不健全鎮守府   作:犬魚

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全三回予定の二回目

【登場人物】

梶輪大将
通称、大将殿
ぬぅ、逸物が縮こまっておられぬ…

日女大佐
通称、ヒメ
提督の後輩で同僚、軍の闇に嬉々として足を突っ込む危険な性格

ヴェーちゃん
日女大佐のお気に入りの子、カレーパン大好き
標準サイズとされるヴェールヌイより二回りほど小柄


提督の花嫁編 中編

陸橋爆破や暗殺チームとの激闘などなど、息つく暇無く飽きさせないイベント目白押しの鈍行列車の旅を経て、俺と五月雨は無事、大将殿が待ち構える海軍大本営直轄の参謀司令部へと来ていた…

 

「さて、まずは遠い所をよく来たな」

 

「遠すぎて途中で何度も引き返したくなりましたがね」

 

「カッカッカ!相変わらず口は悪いが聞き分けは良くなったな!もう少し反骨心を見せてもいいだぞォ?」

 

「反骨心見せたらガチ装備のガチ連合艦隊が俺の帰る場所をガチファックするんだろーが、クソオヤジが!」

 

「カッカッカ!」

 

アホみたいに笑って済ませようとしてるがヤる時はマジでヤるヤンチャオヤジ、海軍大本営直轄参謀司令部大将、梶輪大将

軍学校をワリとギリギリな成績で卒業+妖精が見えてないと言う二重殺の俺が地方とは言え、一艦隊司令の仕事に回された元凶で、海軍と言う名のヤ●ザと言っていい

 

「しかしお前、見合いの席にと呼び出したのに女連れとは何事だ?ア゛ァ?」

 

「秘書艦だよ、秘書艦、一応提督の俺が秘書艦ぐれー連れてもおかしくないだろ?」

 

「ふむ」

 

まぁ、五月雨とは明日からステディな関係になって明後日にはステディな関係辞めるけどな、とりあえず、お断る口実を作っておかねば…

 

「………ま、よかろう」

 

大将殿は妙にアッサリ納得したが、まぁこのオヤジのコトだ、俺の意図に関しては気付いているだろう

 

「ところで大将殿」

 

「なんだ?」

 

「なんで俺達は全裸なんすかね?」

 

「サウナだからなぁ」

 

参謀司令部に到着した俺と五月雨は早速大将殿と明日の件について事前に打ち合わせをしようと大将殿に面会を求め、とりあえず同道して来た秘書艦を外し、まずは二人きりで話がしたいとのコトになり、俺達は司令部施設の地下に存在すると言う秘密のサウナに来ていた…

 

「っーか、俺サウナ苦手なんすけど?」

 

「バカヤロウ、ここでは一切の隠し事はしないって意味で全裸になるのがシキタリなんだよ」

 

「ふ~ん」

 

あ~…そーゆー感じの秘密会合する部屋なのか、っーかアツくて秘密会合もクソもねぇんだけど?今すぐ程良い冷水にダイヴしたいんだけど?

 

「では、早速本題に入るが~…」

 

「へいへい」

 

◇◇◇

 

提督と梶輪大将が二人きりで話をすると言って待合室みたいな部屋に通されて二時間弱……暇潰しに持ってきた漢字クロスワードの雑誌も最後の問題を解き、暇になってしまった…

 

「………ふぅ」

 

小腹が空いたのはいいとして、喉が渇いた私はここに来る前に廊下で見かけた自販機コーナーで飲み物でも買おうと考え、部屋を出て自販機コーナーを目指して歩いていると、なにやら見た事のある顔が立っていた

 

「おや…貴女は」

 

「ハラショー、ヴェールヌイだよ」

 

一般的な規格のヴェールヌイさんより何故か二回り小さいヴェールヌイさん、たしかこの人は日女大佐の……

 

「ヴェーちゃん歩くの速いっすよ~………って、ん?どっかで見た気がするただならぬ青髪ロングっすね」

 

廊下の先から歩いて来たのは以前にも会議でお会いした海軍でも珍しい女性将校、日女大佐

一応、うちの提督と同じく大佐と付いてはいるものの、上からの扱いが違うらしく、所謂上級大佐と言うものらしい

 

「ただならぬ青髪ロングではありません、五月雨です、お久しぶりです日女大佐」

 

「久々っすね、元気してたっすか?」

 

