不健全鎮守府   作:犬魚

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誰もが羨むメインヒロインによるメインヒロインの回、たぶん

【登場人物】

提督(165)
性風紀に厳しい大人、巨乳好きながら選り好みが激しい

五月雨(54)
専業秘書艦、そろそろ休暇でも取りたい

鈴谷(51)
誰もが羨まないただのビッチ、ビッチじゃないと言い張ってはいるものの、ユニコーンは認めてくれない



提督と鈴谷と通常営業【その2】

「ティーッス、金持ち鈴谷様が遊びに来ましたよぉ〜.」

 

アツかりし夏が去り、初秋を感じる執務室に、超A級サキュバス臭をプンプンさせながら頭の悪いJKみたいなヤツがヘラヘラと笑いながら入って来た

 

「消えな、お呼びじゃあないぜ」

 

「提督暇っしょ?鈴谷とゲームしよーぜ!ゲーム!鈴谷の闇払いで提督とかマジどぉしたぁ!でそのまま死ねしてやるし」

 

「やかましい、むしろお前がそのまま死ね」

 

弱いくせにイキがりだけは一丁前な野郎だな、このビッチは…何がそこまでコイツを勝利に駆り立てるのか知らんが、いかんせん、ゲージがあるとすぐに八稚女撃ってくる仕様をどうにかせん限りコイツに良い未来はないな…

 

「俺は忙しいんだよ、お前の相手なんぞしてる暇なんかねぇんだよ」

 

「暇そうじゃん」

 

「暇じゃねぇよ、これから秋の大運動会やら秋の基地開放祭とか色々あるから上への確認やら地域の偉い人に挨拶とかワリと忙しいんだよ」

 

「ふ〜ん」

 

鈴谷のアホンダラは如何にも興味なさげにポケットからチョコバットを取り出し、俺の机によっこらせいとか言いながら腰掛けた

 

「ふ〜ん、じゃない、わかったら消えろ、あと、机から降りろ、ビッチ臭い」

 

「ビッチじゃねーし、ナニ?あ、もしかしてアレですか?後で鈴谷が座ったここに頬ずりとかしたい感じですか?」

 

「いや、お前が消えた後に126℃の高温高圧水蒸気による滅菌処理を行うが?」

 

「除菌どころか滅菌か!っーか鈴谷をなんだと思ってんの!?」

 

「Bitch」

 

「無駄にいい発音ッ!?っーかビッチじゃねーし!!」

 

ナニ言ってんだコイツ?イカレてんのか?いや、イカレているのだろう

 

「鈴谷こー見えてもユニコーンに乗れるぐらいキレイだから!もうピカピカよ!」

 

「ウソつくんじゃないよこのビッチは、お前が乗れるのは一角じゃないで二角の馬だろーが」

 

キィーキィーうるさいビッチの尻を叩き、机からハタキ落とし、とりあえず机の引き出しから取り出したフ●ブリーズで除菌し、俺は椅子から立ち上がって壁ハンガーに掛けていた上着を手にとった

 

「オイ、五月雨、さっさと行くぞ、さっさと」

 

「もう行くんですか?まぁ、別に構いませんけど」

 

「ナニ?提督とサミーどっか行くの?」

 

「えぇ、提督が今日はカレー食いたい気分なので昼はカレーでも食べに行こうと…」

 

チッ!五月雨め、余計なコトを…

 

「ハイ!鈴谷も行きます!」

 

鈴谷のアホンダラは自分も行きますと元気良く手を挙げた

 

「………行けば?」

 

「や、どうせカレー食いに行くんなら一緒に行こうってば!いいじゃん!サミーと一緒には行くのに鈴谷とはイヤっての?」

 

「イヤですが?」

 

「そ……そこまでドストレート言われると、さすがに鈴谷でも傷つくんですけど…」

 

「大丈夫だ、オマエの強靭なハートはこの程度の傷は自己修復出来る、不死鳥の如くな」

 

「え?そうかなぁ?うへへへ〜」

 

コイツ、どこまでアホなんだろうか?提督としてはアホ過ぎて悪い大人に騙され、散々使い倒されてボロ雑巾のように捨てられるコイツの未来しか見えないのだが…

 

「まぁいい、そんな行きたいなら店の前まで同行を許可する、あ、入るのは俺らが入店してから5分後にしろよ、あと席は離れたところに座れ」

 

