不健全鎮守府   作:犬魚

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イチャラブとは何かを考え、導き出した答えがコレだった

【登場人物】

提督(157)
マジでBADなバッドガイ、好きな技はガンフレ…かかったなァ!

鈴谷(48)
マジでBADなバットビッチ、好きな技はライジングふぉーす!


提督と鈴谷とイチャLOVEレジェンドスター

「キレた天使と悪魔のぉ〜ハーフなんだぜオレたちぃ〜♪………お、提督じゃん、ティーッス」

 

自販機で冷たいティーでも買って飲もうと廊下を歩いていると、丁度提督があっち側から歩いてきた

 

「む、鈴谷か…丁度良かった、お前に用があったのだよ」

 

「マジ?ナニ?何の用?あ、もしかしてお小遣いくれるとか?」

 

「いや、今からカレー食いに行くからお前を誘おうと思ってな…」

 

「………は?」

 

え?ナニ言ってんの…?え?おかしいな、鈴谷の聞き間違えかな?いやいやいや、うん、たぶんアレだ、暑いし、なんかこう幻聴的なアレだよ、うん

 

「カレー食いに行くぞ」

 

「………え?なんだって?」

 

「ラノベ主人公かお前は、提督様が奢ってやるって言ってんのに、まぁいい、嫌なら別に構わんが…」

 

「いやいやいや!行かないとか言ってないし!え?ホントに…?」

 

「2秒で決めろ」

 

「行きます!行かせてください!おね…お願いしますッ!鈴谷も…鈴谷も行きたい!行きたいんです!行かせてください!」

 

なんだコレ!?なんだこのチャンス!なんだっけ?ほら、アレだ!アレ!犬も歩けば棒に………なんだっけ?棒で殴られるだっけ?まぁいいや、とにかく!あの提督が鈴谷にタダでカレーを奢ってくれる年に一回あるかないかの大チャンス到来ッ!乗る…っ!いや!乗らなければ…っ!この追い風!上昇気流!起死回生!一発逆転の昇竜風…っ!

 

「ハァ…ハァ…行きたくて、行きたくて我慢できません!」

 

「お、おぅ…」

 

なんか提督がドン引きしている気がするけど気にしない、この鈴谷はそれほどまでにカレーが好きなのだ、おそらく、その一口の為なら強盗だってやりかねない…っ!

 

「よし、じゃ行くか」

 

「あざーっす!テイトクあざーっす!」

 

嗚呼、今日はなんて良い日なんだろう…さっきまでやるコトなくて部屋でゴロゴロしながら漫画読んで、熊野から部屋で屁をコくなくせーよとか理不尽なコト言われ、最上ねーちゃんからはスクワットでもしてろとか言われ、くまりんこねーちゃんからはくまりんこ!とか言われ、今日はマジでBADなDoomsday!とか思ってたけど、いやぁ〜捨てる神あれば拾う神ってヤツだね!

 

「あ、そうそうテイトクテイトクぅ!そーいや鈴谷、新しい水着欲しいからお小遣い欲しいかな〜…って」

 

「水着だァ?」

 

「そ!水着!」

 

「ナニ言ってんのかねこの子は、去年買ったのがあるでしょ?去年買ったのが」

 

「それは去年のモデル!今年は今年のじゃないと、去年の着てたら笑い者にされるじゃん!」

 

「俺の海パンなんぞ10年前のモデルだぞ」

 

「ねー!いいじゃーん!新しいのぉー!最上ねーちゃんもくまりんこねーちゃんもエグいの買ってるし鈴谷もエグいの欲しいー!」

 

「妹はどうした?妹は」

 

「熊野?熊野ならこないだ買ってたよ、レーザー●ーサー」

 

「…アイツはオリンピックでも目指してんのか」

 

「まぁ、熊野はミジンコ泳法しかできないけどね」

 

その昔、まだ姉妹が幼かったあの頃、みんなで市民プールに行き、足が届かない深いプールで最上ねーちゃんとくまりんこねーちゃんにアトラ●ティスドライバーを掛けられたトラウマから熊野は泳げなくなったが、己のトラウマと立ち向かった努力の末、熊野はミジンコ泳法を獲得した、まぁ正直、キモいけど…

 

「水着ねぇ……よし、アレだ、アレなら買っていいぞ、水に溶ける水着」

 

「ヘンタイかッ!!ってかそれ水着じゃねーし!水に溶ける水着とか意味ワカんねーし!」

 

「冗談だ、小粋なテイトクジョークってやつだ」

 

「全然小粋じゃねーし、で?どうなの?ね?買っていい?鈴谷今年は超エグいの買うよ!もうムスコのムスコさんがビンビンになるぐらいすげーの買うからさぁ〜」

 

「…ま、いいだろ」

 

「マジ!?」

 

「買ったらとりあえず見せろよ、あ、出来れば挟みやすく挿入し易い感じにスリットがあるヤツな」

 

