不健全鎮守府   作:犬魚

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引力=愛(ラブ)

【登場人物】

提督(185)
たまには真面目に仕事する提督の鑑、地域への癒着疑惑がある

鈴谷(54)
ファ●リーズでも消臭できないビッチ臭のする見た目頭スカスカのJKみたいな航巡、提督とはこの世に生きる喜びと悲しみの事を語り合う仲


提督と鈴谷と懇親会

「ティーッス、今日も爽やかフローラルな香りの鈴谷が遊びに来ましたよぉ〜……って、アレ?テイトクどっか行くの?」

 

「あぁ、どっか行くが?」

 

健全な基地運営の為には地域社会との親密な連携が欠かせない、地域の有力者や企業、関係各所には年賀状やお中元は当然の事、たまに地域へと挨拶回りをして周るのも提督の立派な仕事の1つである…

 

「ふ〜ん、あれ?サミーは?」

 

「アイツなら今日は休みだ、見たい番組でもあるんじゃねぇの?」

 

「ふ〜ん、あ、じゃ今日は提督お一人様でどっか行くの?鈴谷が付いて行ってやろーか?」

 

「………別に来ても構わんが、今日は地域の偉い人が主催する懇親会だぞ」

 

いつもは五月雨と行くが、アイツの主な仕事はニコニコしながらひ●こ饅頭を配り、俺は最近こっちの調子はどうですかな?いやぁ私はクラブを替えてから散々ですよぉ!ガッハッハと大人の会話をするだけの会だしな

 

「コンシン…?なんかよくわかんねーけど!鈴谷にお任せっ!」

 

「なんかよくわかんねーじゃないよバカ娘が、とりあえずオマエはニコニコ笑ってひ●こ饅頭を配れ、あと、よろしくお願いします、いつもお世話になっております、今後とも是非、この3つ以外の言葉は喋るなよ」

 

「ハァ!?ナニそれ!?」

 

「やかましい、イヤなら来なくていいぞ」

 

「…ヘイヘイ、わかった、わかりましたよぉ〜、ニコニコ笑って提督の後ろでエレガントに笑ってりゃいいんでしょ?エレガントに、カンタンじゃん」

 

ーーー

 

「で?ちなみにコンシンカイってなんなの?パーティー的なナニか?」

 

「平たく言えばそうだな」

 

街に向かう道中、今日は飲まない予定なので自家用車を運転しながら隣に座るビッチ臭にテキトーに相槌を打つ、しかしビッチ臭すげぇなコイツ、最早カーに乗ってるだけでカーセ●クスに誘ってる臭がプンプンしやがる、大したビッチだ…

 

「今日はたしか〜…あ〜…アレだ、国政にも強い影響力を持つ地域の有力者、中荷出蔵先生の主催だったか、たしか」

 

「名前…っ!?名前がっ!!豚尻孕蔵もヒドかったけど!?」

 

国政にも強い影響力を持つ地域の有力者、中荷出蔵(ナカニダスゾウ)先生、もう還暦は迎えられたが議員としては脂の乗った年代と言えよう

 

「まぁ、脂ギトギト感ハンパないけど…」

 

「豚尻先生の他にも代議士の阿久目士郎(アクメシロウ)先生や、近代印象派絵画作家の清石カケル(セイシカケル)先生も来るぞ」

 

「名前ェ!!どいつもコイツも名前が体を現してんの!?行く前からもう完全にヤバいパーティーじゃん!?これ確実に闇のオークションとかある感じのヤバいやつじゃん!?」

 

「失礼なコト言ってんじゃないよこの子は」

 

「いやいやいや、ってかなんでエラい人がそんな名前ばっかなの!?なんなの!?おかしいじゃん!」

 

「おかしくない、提督だ」

 

「知ってるよ!!」

 

まったく、失礼なビッチだなコイツも……阿久目先生は高齢化が進む地域の医療体制に警鐘を鳴らす立派な先生だし、清石先生は現代絵画、得意とするジャンルは少……いや、幼女か?実に深みと味のある筆使いで現代画壇を唸らせる逸材だ

 

「………え?マジ大丈夫なの?これ今更アレだけど鈴谷行って大丈夫なの?なんかジュースとか飲んでちょっとイイ感じに眠くなって一眠りして起きたらガッツリ拘束されててお待たせしましたー処●膜姦通ショーでございまーすとかないのよね?ね?ね?マジないよね?マジで!」

 

「あるワケねぇだろ、どんだけシツレーなヤツなんだお前は、皆々様に土下座させるぞ」

 

「土下座………ハッ!?まさか全裸で!?」

 

「鈴谷、オマエ疲れてんだよ」

 

「あ?ナニそのカワイソーなモンを見る目は、え?ナニ?バカにしてんの?鈴谷をバカにしてんの?」

 

…やっぱコイツを連れて行くのは失敗だったかもしれんな、見た目ビッチだけでなく脳ミソまでビッチの末期ビッチとはコイツのコトだろう、おそらくスーパードクターのKAZUYA先生でも手の施しようがないと諦めるレベルなのだよ…

 

◆◆◆

 

翌日…

 

「で?どうだったんです?誰もが羨むメインヒロイン(笑)を連れての懇親会は」

 

五月雨の淹れた朝専用モーニングクソマズコーヒーを飲みつつ基地スポを読んでいると、珍しく上機嫌な五月雨が自分用に買い置きしているお菓子を皿に出して執務机の上に置いた…

上司と部下の円滑な人間関係の為にはこうしてたまにクソマズコーヒーを飲んでやる事も必要である

 

「…マズっ、っーか相変わらずマズいな」

 

「失礼な」

 

最上の豆と最高の機材と常に研鑽を重ねる技術とその一杯に賭けるアツい情熱を持ちながら何故これだけ不味いコーヒーが淹れられるのか…

 

「っーか誰もが羨むメインヒロイン(笑)ってなんだ、(笑)って、オマエワリとヒデーやつだな」

 

「そうですか?」

 

「まぁいい、とりあえず何事もなく挨拶して回ったぞ」

 

「へぇ、意外ですね、私はまたてっきりパンツでも脱がせたのかと…」

 

「アイツも空気読んで愛想良くしてたぞ、まぁ、何故か頑なに飲み物と食い物に手をつけなかったが」

 

「遠慮でもしてたんですよ、たぶん」




次回はイベント前の最後の通常営業

絶望への反抗!残された声かけ事案!択捉と松輪!

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