不健全鎮守府   作:犬魚

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ゴングを鳴らせ!戦闘開始だ!

このお話は輪音様の提案を基にやりたい放題した結果です


【登場人物】

提督(213)
ザ・あやつ、メガネのくせにストロング系

北国の中佐
ザ・こやつ、冴えないおっさんだけど、実は誰もが羨むメイン主人公でもある

鈴谷(59)
ザ・メインヒロイン、ビッチである

村雨(7)
ザ・駆逐艦にあるまじき肉感、右目のギ●スがオフにならずに深海棲艦は皆殺しとか言ったら大変な事になった


ハッスルリターンズ 延長戦

はぐれビッチ清純派コンビと新星!ヘルミッションエンジェルスの死闘は苛烈を極めた!おそらくは金的以外の全ての反則が使用される一見すると凄惨かつ残虐なファイトだったが、そのハゲしく!アツかりしファイトはスタンドを総立ちさせ、会場を二分するエールが演習場と言う名の四角いジャングルに響いていた…

 

「グフォフォフォ…まさかクソビッチと罵倒されるのが当たり前だった私達が応援されるとはね」

 

「だがしかし…!こんなにも声援が力になるとは、思ってもみなかったぜーッ!」

 

鈴谷と村雨は肩を組んで立ち上がり、そのままダッシュでドロップキックを放った!

 

「ドヘァ!!」

 

「クッ!なかなかやるわね…」

 

対する、悪魔に魂を売った(快適ネトゲ生活)駆逐艦こと春雨(仮)と陸奥は慣れないタッグに四苦八苦していた、それもその筈、そもそもこの2人は好きな音楽のジャンルは知らない程度にしか仲良くはない急造コンビ…!

しかし、春雨(仮)には負けるワケにはいかない理由があった!何故自分があのクソメガネ提督を裏切るような真似をしたのか、そう………あれはつい先日、メールボックスに届いた一通のメールが…

 

「ねぇ、春雨ちゃん、そのハナシ、長くなりそう?」

 

「え?あ、はい、ワリと…」

 

あの海賊漫画で言うならば4週は使う必要があるであろう内容…

 

「じゃ、それは後にして頂戴」

 

陸奥は春雨の両足を掴み、自身を中心にしてグルグルと回転を始める、所謂、ジャイアントスイングと言うヤツだが、さすがに戦艦陸奥のパワーから繰り出されるジャイアントスイングはパワーが違う!!下手に近づけば粉・砕!確実ぅ!であろう

 

「ギャアアアアアアアア!!もげる!もげるもげるもげる!陸奥サァァァァァン!足がもげるーッ!!」

 

ーーー

 

一進一退の攻防の中、マウントにとった春雨(仮)にエルボーの乱打を浴びせる鈴谷はさらにキャメルクラッチの形で春雨(仮)を始末するべく技をキメた

 

「あががが…タスケテー、ね…ねぇ…姉ちゃーん、タスケテー」

 

「ハーッハッハッハ!白露型駆逐艦春雨ェ!おーまーえーは死ぬのだー!」

 

「ね…ねえちゃーん…!ねーちゃーん!」

 

まさに苛烈!まさに残忍!まさに残酷!ゲラゲラと高笑いする鈴谷の延髄に、ビッチパートナーであるはずの村雨の駆逐艦にあるまじきいやらしい肉感溢れる蹴りが炸裂した!

 

「トアーッ!!」

 

ドガァツ!!(延髄斬り)

 

「グハァ!!!む…村雨ェ…!キサマぁ!」

 

村雨はキャメルクラッチから解放された妹の肩を抱き、その手を優しく握り締めた

 

「フッ……フフフ、春雨、お姉ちゃん間違っていたわ、悪魔に魂を売ってまでお小遣いを得ようとしていたなんて、こんなお姉ちゃんを許してくれるかしら?」

 

春雨(仮)は強く、優しい姉が帰ってきた事を確信し、その手と駆逐艦にあるまじき柔らかさとデカさの村雨っぱいを掴み、己の中にまだ残っている最後の力を村雨に託し力尽きた…

 

「ニャゴフッ!」(吐血)

 

【神々の軍団函館 駆逐艦春雨 轟沈】

 

「鈴谷さん……悪いんだけどタッグは解消よ!今、この瞬間から私は正義艦娘・村雨として戦うわーッ!」

 