「ヘンタイかッ!!どーゆー前提だよ!?」

 

「ヘンタイじゃない、提督だ」

 

「………ま、お小遣い次第では鈴谷もやぶさかではないと言うか〜、そーゆーサービスも考えなくもないとゆーか…」

 

「しかし水着か………女物の相場は知らんが、5万ぐらいあれば足りるか?」

 

「ごまっ!?」

 

提督の財布から唸りを上げて召喚される欲望の魔王、現金!キャッシュ!マネー!呼び名は色々あれど、その力は人の心を支配する魔界に生まれし万能なる支配者!その凶悪な性能は未だに環境を席巻し続ける魔性の一枚!それが一気に五枚も…っ!凌げるか!鈴谷にこのターンを!

 

「なんだ?足りんのか?」

 

「い…いえ、足ります、全然足ります」

 

凌げませんでしたぁ…

 

「よし、カレー食いに行くついでお前の水着でも買いに行くか!」

 

「マジで!?」

 

「なんだ?どうせ外に食いに行くんだから一緒に済ませた方がいいだろう?」

 

「え…?えぇ、そりゃまぁ…そうだけど」

 

「そういや、今日はあっちの二級河川で花火やるらしいから時間が合えば見て帰るか」

 

「花火かぁ〜…いいよねぇ〜花火」

 

嗚呼………今日はなんて良い日なんだろう、まるで夢を見ているみたい、提督がカレー奢ってくれて、水着買ってくれて、花火も一緒に見て、アレかなぁ〜鈴谷今日死ぬのかなぁ〜………いやいやいや!死なねーし、アレだよ!たぶんようやく鈴谷のヒロイン力がバクハツしたんだよ!これはもうアレだね、他の追従を許さない圧倒的ヒロイン力、そう…鈴谷は今、ヒロイン力の限界を超え、強く、穏やかになり冷静にヒロイン力を使いこなす神のステージへと昇ったのだろう…

 

「あ、そうそう、そういや鈴谷よ」

 

「ナニ?」

 

「この人が鈴谷にアイサツしたいんだって…」

 

廊下のかげからなんかデカい人がヌゥ…っと現れた

 

「フッ…」

 

…………ん?ゲェーッ!戦艦長門ォー!?い、いつの間に…

 

「このビッグセブン、ステゴロでは最強と言われているのだが…」

 

………んんん?

 

「それはこのビッグセブンではない、鈴谷、オマエだ」ニマァ

 

えええええええええぇぇぇ!?

 

「そんなんアタリまえじゃん!」

 

「やっぱりそうか?ハッハッハッハ!」

 

あー………コレやっぱアレか、うん、だよねぇ〜…だと思った、うん、出来れば私の夢は現実ですでお願いしたかったけど、うん、だよねぇ〜…ないない、よく考えたら提督が鈴谷のコト1回もビッチって呼んでないし、こーゆーのは大抵そう、ほら………

 

夢ーーーーー!

 

◆◆◆

 

邪●からの怒りのスネークジェ●サイドを叩き込み、鈴谷の頭を壁にメリ込ませ、さらにケツにキックをブチ込んでやると、なにやら汚い染みをスカートに滲ませた

 

「…クズが、新しい水着が欲しいだァ?寝言は“ユメ”ん中で言ってろ」

 

このクソ暑い中、汗臭せーのにベタベタしてきやがって、このメガプレイビッチが、あまりの不快指数に怒りの蛇殺までこの俺に使わせるたぁー良い度胸だぜ

 

「少しやり過ぎではありませんの?」

 

「俺はビッチには厳しいんだよ」

 

熊野は壁から鈴谷の頭を大きなカブみたいに引っこ抜くと、うげぇ!なんか股下が染みてますわー!汚い!汚いですわー!と鈴谷を床に投げ捨てた

 

「ウボェ!!」

 

「まったく、私のオシャレな服が汚れてしまいますわ」

 

「起きたら言っとけ、水着が欲しけりゃ俺の海パンくれてやるってな、夏の視線を独り占め間違いなしだぞ」

 

「タイーホ待ったなしですわね」

 

---

 

…後日

 

「新しい水着買ったじゃん!」

 

「ほぉ、ビッチに相応しいなかなかドエロスな水着だな」

 

「いやぁ〜、なんか提督から貰った海パン、オークションに出したら思わぬ高値で売れちゃってさぁ〜」

 

「ふ〜ん」

 

10年前の海パンってそんな高く売れるんだろうか?しかも中古が、もしかして実はすげーブランド物とかそんな感じだったのだろうか…?惜しい事をしたものだ

 

 

おまけ

 

【コメント】

ID:Kitaro-H お願いします、どうしても欲しいんです!いくらでも出します!とにかく売ってください!

 

 

 




次回

陛下 in MIT●UKOSHI

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