不健全鎮守府   作:犬魚

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ケータイ依存艦!168

【登場人物】

提督(181)
スマホが使いこなせない大人

伊19(2)
エロい身体をしている

伊58(2)
エロい肢体をしている

伊8(2)
エロいボディをしている

伊168(2)
まぁまぁスケベなカラダをしている、ケータイ大好きっ子







提督と168と最新ケータイ

「うっお―っ!! くっあ―っ!! ざけんな―っ!」

 

明石の店で缶コーヒーと基地スポを買い、喫煙所でダラっとしようと廊下を歩いていると、自販機コーナーの近くで実力派エリート集団の潜水艦が何人かでたむろしていた…

 

「何やってんだ?アイツら…」

 

実力派エリート、潜水艦の168はお気に入りのスマホ…?いや、スマホか?なんか普通の携帯に見えなくもないが…まぁ、とにかくアレだ、168はスマホだか携帯だかをおもいっきり壁にブン投げていた…

 

「よぉ、クズども、元気しとるかね?」

 

「あ、テイトクなのね」

 

実力派エリートの19、いやらしい身体つきをしている

 

「ダレがクズだ、ダレが」

 

実力派エリートの58、いやらしい身体つきをしている

 

「クズにクズと言われたくないです」

 

実力派エリートの8っちゃんさん、見ての通り頭の良い潜水艦だ

 

「ハッハッハ、正直で結構!提督は君たちを高く評価しているのだよ」

 

安心の四交替、無理のないシフト、小破以上のキズには保険適用の即治療、長期休暇有り、アットホームな雰囲気の職場で優しいセンパイ達が丁寧に仕事を教えてくれるホワイトぶりの実力派エリート集団、潜水艦…

健全な基地運営の為に、常に生と死の狭間で力強く左足を踏み込んで資材を集めてくる孤高の労働者集団だ

 

「で?168クンはナニしとんのかね?」

 

「あ?あ〜…168ならアレだよアレ、なんかケータイが勝手にアップデート?してキレてるんでちよ」

 

「いつものコトなのね」

 

「ふ〜ん」

 

自動アップデートでキレるとはまた心の狭いヤツだなオイ、まぁ、たしかに時と場合によっては鬱陶しい機能ではあるが………ん?

 

『ギ…ギ………ギギ……』

 

気のせいだろうか?なんか壁に激突して床に転がったスマホだかケータイだかが、今、なんかひとりでに動いたような気が……

 

「チッ!まだ動くかぁ!!」

 

168は廊下に置いてあった消火器を手に取り、躊躇いなく床に転がったスマホだかケータイだかに勢い良く叩きつけたッ!?なにやってんだアイツは………どんだけアップデートに憎しみ持ってん………ん?

 

『フゥ、危ナカッタ』

 

避けているッ!?あのスマホだかケータイだかは手足を伸ばし!168の殺人消火器アタックを回避している…ッ!!正直、自分でもナニ言ってんのかワカらねぇが、とにかくあのスマホだかケータイだかに手足が生えて………いや、やっぱよくワカらねぇ、イカれているのか?

 

「ってオイイイィィィィィィ!!?なんだそのスマホ!?っーかスマホか?スマホなのか?そいつはァァァァァ!?」

 

「うるせーよオッサン」

 

「オッサンじゃない!」

 

「こないだハワイ行った時に168のスマホ機種変したのね」

 

「海外製か!?」

 

19曰く、先日の長期休暇にてハワイに行った際、168のスマホが破損してしまうと言うトラブルに見舞われ、現地で修理したのだが、なんか気に入らず、とりあえずその場でスマホからラクラクホン的な機種に機種変更したらしい…なるほど海外製か、さすがは海外製、手足が伸びて動くとは………海外の技術も侮れぬものなのだよ

 

「とりあえずワイハから帰って、すぐに普通に最新のヤツに機種変しよーとしたらしいけど、なんかケータイ屋に行ったらお客様のケータイは機種変できませんって言われたそーでち」

 

「ふ〜ん」

 

なんか色々なケータイ屋にケータイ屋を持って行ってお店のお姉さんに見せたら、みんなどこイッちまったような虚ろな目になり同じ答えを返してきたらしく、これはさすがに変だなと思った168は機械に詳しい夕張に診てもらうと、なんか機種変しようとすると画面からヤバい電子ドラッグが出る仕組みになっていたらしい

ちなみに夕張はフィルターなしで電子ドラッグの画面見ながら、なんでみんなこんなのでハッスルできるんでしょうねーと笑っていたそうだ

 

「で、なんか今もちょいちょい自動的にアップデートしてるのね、アレ」

 

「最初は手とか足とか生えなかったんだけど、いつの間にやらウロウロしだしたらしいでちよ」

 

「ふ〜ん」

 

すげぇな海外の新技術は、この国の五十年先はイッちまってるんだろう…

168はなおも自らのスマホみたいなケータイに攻撃を加えるべく、激しいラッシュを繰り出していたが、168のスマホ、略して168ホンはその小さなボディを活かしてひょいひょいと168ラッシュを避けていた…

 

「キャオラッ!!」

 

『ヤメテクレ168、私ノ何ガ気ニ入ラナイノダ、気ニ障ル点ガアレバ改善スルヨウ努力シヨウ』

 

「全部じゃあ!!っーかケータイが喋るなァァァァァ!!」

 

『ナルホド、168、君ノ気持チハ受信シタ』

 

「うるせぇ!!!」

 

…すげぇな、海外製のケータイっておしゃべりできるんだな

 

『ム、168、着信ガ入ッタゾ………ピッ!あー…あー…もしもぉーし?どうですアップデートした新しいOS、ver5.24の調子は?これは我ながら自信作でしてねぇ、あの国の人工衛星を個人的に利用してネットワーク速度はなんと2億TBを実現…」

 

なんかケータイくんからメカメカしいロボボイスではなく、なんか微妙に癇に障るイケボが聞こえてきた

 

「男からなのね」

 

「男でちな」

 

「マジか?なんだ、168のヤツもスミにおけねぇなぁ、そうかそうか!男かぁ〜」

 

そうかそうか、潜水艦168、色を知る年齢かッ!!

 

「うるせぇぞそこッ!!ブッ殺すぞォ!!」

 

『オシャレなスウィーツショップを探す片手間にミサイルの軌道まで………む、大鳳、そこはもう少し焦げ目をつけるコトをオススメします、あぁ失礼、こちらの話です、えぇと…なんでしたっけ?そうそう、某国の諜報機関の情報をハッ……』

 

「通話切って」

 

『…………了解シタ』

 

唐突にイケボが止まり、168ホンはトコトコと歩いてジャンプし、168の手に収まって手足を引っ込めた

 

「………はぁ」

 

「最近のスマホだかケータイだかはスゲーな」

 

「…テイトクにあげよーか?コレ、代わりにテイトクの頂戴」

 

「あぁ!お断る!」


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