「バゴアバゴア!!ナニが正義だ!貴様も所詮はビッチと言う烙印に背を向けた軟弱な者よ!無秩序・無軌道・無慈悲のビッチ道を捨てた貴様如きがこの鈴谷様に勝てると思うなーッ!」

 

鈴谷と村雨はガッツリと手ぇ四つで組み合いつつパイ合わせで正面からの真っ向勝負!力の勝負を開始した

 

「ナニが正義だ!このブス!駄肉!駄肉駆逐艦!」

 

「ハァ!?なんですってこのババア!!誰が駄肉よこのボンレスハム!」

 

「ボンレスハムぅ!?許さんーッ!!」

 

「痛っ!!ナニすんのよこのアバズレ!!髪引っ張るんじゃないわよ!」

 

「イタぁ!!このクソガキぁ!!」

 

リング上で始まったこの世で一番醜いファイトは凄惨を極めた、互いに容赦なき急所攻撃を繰り出し、デブだのブスだの罵倒責めの応酬、そして弾ける服と弾ける下着、既に体力気力と布面積の大半を失った鈴谷と村雨だったが、そこはやはり航巡である鈴谷、駆逐艦である村雨とはタフネスが違っていた

 

「これで終わりだーッ!!」

 

鈴谷は村雨を空中にブン投げ、身体をブリッジさせる要領で何度も村雨叩き上げ、空中で荒々しい関節技を極める!

 

「ニャゴフッ!!」

 

「死ねッ!!」

 

あ、あの技はテイトクスパークではない!!先の戦いで島風があの空母棲姫に放ってみせた傲慢なるあの技だーッ!!

 

「まさか鈴谷さんのヤツ!アレを使う気かー!?」

 

「あわわ…虐殺王!」

 

観客スタンドからも鈴谷が今から放とうとする禁断のフィニッシャーに戦慄が疾る、そして、空中で関節を解いて落下を始める村雨に鈴谷はさらなる関節を極めて勢い良く落下してきた

 

「ぐ…おっ!い…いかん!やはりとてつもない技だ!………だがしかぁーし!!鈴谷はキメてみせる…ッ!!鈴谷こそメインヒロイン!鈴谷こそ誰もが羨むメインヒロインじゃーッ!!」

 

グシャァッ!!!

 

血塗られし傲慢なる禁断のフィニッシャーが炸裂し、海面に叩きつけられた村雨はニャゴフッ!と吐血しながら色々なところが丸見えのポーズで白目を剥いて海上に倒れた、しかし…

 

「ウゴゴゴ………ガハァ!!」

 

技をキメたハズの鈴谷の方も吐血し、海上に倒れた

 

「な…何故なんだ!鈴谷サンの技は完璧に決まったハズ!」

 

「何故鈴谷さんまであれ程のダメージを…」

 

海面に倒れる2人と観客スタンドに広まる動揺、正直、あの冴えないオッサンもドン引きするこの事態の中、俺の隣に座る五月雨は電話ですよと言って袖を引っ張っるので出てみると、いつぞやのジジイ……ではない、桜井とかなんとか中将だった

 

「はい、もしもし」

 

『傲慢なるあの技はそんなに甘いものではない、必殺技とは与えるダメージが大きいほど技の掛け手にそのダメージが大きく跳ね返ってくる、そしてあの血塗られし禁断のフィニッシャーは言うならば………“孤独の塊”!姉妹艦や友達など甘えた者がいる者には決して使えぬ奥義よ………ブチッ!ツー…ツー…』

 

冷静で的確な解説をありがとう桜井中将………ってかどっかで見てんのかコレ?え?中継されてんの?

 

白目を剥いて倒れる村雨、そして立ち上がろうとしたものの、やっぱり倒れて、挿入してくださいと言わんばかりにケツをあげて気絶する鈴谷………つまり、この結果は

 

「え?私の勝ち?」

 

ジャイアントスイングに飽き、スマホをポチポチとイジっていた陸奥は、私?と言って自分を指差した

 

【はぐれビッチ清純派 駆逐艦村雨 轟沈】

【はぐれビッチ清純派 現役援航巡鈴谷 轟沈】

 

この瞬間、電光掲示板の西軍全ての戦士達の名前が消灯し、演習終了のサイレンが鳴った………

 

◆◆◆

 

「良い試合でした」

 

「さいですか…」

 

リングを降りたらノーサイド、俺と北国の中佐は握手を交わし、互いの健闘を讃えあった、ってか…このおっさん何もしてねーし、ってか俺も何もしてないが

 

「しかし、まさか純粋なこちらの人員が全員敗れるとは思いませんでした」

 

「そう思うなら勝ちを譲ってくれよ、中佐殿」

 

「ヘリコプターの件ですが…」

 

「サーセンしたァ!!」

 

バカどもが意味なくジャーマンスープレックスして破壊した黄金のヘリコプターの請求されてはかなわんのだよ、そもそもアレ、一機でおいくらなんだよ?そもそも金とかバカなのか?ビームコーティングでもしてんのか?

