【登場人物】
提督(174)
海軍三大奥義、テイトク・リベンジャーの間違った使い手
鈴谷(52)
誰もが羨むメインヒロイン、ビッチである
Richelieu(3)
誰もが妬むスーパーモデル、ビッチではない
「よぉーし!いいぞ!天使のように細心に、悪魔のように大胆にだー!」
執務室の裏を歩いていると、テイトクとなんか最近ウチにやって来たキンパツのモデルみたいなのが丸太に手足が生えたみたいなヤツを殴ったり蹴ったりしていた…
「ティーッス、ナニやってんの?」
「む?鈴谷か…」
「鈴谷ですよ?で、ナニやってんの?」
「ご覧の通り、俺とリシュリーくんはトレーニング中なのだよ」
…ナニ言ってんだコイツ?イカレてるのだろうか?ってか、なんでテイトクがこのキンパツデルモ女と付きっきりマンツーマントレーニングなんかしてるの?え?ナニ?実はテイトクはこーゆーキンパツデルモ系が好きだったりするの?
「Richelieuよ、いい加減ヒトの名前間違えるのやめてくれる?」
「ハッハッハ、すまんすまん」
「フッ……まぁ、amiralだから許してあげるわ、あとでミルクティーでも奢ったらね」
「いいだろう、ミルクたっぷりのな」
え?ナニコイツ?なんでそんな仲よさげ?え?マジか?ちょ…ちょ!待てよ!ちょっとデレるの早くね?え?マジか?このキンパツデルモ女が提督と良さげとかマジでBADだよ
「ヘイヘイヘイ!え?ナニ?なんでテイトクとそいつ仲良いの?え?奢るの?ミルクティー」
「奢りますが?」
「え?マジで?鈴谷にはジュースすら奢ってくれないのに?」
「なんで俺がお前にジュース奢らにゃいかんのだ、寝言は寝てから言えや、ビッチが」
「ビッチじゃねーし、ってかナニ!?なんでそのキンパツとそんな仲よさげなワケ!?一緒にトレーニングとかどんだけ仲良しなワケよ!?」
基本的には香取ーヌに任せるか本人の自主性に任せるのがスタンダードモデルであるハズのテイトクがまさかの付きっきりのマンツーマン特訓!このキンパツデルモ女にはテイトクをそうさせる為のナニかがあるとでも!?
「そうだ……丁度いい、オイ鈴谷、オマエ、リシュリューくんとファイトしてみねーか?」
「ハァ?やだし」
「リシュリューくんに勝ったらカレー奢ってやろう」
「ヤります、ヤらせてください!」
とは言え、相手の艦種は戦艦、恐竜みたいにガンガン殴られても平気な浮かぶパンチングマシンみたいなヤツだ、そのパンチ力はまともに受けたら鈴谷でもただではすまないだろう…ここは鈴谷の知性溢れる頭脳的ファイトでこのキンパツデルモ女をくだし、鈴谷の有用性を不動のものとする!そしたらアレよ!鈴谷勝利!→ひぃぃアナタ様にはかないません!→フッ、オマエがナンバー1だ→好き!抱いて!の流れになる事は必至ッ!!
「フッ、アナタのような無名の航巡にも教えてあげるわ、最強の戦艦が、誰なのかを…」
ーーー
“難攻不落のビッチ兵”鈴谷改二VS“無秩序・無軌道・無慈悲の国から来た残虐戦艦”リシュリュー
その戦いは熾烈を極めた……
「げ、ゲェーッ!!あ、あの技はーッ!」
「鈴谷のフェイバリットホールド!ビッチベン・エッジ!」
おそらくは金的以外の全ての反則技が使用され、最終的にはリシュリューのフェイバリット、海軍三大奥義の一つ、テイトク・スパークを鈴谷に仕掛けたもののこれが不発!返す刃で宙に放たれたリシュリューの身体をホールドし、今、ビッチベンの鐘が鳴り響いた
「グヘァ!!」
「この鈴谷、今まで百を超えるビッチベンを放ってきたけど今のは今までで最高の手応えだった…」
ビクンビクンと痙攣し、やがて動かなくなったリシュリューの身体から手を離し、鈴谷は天に拳を突き上げて勝利の雄叫びをあげ………ず、右手を額に当て、クスクスと可笑しそうに笑った
「フフフ…ハハハハハ……ハァーッハッハッハッハ!!」
勝った!!航巡鈴谷大勝利!希望のカレーにレディゴー!とはまさにこの事だろう、まだルーキーとはフランスから来た戦艦をも倒した鈴谷に対して称賛と喝采の声が聞こえてくる中、鈴谷は笑顔で手を振った…
◆◆◆
と、ゆー感じでいこーと思うんですが?どうでしょうか?