「徹底的かッ!!なにそれ!?いいじゃん!今日は鈴谷自分で払うから別に一緒でもいいじゃん!」

 

「えー………?オイ、ステディな仲のサミダリューン、卿の意見を聞こう」

 

「五月雨です、あと、いつの間にステディな仲になったんですか?」

 

「今しがただ、40分後に別れるが」

 

「はぁ?………そうですね、別に私は鈴谷さんが居てもいいですよ、心が広いので」

 

「だ、そーだ、良かったな鈴谷」

 

俺と五月雨のクール&スタイリッシュな話し合いで、これ以上モメてもさらに面倒くさいとの高度な判断を下した

 

「な…なんか釈然としないんですけど、え?ナニ?この鈴谷が悪いサブヒロインみたいな流れ?」

 

「バカ言うんじゃないよ、オマエは誰もが羨むメインヒロインだぞ、胸を張れ!胸を!」

 

まぁ、陵辱系NTRエロ漫画のだが…

 

「うへへへ〜そっかそっか〜!やっぱ鈴谷ってヒロイン的なアレかぁ〜」

 

とりあえず、その一級品とも言える大きな胸を張り、鈴谷のアホンダラはウヒャヒャと笑いながら俺の肩をバシバシと叩いたので股間を蹴り上げた

 

ーーー

 

基地の近くにあるカレーショップ“インド人を右に”

適度なスパイシーさと今流行りのインスタ映えしそうなオシャレな見た目で人気のカレー店、毎週木曜日定休日

 

「俺メンチカツにするからオマエの豚シャブと交換しよーぜ」

 

「なんで私が豚シャブ注文するの前提なんですか、私もメンチカツにしようかな…」

 

「君はバカか?オマエがメンチカツ頼んだらメンチカツとメンチカツ交換しなきゃならねーだろーが」

 

「なんでオカズの交換前提なんですか、アレですか?アレも食べたい、コレも食べたいJKかなんかですか?」

 

「JKじゃない、提督だ」

 

通されたテーブルで本日のメニューを選ぶ俺と五月雨、なるほど、このオレにタテつこうとは大した青髪ロングだ

 

「鈴谷この喉に絡みつく濃厚スパイシーのホワイトカレーにしよっと、テイトク!テイトク!鈴谷のとちょっと交換してやってもいいよー」

 

「息が臭い、喋るな」

 

「ヒドっ!?っーか臭くねーし!!」

 

「お前は俺が質問した時にハイかノーで答えていればいい」

 

「ハイかノーって………うん、意外と普通じゃん、っーか臭くねーし!」

 

鈴谷のアホンダラはテーブルをバシバシ叩き抗議の声を挙げてみたが、店員のオネーちゃんからうるせぇよと怒られて銀のお盆で頭を殴打され、顔面からテーブルに叩きつけられた

 

「痛てェ!!」

 

「スイマセンねオネーさん、この子アホなんですよ、大目に見てやってください」

 

「アホじゃねーし!!」

 

「スイマセンねオネーさん、この子ビッチなんですよ、大目に見てやってください」

 

「ビッチじゃねーし!!おかしくね!?鈴谷に対する世間の仕打ちがヒドくね!?」

 

鈴谷は再びバシバシとテーブルを叩き抗議の声を挙げたので俺は店員のオネーさんより早く、鈴谷の口にスプーンをつっこんでやった

 

「ウゲェ!?」

 

「やかましい、オネーさん、メンチカツカレー2つとコイツに水道水を1つ」

 

「違うし!喉に絡みつく濃厚スパイシーホワイトカレー!あ、大盛りで!」

 

ーーー

 

「頂きマッスル」

 

「いただきます」

 

「うめー!コレめっちゃ………うっ!濃い…っ!」

 

ワザとやってんのかコイツは…?しかしアレだな、なんか妙に白いカレーってのもアレだが、コイツが白いカレー食ってるともはや食●ーにしか見えん

 

「…ナニ?その目は?あ、もしかしてちょっと欲しい?あげないよ」

 

「五月雨、お前のメンチカツと俺のメンチカツ交換しよーぜ」

 

「それ、なんか意味あるんですか?」

 

「無視かよッ!!」




次回は新しい装備を開発する回、たぶん

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