 

「いいんですか提督、この負けは評価に響きますよ?」

 

「仕方なかろう、負けは負けだ」

 

五月雨はいつもならみっともなく駄々こねてインネンつけるのに珍しいと隣で言っていたが、俺とてそう毎度毎度ゴネるワケではない、特にだ、先日の中尉はイケメンだったからゴネたが、別にこの中佐殿はイケメンではないのでゴネる理由もない、しかし…

 

「タダで帰すのも癪だな…」

 

せっかくなので、想い出に中佐殿にはこの美しい黒薔薇をプレゼントしてやろうと黒薔薇を取り出したが、俺の身体はそれ以上動く事ができなかった

 

「ぬぅ……これは!」

 

俺の身体にいつの間にやら薄い氷の輪のようなものがまとわりついている!これは……氷結リングか、こやつめ味な真似を…

 

「だがこの程度の子供の遊びでこの俺を止めたつもりでいるのか?」

 

「いえ、無理でしょうね」

 

「な、なに!?」

 

バ…バカな、俺の将校服が凍っている…!?少将でも-150℃で凍結・破壊、中将なら-200℃、大将クラスともなれば絶対零度−273.15 ℃を必要とする絶対零度を極めていると言うのか?この男は!

 

「フッフフフ…面白い、中佐殿、気が変わったぞ、ヘリコプターの代金、支払いましょう」

 

「ほぉ…」

 

「ただし!この俺に勝つ事ができたらなーッ!!」

 

──────────────

 

福●国際センター、1981年に建設されたそこは、毎年夏にはボリシ●イサーカスの興行が、秋には大相撲が開催される博多湾を臨む一大コンベンションセンターの一画にただずむ建物である、しかし、本来その場所は古来より完璧提督達が修練に励む格闘の聖地であり、後年、近くに建造された福●タワーは古来より完璧提督達が昇る修練の山を模して造られたと言う話はあまりにも有名な話である…

 

そして今、その伝統溢れ聖なる完璧の地に戻ってきた完璧なる提督…

 

「出たーッ!!とりあえずヘリコプターにジャーマンスープレックスだー!」

 

「そこら辺にいた虎にもジャーマンスープレックスだー!!」

 

アホな駆逐艦のキッズの声援溢れる中、俺はとりあえず黄金のヘリコプターにジャーマンスープレックスし、ついでに、そこら辺をウロウロしてた虎にもジャーマンスープレックスし、猛然とリングにダッシュした!!

 

「行くぞォ!ゴングを鳴らせ!戦闘開始だーッ!」

 

リングに飛び込み、北国の中佐殿の腕をとり、とりあえず挨拶代わりに審判のロックアップ!!

 

「グロロロ…提督強度3000万といったところか!さすがにやりおる!」

 

「レスリングはあまり得意ではないのですが…!」

 

「こやつめ!言いおるわい!だがその余裕がいつまで保つかーッ!!」

 

俺と中佐殿のストロングな戦いは熾烈を極めた、俺のスピンダブルアームソルトからの魔性の一撃をまさかの力業で破り、あれではただの首へのニードロップとディスられ、たしかにそんな気はしていたと思ってはいたが、いざ言われるとちょっと悲しかった…

 

「ハー……ハー……こやつめ、やりおる!」

 

「南国のヌルい中佐かと思っていたが…クッ、まさかこれほどまでにダメージを受けるとは」

 

「死ね!積尸気冥●波ーッ!!」

 

俺の積尸気冥●波と言う名のボディブローが炸裂し、北国の中佐はくの字に折れ曲がった、積尸気冥●波はゲロと一緒に魂を吐きだす無敵のパンチよ!さぁ吐きだせ!

 

「クッ…!なんて威力だ」

 

「こやつめ!まだ息があったか!ならば何度でも地獄に行くがいい!!積尸気冥●波!積尸気冥●波!積尸気冥●波

ーッ!」

 

俺の執拗なボディ打ちを喰らいながらもなお倒れないこの男………クッ!この男は不死身だとでも言うのか!?何がこの男を支えていると言うのだ!?