鈴谷改『いいんじゃない?』
鈴谷改はスマホをボチボチいじりながら賛同してくれる
鈴谷改二航『え?や、コレはないっしょ?ないない、コレはない』
む、鈴谷改二航はどちらかと言えば否定的らしい
メンヘラビッチ鈴谷『うぅぅ…血が、血が止まらないよぉ』
天使の鈴谷『誰か!誰か救急箱!救急箱を持ってませんか?』
デビル鈴谷『っせぇな、っーか死ねよメンヘラ女、マジキメぇ!』
ダメだ!?他の鈴谷は聞いてすらない!?ってかなんでコイツ手首切ってんの!?
円光ビッチ鈴谷『ま、アレじゃない?ってか戦艦とタイマンはろーとかするのがそもそも間違いじゃん?』
だよねぇ、的確な意見をありがとうそこのスカート短過ぎの鈴谷
鈴谷改『とりあえずアレじゃん?まずはナニが悪かったのか考えてみよーし』
円光ビッチ鈴谷『ま、フツーに戦艦パンチじゃん?』
デビル鈴谷『あ〜…アレはいきなり致命傷だったよねぇ』
メンヘラビッチ鈴谷『ああああぁぁぁぁ』
天使の鈴谷『ほら、血は止まったから!ね?血は止まったから!』
まぁまぁまぁ!!みんな落ち着くじゃん!ってか、もうヤられたワケだし、もうどうしようもないじゃん?
鈴谷改二航『たしかに…』
鈴谷改『もうヤられたし…』
◆◆◆
地面に大の字になって転がった鈴谷はときおり不気味な笑い声を漏らしながらスカートからもナニか漏らしていた…
リシュリューくんとのファイトは熾烈を極めた、容赦なく目突きから入ってきた鈴谷の残虐ファイトを超えるリシュリューくんの残虐ファイトは見る者をアツくさせた、俺とのハードなトレーニングの末、スーパーモデルを超えたスーパーモデル、スーパーモデル・ゴッド・スーパーモデルの力を身につけていた…
「これがシュギョーの成果…」
「まさしくスーパーモデル・ゴッドの力を持ったスーパーモデルなのだよ」
「フッ……フフフ!イケる!イケるわ!amiralこれならニホンの戦艦どもに勝てるわ!」
「…だがリシュリューくん、残念だがその程度の力ではまだ…」
「行ってくるわamiral!!今こそシュギョーの成果、超リシュリューを見せつけてやるわー!」
「あ、待…待つんだ!」
リシュリューくんは身につけた力に大興奮し、勢い勇んで走り去って行った…
「う……ぅぅ、うへへへ〜……鈴谷もう入らないって、ちょ、もぉ〜…無理矢理とかマジ無理ぃ」
…コイツはコイツで何か良いユメでも見ているのだろう、俺は時折不気味な笑い声を漏らす鈴谷を持ち上げ、そこら辺にあったベンチに座らせてやり、財布から千円取り出して胸元に挿してやった
その後、リシュリューくんは廊下を歩いて武蔵を発見“ウスノロ…”だの“勝てんぜ、オマエは…”などのフラグを順調に積み重ね、武蔵の殺人パンチをボディに喰らって緊急搬送されたらしい…