【登場人物】
提督(191)
エキサイティング大人の提督、前は厳しいけど後ろはセーフで生きている
鈴谷(56)
今年もやって来たプレゼント要求型サンタ、ただ、プライズ品の出来はあまり良くない
「約三週間ぶりにご無沙汰のお久しぶりです!メインヒロイン属性ZENKAIの鈴谷様が遊びにきましたよ!」
「帰れ」
今年最後の本部作戦も終わり、特に急ぎの仕事もない冬の執務室……今日は秘書艦の青髪ロング子も休暇をとって近所のイ●ンモールに買い物に行っており、俺は一人、執務机にてどうすれば浜風ちゃんと楽しくおしゃべりしつつあの胸をタテタテヨコヨコと揉みしだく事が出来るのかを真剣に、Xを非特異な複素射影多様体とすると、X上のすべてのホッジ類は、Xの複素部分多様体のコホモロジー類の有理数係数の線形結合となる事に当てはめつつ考えていた…
「三週間ぶりのご無沙汰メインヒロイン様が今年もちょっとエロカワサンタ服で遊びにきましたよ!」
「帰れ」
「遊びにきましたよ!」
「うるせぇよ!!なんなんだテメーは!?」
ビッチである事に関しては右に出るものはそうはいないマスター・オブ・マスタービッチ、鈴谷は相変わらずバカそうな笑いをヘラヘラと浮かべながら、よっこらせっくすと言って俺の机に腰かけた
「ゲームしよーぜ!ゲーム!鈴谷のライドザライトニングでテートクとかマジ失禁アヘ顔KOよ!KO!」
「やだよ、オマエ弱いもん、俺は余裕で倒せるレベルのやつとしか対戦しないんだよ」
「ハァ!?弱くねぇーし!マジボコボコよ!ボコボコ!あと、鈴谷が勝ったら一万円ね」
ふむ、随分と自信アリじゃないか…どうやらこの野郎、相当に鍛錬を積んだと見た
「…まぁいいだろう、負けたらパンツ脱げよ、オマエが今穿いているくっさい液体の染み付いた汚物をな」
「ハァ?負けねーし、ってか臭くないし!鈴谷のパンツとか超良い匂いだし!良い匂い!」
「ナニが良い匂いだ、よし、もし俺が負けたらオマエのそのビッチ臭がプンプンする谷間に札をねじ込んでやろう、五枚」
「五枚…っ!?」
「不満かね?」
「あの………それはモチロンですが、諭吉さんでしょうか?夏目さんとかじゃないですよね?」
「左様」
「よっしゃあ!!やる!やるし!ってか今の台詞後悔すんなし!むしろ鈴谷が負けたら土下座もつけてやんよ!土下座!」
ーーー
『ゴタクはいらねぇー!!』
『お前には、勝てないのかぁぁぁー!……勝てないのかぁー!……勝てないのかぁー』
画面の中でぶっ飛び、地面に倒れる、若くイケメンのナイスガイとライターみたいな鈍器を床に刺し、坊やだからさとキメ台詞を吐くバッドガイ様………ってかコイツ、弱っ!?なんでこの腕で俺に挑んで来たんだ?あの自信はどっから来たんだ?
「は……ははは……あははは……あははは…」
コントローラーを手に、プルプルと震える自称エロカワサンタ服のビッチは信じられねぇぜチクショウと言いたげに敗北のKO画面を見つめている…
「パンツ脱げよ」
「ヒッ!?」
「あと、土下座しろ」
「あ、あー…うん、あー…土下座、うん、土下座ね…」
コイツ、マジで自分の勝利を信じて疑わなかったのか…鈴谷のアホはまるで想定外だ、データにない!こんな数字データになかったぞと言いたげにカクカクと首を振った
「………あの、テイトク」
「なんだ?」
「実はコレ、十本勝負なんですけど…十回対戦して一回でも鈴谷が勝てば鈴谷の勝ちってゆーか…」
「ほぉ…初耳だな」
「あ?アレー?言わなかったっけ?鈴谷最初に言ったよね?うん!言った言った!ほら!鈴谷ちゃんと言ったよ?そしたらテイトクしゃーなしだなーって快く快諾してくれたってゆーか…なんてゆーか…」
クズ…っ!このビッチ……っ!まっことクズ!救えない…っ!普通に考えたらわかるだろ?そんな理不尽な条件…っ!誰が呑むか…っ!
まぁ、鈴谷自身もこれがかなり苦肉の策ってのは理解しているのだろう、俺と目を合わせずにビュービューと口笛を吹いておっかしいなー?言ったハズだけどなー?とか言ってやがる
「まぁいいだろう、あと九回殺ればいいんだろう?」
「そ!そーだし!ね!そうそう!あと九回!」
コイツ、あと九回やれば一回くらいは俺が油断するとかズル賢しい事を考えてやがる、なんて汚い…っ!心底汚い…っ!
「まぁいい、あと九回俺が勝ったらその自称エロカワサンタ服とパンツ脱げよ、あ、ニーソと首のリボンは残せ」
「ヘンタイかッ!?なにその微妙なチョイス!?」
「ヘンタイじゃない、提督だ、この条件になんか異論があるか?」
「クッ…!」
自分の理不尽を出す以上、俺の理不尽を呑むしかない鈴谷はクッ!わかったし…とか言って条件を承諾した、バカめ、今ならサンタ服は残るのがわからんのが…
ーーー
『ヴォルカニックバイパー!』
『寝てろォー!』
『落ちろォー!』
『…坊やだからさ』
…………弱っ、ダメだコイツ、才能ねーわ
「あははは……あははは……ははは…」
隣に座る自称エロカワサンタ服はマインドがクラッシュされた人みたいにカクカクと動きつつ変な笑いをしていた
「ニーソとリボンだけ残して土下座」
「ヒッ!?」
「あとついでに、クリスマスらしくシャンパンでもプレゼントしてやろう、直腸にな」
「ヒイイィィ!?なにそれ!?最後の聞いてないんですけど!?」
「そりゃオマエ…今思いついたからな、提督様からのプレゼントだ、ありがたく思えよ」
「いらない!!そんなプレゼントいらねぇーし!って直腸ってナニ!?直腸って………え?それは鈴谷の尻の穴に注ぐと?」
「注ぎますが?」
「注ぎますが?じゃねーし!!ヘンタイかッ!ってか……いや!ヘンタイかッ!」
「ヘンタイじゃない、提督だ、オラ、早く脱がんかい、あと自分で広げろよ」
「やだし!!そんなプレゼントいらねーし!どうせなら上の口から飲みたいし!」
「やかましい、ゴチャゴチャ言ってるんじゃないよ敗者が、早く脱がんかい!」
「ヒィ!?た、タスケテ!タスケテー!おかあさーん!」
「おかあさんじゃない、提督だ、あと、オマエの父親はこのワシだ」
「ノォー!ノォー!ノオオオォォォォ!!!」
◆◆◆
近所のイ●ンモール…
「やっぱアクションがある大作を見るなら映画館ですねぇ」
「そうですね」
特に急ぎの仕事もないので休暇を取り、夕張と近所のイ●ンモールに来ていた五月雨と夕張は今しがた見終わった映画について感想でも話そうとパスタのあるテナントへと歩いていた…
「あ、メールだ」
「提督?なんかお土産買って来いって?」
「まぁ、文面はそんな感じですけど…添付されてる画像はそんな感じはないですね」
五月雨は夕張にメールに添付されてた画像を見せ、夕張はクッ!なんてコト…!なんてコト!と唸った
「はぁ………人が居ないとロクなコトしませんね、あの大尉」