【登場人物】
那智(3)
妙高姉妹の次女、長女からしてヤンチャな妙高姉妹の中では珍しい良識派、でもどっか頭のネジはおかしい
足柄(12)
妙高姉妹の三女、長女から子持ち処●とディスられるヤンチャ系重巡、キヨシとアサシとカスミには甘く、大淀とはマジダチ
「第三艦隊で七隻編成の遊撃部隊を作れるそうです」
「…はぁ?」
ナニ言ってんだコイツ?イカレているのか?七隻編成…?ちょっとナニ言ってるかわかんねーですねと正直な感想を言いつつタバコに火を点けると、青髪ロング子は露骨に顔をしかめて一枚の書類を執務机の上に置いた
「ふ〜ん………遊撃部隊に警戒陣ねぇ」
なるほど、これは今の環境を席巻する新たな新要素になるのか否か、とりあえずアレだ、ウイッチーの人も言っていたが“やってみなくちゃわからない!”だ、とりあえずやってみて考えるか
「さて、次なる海域に出撃する面子だが…」
「一応、手元の資料によりますと奄美群島沖/台湾沖に行った人がそのまま行っても大丈夫みたいですね」
「ふむ…」
「ちなみに足柄さんはイップスにかかってるので次は出ないとのコトです」
「甘えたコト言ってるんじゃないよ、何がイップスだ」
◆◆◆
「チクショウ!!また空襲マスだ!」
「あったよ!照月と10cm高角砲+高射装置が!」
「でかした!」
前海域からのメンバーに一部と新メンバーによる新編成+新陣形を加え、台湾沖/ルソン島沖を進む攻略チームは順調に海域の奥へ奥へと進んでいた…
「アナタってホント最低のクズね!」
那智、足柄、阿武隈、初霜を続投し、新メンバーのに照月、霞、朝潮を迎えた七隻編成の遊撃部隊
「足柄、オイ、足柄」
「なに?那智姉、今忙しいんだけど?」
「忙しいんだけど?じゃない、オマエの仕事は敵を倒す事であって霞の活躍を写真に撮る事ではない」
「那智姉ェ…わかってないわね」
足柄はナニ言ってんだこの那智姉、イカレているのか?と言いだけな顔で一つため息を吐き首を振った…
「深海棲艦を倒す、礼号組の天使である霞の活躍を余す事なくファインダーに収めてシャッターを切る、両方やらなきゃならないのが年長者の辛いところよね…」
「あぁ、ちなみにオマエはさっきからシャッターしか切ってないがな」
那智のマグナムパンチを紙一重で避けつつも足柄のカメラポジショニングは決してブレる事なく、常に最高の霞を捉え続けており、その集中力たるやもはや破壊神ですらも到達は困難と言われる勝手気儘な極みと言えよう…
「とにかく働け、オマエ、マジで、妙高姉さんに言いつけるぞ」
「ハッ?妙高姉さんなナンボのモンよ、っーか妙高姉さんは人にイチャモンつける前にまずがオマエが嫁に行けってのよ………お!いいね!今のイイ表情!見た?那智姉!見た見た?今の!」
「………まぁいい、アブ…アブルホールだったか?物資の輸送はいいか?」
「阿武隈です……とりあえず積み込みOKみたいです」
「うむ、では先に進むか、オイ足柄、くだらない写真なんか撮ってないで先に行け、先に」
「はいはい、ってか、くだらないとは聞き捨てならないわね、天より舞い降りしエンジェルである霞の写真は何より貴重なのよ?」
「わかったわかった……む」
那智はポケットの中に入れていたポケベルを取り出し、ちょっとだけ考えてから足柄に声をかけ、妙高姉さんからオマエ宛だと伝えて画面を見せた…
【1132210491259533】
「………!」(サッー)
「さて、行くか」
「いやいやいや!ちょ!ちょ…!待てよ那智姉!那智姉さん!ちょ!待って!え?マジで…?え?マジ、マジこれ妙高姉さんから?」
次回は②
初春姉妹の稼ぎ頭