【登場人物】
提督(144)
風紀と良俗に厳しいバッドガイ、格闘技とセ●クスは似ていると感じている
鈴谷(46)
とにかく八稚女が当てたいのがバレバレ過ぎてどうにもならないマキシマムダメゲーマー
『このままでは終わらんぞぉー…終わらんぞぉー…らんぞぉー…ぞぉー…』
お決まりの断末魔と共に画面上を舞うイカした髪型のニイちゃん、そして、敗北を告げるKOの画面
「おかしくね?鈴谷今勝ったよね!?鈴谷勝ちを確信してたのに負けとかありえなくね!?」
向かい対戦側に座る如何にも頭も股も緩そうなJKみたいな元K巡で今K母のゴキゲンなビッチは台をバンバンと叩きながら己の敗北を認められずに叫んでいた
「うるさいぞ、負け犬が」
「ハァ!?負けてねーし!鈴谷負け犬じゃねーし!」
「あーはいはい、罵多悪怒愚、罵多悪怒愚」
「バタードッグでもねーし!?っーかヘンタイか!死ね!ヘンタイ!死ね!」
なんで勝者の俺がヘンタイだの死ねだの罵倒されにゃならんのだ…まぁいいや、全ては過去、終わった事だ、勝利者である俺の心は広い、だが闇のゲームに負けたからには罰ゲームは受けて貰うぜ!
「とりあえずパンツ脱げよ」
「クッ!」
「クッ!じゃねーよ、そーゆーのは姫騎士か対魔忍になってから言え、ビッチが」
「ビッチじゃねーし!クッ…!脱げばいいんだろ!脱げば!トイレ行ってくるし!」
「待て」
意外と潔く敗者の罰を受けようと席を立った鈴谷に俺はちょっと待てと声をかけた
「ナニ?………ハッ!?まさかここで脱げっての!?ヘンタイか!え?マジで?ヘンタイか!死ね!マジ死ね!」
「ヘンタイじゃない、提督だ、あと、お前が死ね」
寂れたゲーセンとは言え、神聖たる格闘者達のサンクチュアリ、格ゲーコーナーで脱ぐのはあまり宜しくない
「冷静に考えたのだが、お前の薄汚いパンツなんぞ貰っても俺には何の利益もない事に気付いたのだよ」
「薄汚いとかゆーな!薄汚くねーし!ってか、フツーなら鈴谷の脱ぎたてとか100ドル出しても買えないプレミアム商品だよ!」
「ナニがプレミアム商品だ、汚物が」
「汚物じゃねーし!ってかナニ?もしかしてパンツ脱がなくていいとかそんな感じ?」
「いや、どうせならもっと陰惨かつ凄惨で屈辱と恥辱にまみれ、二度と俺に逆らおうなどと考えないぐらいの思い出すだけで失禁する強烈なトラウマを与えたいと思ってな…」
「悪魔かッ!!」
「悪魔じゃない、提督だ」
ーーー
とりあえず鈴谷への処分を保留にし、俺達は小腹を空かせたのでゲーセンの近所にある微妙な味に定評のあるカレー屋に来ていた…
「いらっしゃいませー、二名様ですか?」
「いえ、お一人様です」
「え!?二名様じゃん!?」
店員のお姉さんにこのJKみたいなのはたまたま同じタイミングで入店しただけで知り合いでもなんでもありません、間違われるなんて不愉快だわ!と懇切丁寧に説明した
「出来ればこのビッチ臭いのとテーブルを20フィートは離して貰いたいんですが」
「ちょ!待てよ!オッサンコラ!鈴谷と同じ席でいいじゃん!?なんで他人のフリすんの!?」
「オッサンじゃない、提督だ、あと馴れ馴れしいんだよ、このクソヤローが」
「ヒドッ!?」
店員のお姉さんに懇切丁寧に説明した結果、ガタガタ言ってないで同じテーブルにしろよクソヤロー、後片付けが面倒くせーだろーがと言われ、俺達は仕方なく窓際のアツい陽射しが照射する席へと案内された
「さ〜て、鈴谷大盛りにしよっかなぁ〜」
「言っておくが会計は別だぞ」
「え?」
「え?じゃねーよ、ナニ普通に奢って貰おうとしてんだテメーは、季節の夏野菜下の口から突っ込まれてーのか?」
「ヘンタイか!ってか!き…季節の夏野菜って、な…茄子とか?」
なんだコイツ?季節の夏野菜に興味がある多感な年頃と言うやつだろうか?