 

「フッ………フフフ、これでも、函館鎮守府を率いる提督として、負けるワケにはいかない理由があるんでね」

 

「な、なにィ!?」

 

よく見ると、スタンドからはガンバレー!おっさーん!だとか負けないでー!おっさーん!だとかこの男に対する声援が飛んでいる、っーかお前ら誰の応援してるんだ!?誰の!?

 

「バ…バカな、声援や友情など強さへの不純物に過ぎん!そんな力は幻想に過ぎんのだー!!この技で!キサマを屠り完璧提督界と下等との決別だー!!」

 

俺は北国の中佐を掴み、完璧なるあの技を仕掛けるムーヴへと移行する!!

 

「ゲェーッ!!あ、あの技はーッ!!」

 

「島風が決め、鈴谷サンが失敗した完璧なる一撃!!」

 

そうだ!!テイトクスパークでは生温い!!鈴谷よ!お前の遺志は受け取った!この一撃で決着とする事でオマエの手向けにしよう!

 

ーーー

 

「ニャゴフッ!!」(吐血)

 

そして………傲慢なるあの技を仕掛けたハズの俺は、いつの間にやら逆に技を仕掛けられる側へと回っていたらしく、空中で両腕を固定しエビ反りになるようにクラッチされていた…

 

「長かった戦いよさらばーッ!!!」

 

そして、中佐殿は俺と背中合わせの姿勢で手足を固定して勢い良く落下し、俺の頭と体を地面に叩きつけた!!

 

グシャアアアアアアアッ!!!

 

「グハァ………!!」死ーン

 

「か……勝った」

 

この瞬間、ゴングが鳴り、遂に長かった東西戦の真の決着となった!

 

○偉大なる御方・北国の中佐 VS ●完璧なるクソメガネ中佐

 

試合時間 42分564秒 テイトクスパーク

 

◆◆◆

 

「あー………肩痛いわー、マジ肩痛いわー」

 

特別演習東西戦が終了し数日後、俺は執務室で基地スポを読みながら身体のふしぶしの痛みと戦い、五月雨に背中にサロ●パス貼ってくれと頼むとイヤそうな顔をしていたが一応、貼ってくれた

 

「はい、貼りましたよ」

 

「ご苦労、あと、茶を淹れてくれ、茶」

 

「はいはい」

 

色々あったが、とりあえず今回は痛み分けと言う評価に収まったらしく、俺の地位は特に変動はなく、また、さんざんブッ壊した黄金のヘリコプターについてもなんか有名な企業が補償してくれたらしく、特に弁償だのなんだのの請求書は回ってこなかった…秘書課の美音少佐曰く、お嬢様に感謝しろよクズ男とのコトだが、何の話だかはサッパリわからないな

 

「ふ〜ん、サラトガ柵越え15本か〜…やっぱスゲーな、アメリカさんのおっぱい空母は、スゲーおっぱいだ」

 

「それ柵越えと関係ないと思いますけど…はい、アツいですよ」

 

「へいへい…」

 

あとついでに、先日の俺とポーラとイヨティンの爛れた記事だが、同店にいたママがほぼ全裸で酔い潰れた俺たちをウチはモーテルじゃないんだよと蹴り飛ばしたところ、クズの青葉が偶然通りがかり、せっかくなのでピューリッツァー賞狙う感じの写真を撮りたいと撮影したらしく、とりあえず写真だけ撮って俺の部屋に全員放り投げたそうだ

 

モチロン、青葉は後で半殺しにした

 

あと、ポーラの尻が痛いのは最近辛いモン食べ過ぎたんですよぉ〜ウヘヘヘ〜とザラ姉ちゃんに悪びれなく説明し、半殺しにされた

 

ついでに、イヨティンも13ちゃんにマウントからまるで精密なマシーンのように一切の澱みも加減もない拳を浴び、半殺しにされた

 

そして、俺のケダモノレ●プ魔疑惑は晴れた…

 

「あ、そうそう、そう言えば鈴谷さんがカレー食べたいって言ってましたよ」

 

「ふ〜ん、そこの棚にボ●カレーあるから持って行ってやれば?」

 

ちなみに鈴谷はまだベッドから起き上がれないらしく、オ●ニーするのも大変だなオイと小粋なテイトクジョークを言ったら一言、死ね、とだけ言いやがった




次回は普通に通常回、新しい装備を開発するハッキリ言って自信作回、たぶん

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