不健全鎮守府   作:犬魚

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【登場人物】

鈴谷(7)
エンコーとかしないビッチ、とにかく八稚女を当てたい癖がバレバレなのをわかっていない

望月さん
覇我亜怒ランキング6位、バーチャでは無類の強さ

鳥海サン
覇我亜怒ランキング8位、6ボタン派


提督と鈴谷と“K”

「テイトクぅ~鈴谷とゲーセンいこーぜぇ~、鈴谷の闇払いでヒーヒー言わしたるからさぁ~」

 

「やだよ、お前弱いもん」

 

「ハァ?ちょっと鈴谷を舐め過ぎじゃないですか~?テイトクの知らない間に練習してるんですけどー?ってか、もうとっくにテイトクは超えちゃってるんですけどー?」

 

ニヤニヤ笑いをしながら挑発してくる鈴谷、どうやら余程自信があるらしいな

 

「いいだろう、負けたらパンツ脱げよ」

 

「いいよ~、負けたらね、あ、鈴谷が勝ってもテイトクのクセーパンツとかいらないから、現金でいいから」

 

こうして、俺は鈴谷と共に近所のゲームセンターへと向かった、ヤツの自信から察するに、相当腕を上げたのだろう…

 

『このままでは終わらんぞォー…終わらぞォー…』

 

「ぞォー…ぞォー…」

 

…ダメだった、クズは所詮クズのままだった

 

「…なんで、鈴谷あんなに練習したのになんで勝てない…?夜も眠らずに昼寝して頑張ったのにィ!」

 

「ボウヤだからさ」

 

「…もう1回」

 

「パンツ脱げよ」

 

「もう1回お願いします」

 

「先にパンツ脱げよ、あと、もう1回ヤりたいならスカートもな」

 

「へ、変態ッ!変態!こんなとこで下半身丸出しとか…鈴谷痴女じゃん!もう外を歩けなくなるじゃん!」

 

「うるせぇ野郎だな、ガムテープ貸してやるからコレで塞げばいいじゃねーか」

 

「へ…ヘンタイッ!!変態!!ありえねーし!!変態!」

 

ゴチャゴチャとうるさいビッチだな

ガムテープの何が不満なのだと言うのだ

 

「ん~…あ、提督だ」

 

「ん?あぁ…望月さん」

 

ふと、後ろから声をかけられたので振り向いてみたら望月さんが居た

 

「望月…さん?え?さん付け?」

 

「口の利き方に気をつけろビッチが、望月さんはランキング6位の上位ランカーだからな」

 

「ビッチじゃねーし、なに?コイツ、テイトクより強いの?」

 

「上位ランカーとそうでない者は神と虫ケラほどの差がある、特に、望月さんはバーチャ2ならデスマシーンをも凌ぐと言われている」

 

この店の上位ランカー、特に一桁台はバケモノどもの巣窟だ

俺のようなアマチュアとはステージが違い過ぎる

 

「ふ~ん」

 

「望月さん、今日はバーチャですか?」

 

「ん~、今日は観戦、Kと鳥海サンがヤるって」

 

「け…Kがッ!?」

 

「…ナニ?Kって?」

 

「運が良いぞ鈴谷、今日はめったに見られない上位ランカー同士の戦いが見られそうだ」

 

なるほど、どうりで今日は妙に人が多いなと思ってはいたが…みんなランカー戦を見に来ていたのか

鳥海サンはもう来ているようだが…まだKの姿は無いみたいだな

 

「ねぇテイトク、鈴谷もう帰っていいかな?」

 

「別に構わんが…パンツは脱いで行けよ、股間の部分が湿ったキタネーパンツをな」

 

「湿ってねーし!汚くもねーし!」

 

「敗者がタダで帰れると思うなよビッチが」

 

「チッ…わかったよ!わかりましたよ!脱げばいいんだろォ!脱げば!そんで鈴谷の脱ぎたてパンツスーハースーハーしてタイーホされろォ!」

 

「誰が汚物にそんな事するか」

 

「チクショウ!!」

 

鈴谷がスカートの中に手をかけ敗者の証を勢い良く脱ごうとしたその時…

 

「ナニしてんだ?オマエ?」

 

「ゲェーッ!か、香取ーヌ!!」

 

「エンコーか?あ?遊ぶ金欲しさにパンツ売ってんのか?」

 

「や…違うし、鈴谷エンコーとかしないし…」

 

「ゲームセンターで異性の前でパンツ脱ごうとしてる時点でエンコーじゃないとか通じるかァ!!指導ーォ!」

 

ビタンッ!!!

 

香取先生の指導が鈴谷のケツに炸裂した

 

「あ゛あああああああ!!痛い!痛い痛い痛い痛いぃー!!」

 

「まぁまぁ先生、そのくらいで…」

 

「あら?提督、提督もいらしてたんですか、見回りですか?」

 

「えぇ…まぁ、そんな感じです」

 

「提督も気をつけて下さい、ゲームセンターにはこーゆービッチが居ますから」

 

「び…ビッ…チ、ビッチじゃねーし」

 

「コイツには俺から後でよく言って反省させますから、なんでしたら全裸土下座させたのプリクラで撮っときますので」

 

さすがは香取先生だ、もうオフだと言うのに熱血指導は忘れない教育者の鑑だな

 

「け…Kだ!」

 

「Kが来たッ!」

 

「オーラハンパねぇ!!」

 

そして、ざわめき立つ店内…

 

「お待ちしてましたよ…K」

 

ランキング8位、その変幻自在の操作テクから付いた二つ名は“マダラアーム”鳥海

 

「フフッ…そっちが得意な台を選んでいいですよ」

 

そして、ランキング10位ながらもその実力は2位に匹敵すると云われる無敗の王“K”香取

 

「はじまるよ~提督」

 

「む…オイ、鈴谷」

 

「な…ナニぃ?」

 

「上位ランカーの実力、お前の目でたしかめてみろ」


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