「そうだな………トウモロコシ?」
「いやいやいや!トウモロコシとかゼッテー嫌だし!なんかツブツブじゃん!?鈴谷そーゆー特殊なのはムリってゆーか、出来れば初めてはもうちょっとロマンスってゆーか…」
「ナニ言ってんだオマエ?イカレてんのか?」
「イカレてねーし!っーか死ね!」
コイツ、さっきから死ね死ね言いやがって…上司の事をなんだと思っているのだろうか?一度香取先生の再教育プラグラムを受講させて殺戮の為のマシーンに教育して頂いた方がいいだろう
「まぁいいや、俺は茄子カレーにするか、お前はなんだ?水道水か?」
「クッ!」
鈴谷は財布の中身を確認し、メニュー表をチラ見して再び財布の中身を確認してうな垂れた
「…クッ!テイトクェ…少しご相談が」
「聞いてやろう、言ってみたまえ」
「鈴谷カツカレーとか食べたいとか思っているのですが、些か資金繰りに難航してまして、出来れば資金的な援助の方を…」
なるほど、これが噂に聞く援助交際……略して援交か、なんて悲しい現場なのだろう、潜入提督24時、遂にその瞬間が訪れた気分なのだよ
「お断る」
「いいじゃん!ってかテイトク!熊野にはケッコー奢ってるんでしょ!?なんで熊野はよくて鈴谷はダメだし!?」
「だって熊野は、すげー………友達だから」
「NARUT●かッ!!ってかたまには鈴谷にも奢ってよ!あ、アレしよーか?ほら!アレ!食べる前にフーフーしてやってもいいし!こんなサービスマジ滅多にないよ!超お買い得!」
「やだよ、変なウィルスつきそうじゃん」
「つかねーし!!ビョーゲン菌かッ!」
「…はぁ、じゃ、奢ってやってもいいが後でニーソと制服のリボンだけ残して全裸で土下座しろよ」
「ヘ、ヘンタイ!!マジのヘンタイか!っーかリボンとかナニその変なコダワリ…うわ、引くわ、マジで引くわ…っーか引くわ」
「やかましい、そのぐらいパパの前ではよくやってるだろーが」
「パパとかいねーし!!ってか鈴谷そーゆーのやってないから!」
「で?どうなんだ?やるのかやらないか、3秒で決めろ」
「短いッ!?え…や、やら…」
「さーん、にー、いち、ハイ終…」
「やります!やらせてください!」
やるのかよ!?コ…コイツ、どんだけカレー食いたいんだ、カレーの為に全裸で土下座を敢行するとは………認めるしかないな、大したやつだと
「じゃ!鈴谷カツカレー!大盛りで!辛さ激辛で!」
「お…おぅ」
こうして、俺達は無事にカレーを注文し、それぞれのカレーを食した、アツいカレーを心の底から嬉しそうに頬張る鈴谷、おそらく、その瞬間だけは世界で一番幸せな女の子なのだったのだろうと後に俺は思い出す事になる
ちなみに、基地に戻ってからゴネたのでワルい“ユメ”見させてからスネークバ●トの必勝コンボで床に叩きつけられた後に土下座を敢行する鈴谷は世界で一番カッコ悪い女の子だった
次回は初心に戻る300回目
ついでにちょっと早いですが、なんと1周年