村雨は狂気の笑いを浮かべ、相対戦する二人のハルサメに襲いかかった

 

「は?」

 

「え?」

 

「オラァ!死ねッ!汚い深海ハラワタをブチ撒けろォ!」

 

「グチャグチャのミンチみてーにしてやるっぽい!」

 

「ちょ!!姉さん!?」

 

「ちょ!待てよ!」

 

夕立の強襲ボディブローがハルサメのボディを貫き、ハルサメは光るゲロをブチ撒け、村雨の殺艦ローキックがハルサメの膝を破壊し、ハルサメはお皿がー!と言いながら海上をのた打ち回った

 

「ヒッ…ヒィ!!」

 

「や…やめて!ヤメテヨォ!」

 

「う~ん、こう並んで見てもホントに見分けがつかないっぽい」

 

「ホントにそっくりだわぁ~」

 

海上にうずくまる二人のハルサメに、夕立と村雨はどうしたものかと考え、とりあえず痛めつける以外の方法を提案してみた

 

「とりあえずオ●ニー週5回くらいやってそうなのがハルサメだと思うんだけどぉ」

 

「してません!」

 

「してねぇし!」

 

「もう面倒くさいから両方とも沈めてみて浮いてきた方が本物でいいっぽい」

 

夕立は身体をグルグルと∞回転させて痛めつける準備を始めた

 

「ヒッ!!」

 

「ヒィ!?」

 

「アナタ達、ナニやってますのー?もう帰りますわよー」

 

未だどちらが本物か鑑定がつかない状況の中、他の戦闘を終えたらしい熊野とサラトガがやって来た

 

「あ、熊野さん」

 

「あっちはもう片付けたのぉ?」

 

「えぇ、なんかもう一匹いた姫級は酒匂さんが気に入ったらしくて…」

 

…酒匂VS駆逐古姫

 

『グワアアアアアアア!!ヤメテ!ヤメテヤメテヤメテ!痛イ痛イ!』

 

「ぴゃ~…この日本人形かわいいなぁ~…酒匂コレ欲しいなぁ~」

 

『アガガガガガガ…』

 

「ぴゃ~……あれ?壊れちゃった」

 

壊れたお人形に興味を無くした酒匂はそれを海に捨てた…

 

「私、その凄惨な光景に恥ずかしながら漏らしかけましたわ」

 

「大丈夫です、サラはちょっと漏らしました」

 

「あの子ヤバいっぽい」

 

「村雨もヤバいと思うわぁ」

 

お気に入りのお人形から興味を失った酒匂は近くを泳いでいたトビウオの数を数えながら海上に座りぴゃーと言いながら待機していた

 

「ん?まだ一匹いましたの?」

 

「どっちがハルサメかわかんないっぽくて困ってるっぽい」

 

「ふむ…」

 

「真贋鑑定はサラにお任せください!」

 

「わかりますの?」

 

「えぇ、こう見えても私、入隊前はMetでCuratorやってたコトがあるんです!」

 

「キュレーターってナニっぽい?」

 

「さぁ?キュベレイの親戚かナニかじゃないの?」

 

サラトガは二人のハルサメをジッと見つめ、肌触りや匂いを確認してみる

 

「どうですの?」

 

「…正直難しいですね、どっちもなんか磯臭いし、肌触りはヌメっとしてるし、サラとしては大好きな絵の中に閉じ込めてやりたいぐらいです」

 

「さすが元Metですわね」

 

「サラとしては炭素14による年代測定をお勧めしますが、とりあえず現段階でわかる明確な違いとしてはピンクの方がOnanieの回数が多い事ぐらいです、週8ペースぐらいですね」

 

「ち!ちちち!違います!」

 

◆◆◆

 

「………で?」

 

無事、輸送作戦を終えて帰って来た部隊を迎え、俺は机を指でトントンと叩いた

 

「えぇ、とりあえずジャンケンして勝った方を連れてきましたわ」

 

爽やかに作戦終了報告する熊野の後ろに居るのは………白髪の春雨

 

「エヘヘヘ~…」

 

なんで帰って来てんだよコイツ、ゼロとエピオンみたいに機体交換して来いよ…




次回は③

早々と登板、メジャーの洗礼

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