不健全鎮守府   作:犬魚

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心が躍るなァ!ムツゥ!回

【登場人物】

陸奥(5)
姉から妹と認識されてないハクいスケ、幼い日から干した布団に拳を当てて打ち抜く訓練した拳は姉の腹筋すら大ダメージを与える

瑞穂(2)
太ももが超エロい水母、通常グラってなんだろうと考えさせられる


提督と陸奥とギラギラサマー

「ナイッシューキサラギィー!」

 

「うおおぉぉぉ!!ここで一気に瑞穂を突き放す!ダメ押しの追加点!」

 

「両エースまったく譲らねぇぇぇ!!」

 

チクショウ!クソ暑いなクソッタレと思いつつ、ガリ●リくんを食べながら廊下を歩いていると、体育館の方からなにやら歓声と熱気がMORIMORI溢れているので覗いてみたら、駆逐艦のキッズ達がこのクソ暑い中、バスケでアツい青春の汗を撒き散らしていた…

 

「よぉ、どっちが勝ってんだ?」

 

「うち」

 

俺はベンチに座る陸奥の隣に座り、クーラーボックスに入っているスポドリを1本取り出してダイナミックに口に流し込んだ、うむ、やはり夏はスポーツドリンクに限る

 

「ちょっと、それうちの子たちのなんだから勝手に飲まないでよ」

 

「細けぇコト言うなよ、どうせ余分に用意してんだろ」

 

「まぁね」

 

今日のゲームは因縁の宿敵、陸奥率いるチーム睦月とハクい女カントク瑞穂率いるチーム瑞穂の伝統の一戦、序盤から睦月型の優勢が続いているらしく、舞風のスリーは皐月に封じられ、中での激しい戦いが繰り広げられているらしい

 

「これは……シュート!?いやッ!」

 

「1人アリウープだとォ!?」

 

ゴール板に激突して跳ね返ったボールをそのまま空中でキャッチしてゴールに叩き込む超絶美技、やっぱすげぇよミカは…黒くて、アホ毛で、愛嬌もある

 

ーーー

 

その後も攻撃の手を緩めないチーム睦月、96-78のスコアでゲームは終了し、練習試合とは言え、チーム瑞穂に快勝したチーム睦月のキッズ達は汗臭くハァハァ言いながらもチームの指導者陸奥と喜びを分かち合い、陸奥からキンキンに冷えたアイスを貰っていた

 

「チクショウ!美味めぇ!」

 

「まったく!アツい日のガリ●リくんは最高だぜ!」

 

「はいはい、アンタ達、アイス食べたらシャワー浴びて汗を流しなさいよ、汗臭いから」

 

「へいへい」

 

「よっしゃ!シャワー浴びてみんなで洗いっこしよーぜ!」

 

睦月型のキッズ達はキャッキャとハシャぎながら誰のオパーイが一番デカいか比べっこしよーぜだの非生産的であまりにも無駄なコトをゲラゲラと笑いながら喋り、陸奥にッシャース!やッシャシター!と頭を下げてシャワーを浴びに行った

 

「はぁ…元気な子達だこと」

 

「元気、大いに結構な事ではないかね!」

 

「まぁ、それはそうだけど………なんと言うか、あの子らを見ていると、しみじみと若さを感じると言うか…」

 

「ナニ言っとんのかね陸奥クン、君もまだまだ十分若いじゃないかね」

 

「若さって何なのかしらね…」

 

「…振り向かないことなのだよ」

 

昔、ある宇宙刑事が教えてくれた、若さとは振り向かないこと、愛とは躊躇わないことだと…俺と陸奥は互いに古い血は絶たねばならんなと話しつつ、そういや今週のリロブラ見た?と世間話をしていると、ハクいスケが俺たちのいるベンチへやって来た

 

「お疲れ様でした〜」

 

「あ、お疲れ様、今日はうちの勝ちね」

 

「そうですね、今日のゲームで良い課題ができました」

 

チーム瑞穂を率いるハクいスケのカントクこと瑞穂、一見すると運動とは無縁そうに見えるが、なかなかの指導者らしい、あと、ちょいちょいエロい、太ももとか超エロい

 

「でも、次は負けませんよ」

 

「返り討ちにしてやるわ」

 

指導者同士のアツい火花の散り合い、そして、両者はこのクソ暑いトコで話すのもなんだし冷たいモノでも食べながら話ましょと言って手早く片付けを済ませた

 

「あ、提督も来る?提督の奢りで」

 

「なんで俺が奢らにゃならんのだ」

 

「イイ女の誘いは断るモンじゃないわよ?」

 

まぁ、イイ女である事は否定すまい…陸奥クラスのイイ女の誘いともなれば普通なら生唾ゴックンのビシバシモンだからな

 

「1人1000円な、1人1000円までなら出してやろう」

 

「ケチくさいわね、好きなモンなんでもくらい言えないの?」

 

「バカヤロウ、マミーヤのバカ高い高級スイーツ選ばせたら俺の財布がクリティカルフィニッシュだよ、シウエンノトキィ…とか言い出すわい」

 

「はいはい、そういや降格+減給の刑だったわね」

 

「やかましい!」

 

この野郎ォ…陸奥じゃなかったら阿修羅バ●ターで股裂の刑を執行してやるところだが、まぁいい、俺は寛容な男だ、常にcool、そう、coolな男だ

 

「はいはい、じゃ、行きましょうか?」

 

「そうですね」

 

「チッ…」

 

俺たちは体育館を出て歩いていると、陸奥はスマホを取り出し、スタイリッシュに操作して耳に当てた

 

「あ、もしもし?提督がみんなにアイス奢ってくれるからシャワー浴びたらマミーヤに来なさい、え?舞風たちもいるの?そこに?あ、うん、じゃ一緒に来て、ちゃんと身体拭いて着替えてきなさいよ、じゃ」

 

ピッ!(通話終了)

 

「って!オイイイィィィィィ!!陸奥!陸奥!陸奥ェ!今なんっつたテメェェェェェェ!!」

 

「ケチケチするんじゃないわよ、チ●ポついてるんでしょ?あ、瑞穂さん、なんか舞風達も一緒みたいだからついでに呼びました」

 

「あら、ありがとうございます」

 

「この野郎ォ……チッ!わかったよ!わかりましたよ、提督が出しますよ!クソが!」

 

 

結局、この後マミーヤで3万近く奢らされた俺の財布はパーフェクトとノックアウトされ、心が躍らないと咽び泣く事になった…

 


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