不健全鎮守府   作:犬魚

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些か忙しくてペースが落ち気味ですって!

【登場人物】

高雄(5)
高雄姉妹の長女、乳がデカくてガラが悪い

愛宕(5)
高雄姉妹の次女、胸がデカくてガラが悪い

妙高(2)
妙高姉妹の長女、ガラが悪い

那智(2)
妙高姉妹の次女、一見するとまともっぽいが何がおかしい

熊野(18)
改二準備中、ぶっ飛ばしてさしあげますわ!


提督と重巡と丼もの

なんやかんやで五月も終わり、一年の半分に差し掛かった六月のわりとどうでもいい午後、俺は喫煙所で煙草でも吸おうと考え執務棟の廊下を歩いていると、外で駆逐艦のヤンチャボーイズ達がドッジボールに興じているのが見えた

 

「おんどりゃあ!くたばらんかいこのドグサレがァ!」

 

「出た!浦風のアックスショットだーッ!」

 

「あの殺人ショットを受けて無事なヤツはいねーぜぇー!!」

 

まぁ元気があって良い事だ、やはり子供は元気ハツラツ!闘球でもして遊んでいるのが相応しい、受けたら無事じゃ済まないアックスショットが普通に捕球されているのを見ながら俺はしみじみと感じていた…

 

「お、テイトクだ」

 

「ナニしてんのぉ?」

 

そんなしみじみを感じていると、廊下の先から豊胸界から来た無双の魔物、おっぱいモンスターズ、高雄と愛宕がやって来た

 

「よぉ、オマエらこそなんだ?妙高姉妹とケンカパーティーにでも行くのか?」

 

「行くかボケ」

 

「あんなチンカス相手にならねーし」

 

この高雄と愛宕、些かガラが悪く、当基地所属の艦が街で起こす問題行動の2割をしめており、一般人相手に喧嘩、深夜の暴走行為、器物破損、たぶん殺人以外の悪い事は全部やっている

 

「牛丼食いに行くんだよ、牛丼」

 

「今日は牛丼の気分なのよねぇ」

 

「ふ~ん」

 

牛丼か、まぁたまにはそんな日もあるだろう、俺だって意味もなく牛丼を食べたくなる日もある

 

「外行って食ってくるのはいいが間違っても問題は起こすなよ」

 

「へいへい、わかったわかった」

 

「うっさいわねぇ、オカーサンかっーの」

 

「誰がオカーサンだ、提督だよバカヤロウ」

 

高雄と愛宕はヘラヘラと笑いながらスィマセェーンとあきらかに反省の心が見えない頭を下げて去って行った、正直な話、コイツらがおっぱいでかくなかったら容赦なく顔面に膝蹴り叩き込んで鼻骨粉砕してやるのに…

 

---

 

クソブタ高雄姉妹と別れ、喫煙所に行って煙草でも吸おうと考えた俺は一番近くにある喫煙所へと向かっていると、今度は妙高と那智に遭ってしまった

 

「よぉ、ナニやってんだオマエら?」

 

「ん?おぉ、今から牛丼食いに行くんだよ」

 

「姉さんが今日は牛丼食いたい日らしくてな」

 

「ふ~ん」

 

あ~…あるある、なんか唐突に牛丼食いたくなる日があるよな、うん、なんかついさっきも同じような話をした気がするが……まぁ、気のせいだろ

 

「オマエらだけか?妹はどうした?かわいい妹達は」

 

「あ~…足柄のヤローはなんかマブダチのメガ……メガヨド?アイツと合コン行った、無駄なのに」

 

妙高はゲラゲラ笑いながらどうせ今回もゲロ吐いて帰ってくると断言した、さすがは長女、妹の成功を1ミリも信じてねぇ…

 

「無駄とかゆーなよ、アイツなりにガンバってるんだぞ」

 

「そうだぞ姉さん、足柄だってガンバってるんだ」

 

「ハァ~?那智ィ…オマエ私の嫌いな言葉知ってっか?ん?“頑張る”と“努力する”だよ」

 

妙高姉妹の頂点に君臨する長女妙高、軍に入隊する前に殺人以外のワルい事はたぶん全部やっている…

 

「フッ、そうだったな」

 

「ワカレばいいんだよ、ワカレばよォ!まぁいいや、牛丼食い行くぞ、牛丼」

 

「そうだな、羽黒には大盛持ち帰りを買って行くか…」

 

「あとプリンな、羽黒のヤローはプリンがねーとすぐスネるしなァ」

 

名前だけはちょくちょく出てくる妙高姉妹の末妹、羽黒

見た目のかわいさとプリンが大好きとだけ言えば所謂KAWAII感じのイメージだが、実際は見た目が80点、中身は4649点!長女妙高すらもビビっちまう程のヤバいヤツだ

 

「ま、外行くのはいいが問題だけは起こすなよ」

 

「へいへい」

 

「フッ、まるでお母さんだな」

 

「オカーサンじゃない、提督だ」

 

---

 

妙高姉妹のバカどもと別れ、一刻も早く喫煙所に行きニコチンを摂取しようと足早に歩いていると、廊下のカドを歩いてきた誰かに激突した

 

「痛ぁ……テメー!どこに目ぇつけて歩いてますの!ぶっ飛ばしてさしあげますわ!」

 

「ナニがブッ飛ばしてさしあげますわだ、お姫様かテメーは」

 

「…あら?提督じゃありませんの?」

 

激突してM字開脚でパンツ見せるバカ、自称、神戸産まれの……ヒップホップ育ちだったか?熊野はM字開脚に気付いてそそくさと立ち上がった

 

「こんなところでナニしてますの?」

 

「煙草吸いに行くんだよ、オマエは?」

 

「私?私はギュウドォーンを食べに行くところですわ!」

 

「ふ~ん」

 

ギュウドォーンか、なんだろうな、聞いた事の無い名前の筈だが今日はやたらとその名前を聞いた気がする…

 

「オマエの仲良しバディ兼実姉、鈴谷のアホはどうした?」

 

「鈴谷?鈴谷なら部屋で寝てますわよ?なんでも昨日食べたよくわからない魚が腹にキタとかなんとか…朝からウ●コしてベッドに戻ってウ●コしてベッドに戻ってを繰り返してますわよ」

 

「女の子がウ●コとか言うんじゃないよ」

 

「では、大便で」

 

「まぁ……色々と引っかかるものはあるが、それで落ち着いておくか」

 

間違いではないしな、と言うか、トイレとベッドを往復してるで意味は充分伝わる気がするが…

 

「提督もお暇なら私とギュウドォーンを食べに行きませんこと?」

 

「やだよめんどくさい」

 

「恥ずかしながら私!1人でギュウドォーン屋に挿入った事のないギュウドォーン屋ヴァージンなんですの!」

 

「やかましい、あと、変な言い方すんな!せめて牛丼屋初心者と言え!」

 

「では、それで」

 

そういやコイツもアホだったな、しかも結構致命的な、コイツが1人で牛丼屋に入り、なにかしらの問題を起こすだろう確率は非常に高い、むしろトラブル確実ぅ!と言えるだろう

 

「………はぁ、まぁいい、煙草吸ったら付き合ってやるからちょっと待ってろ」

 

「手早く頼みますわよ!モタモタしてたらぶっ飛ばしてさしあげますわ!」

 

「やかましい!っーか気に入ってのか?それ」


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