「まぁ、そこそこに」

 

「アヒャヒャヒャ、そこそこにっすか!」

 

相変わらず開いているのか閉じているのかよくわからない目をしているのでイマイチ思考が読みにくい…

 

「あ、サミーちゃんが居るってコトはセンパイも来てるんすか?」

 

「来てますよ」

 

「マジっすか!どこにいるんすか!?拷問部屋っすか?」

 

「拷問部屋とかあるんですか?ここ?」

 

「そりゃあるっすよ、海軍が誇る闇の溜まり場みたいなモンっすからね、他にも大きな声では言えないアハーンな施設とか悲鳴と嬌声が鳴り止まない倫理観ガン無視の実験が繰り広げられる施設とか…」

 

「はぁ?」

 

「あ、その顔は信じてない顔っすね、見るっすよ!ほら!ヒメさんの澄んだ瞳は嘘なんかつかねーっすよ」

 

「眼球が見えません」

 

「アヒャヒャヒャ!!」

 

提督がこの人をウザが………苦手としてる理由がよくわかる

 

「で?私の愛しい愛しいステディな関係のセンパイはどこっすか?」

 

「梶輪大将とお話中です」

 

「ゲェーッ!!」

 

ゲェーッ!!とか言ったよこの人…

 

「またあのオヤジになんかややこしいコト押し付けられてるんすか、センパイは」

 

「みたいですね」

 

「…ったく、早く私が上に行かないとダメっすねぇ、そしたら今の上層部全員首ハネて海に捨てて、センパイを合法的にオハヨウからオヤスミまで付きっきり補佐官に任命するんすけど」

 

とんでもないこと言ってるよこの細目

 

「ま、それはおいおいでいいとして…」

 

「はぁ?」

 

おいおいでもヤる気なのだろうか?この人は…

 

「サミーちゃんは厄介事の内容聞いてるんすか?」

 

「えぇ、明日、梶輪大将の紹介で提督がお見合いを…」

 

「………は?」クワッ!

 

あ、目が開いた

 

「え?センパイが…?え?ナニ?お見舞い?」

 

「いえ、お見合いです、なんでも軍に資材と技術を提供してるマテリアル関係の企業のお嬢様と…」

 

「へぇ~…お見合いっすか、ちなみに相手の名前わかるっすか?」

 

「え~っと…たしか有馬ゆ……」

 

「黒髪ロングの巨乳かッ!!!」

 

「え?あ、はい…たぶん、黒髪ロングは間違いないですけど巨乳かはどうか…」

 

写真を見るに、服装がゆったり系だったのでそこまで気にはならなかったが…

 

「フッ……フフフ、ハハハハ!!アーヒャッヒャヒャ!!コイツぁ傑作っすよ!」

 

「な…なんですか?突然」

 

「サミーちゃん、ヒメさんはちょっと用事思い出したんでコレで失礼するっす」

 

「あ、はい」

 

「ヴェーちゃん、行くっすよ」

 

「ハラショー、行くとはどこへ?」

 

「地獄の国盗りっすよ、ヴェーちゃんにはイの一番に勝利を味あわせてやるっす」

 

「ハラショー」

 

ロングコートを翻し、日女大佐は独特の笑いをあげながら颯爽と去ってしまった、もしかしたら、私はヤバい人にヤバい事を伝えてしまったのかもしれない……

 

「………でもまぁ、別にいいか」

 

とりあえず、自販機でジュース買って部屋に戻ろうかな

 

◆◆◆

 

司令部施設地下に設けられた秘密サウナ…

 

「牙を突き勃てろ!」

 

大将殿からの牙司令を受け、俺達は腹も減ったのでサウナを出て後はメシでも食いながら一杯ヤろうと一旦話を締め、脱衣場へ出ると、超素敵な一張羅を脱ぎ、エレクチ●ンした第三の腕にタオルを被せたイケメンがイケメン特有の自信と余裕に満ちた足取りで俺達と入れ替わりでサウナへと入って行った

 

「大した変態だ…」

 

「お前は人の事を言えんのではないか?」

 

むしろ、大将殿にも言われたくない

 

「とりあえずお前の秘書艦待たせてるのも悪いからな、今日はお前らの好きなモン食っていいぞ」

 

「言われなくても食うってのな、あと、飲む」

 

「カッカッカ!」




次回は後編

見合って見合って発気揚揚
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