【登場人物】
鈴谷(誰もが羨むメインヒロイン様)
難攻不落のビッチ兵の異名を持つパンツ見せるのが仕事のJKみたいな航巡、たまに軽母になる
メインヒロインであることに異常な執着を持っている
熊野(ダチッコクマノ)
最上姉妹の末妹でエレガントのオーバーボディを被りきれてないエセガント航巡、たまに軽母になる
提督とは深夜のアニメ一気見大会するぐらいは仲が良い
皆さんこんにちは、鈴谷です、えぇ、誰もが羨むメインヒロイン様でお馴染みの鈴谷様です、そこ、頭が高いぞ!あと、姿勢が前屈みだぞ!ハハァ〜ン?アレだね?まぁ、この鈴谷様を前にして立っていられないっーか、勃ってしょーがないっーか、アレっしょ?とりあえずアレっしょ?………うわ、キンモー☆
ま、このあふれる知性とヒロ引力を前にしたらそうなるわ、なんたって!メインヒロインの鈴谷様だし!
「まぁ…ビッチですけど」
「ビッチじゃねーし!」
基地からそう遠くない近所のファミレス…
今日、私は一応妹の熊野と共にたまにはファミレスで食事兼これからの鈴谷についての方向性について大いに語るディスカッションを開催するべくファミレスへ来ていた…
「さて、それでは最近メインヒロイン様の扱いがペラッペラな件についてですが………熊野、なんかある?」
「まぁ、もともとペラッペラでしたけど…」
「もともとペラッペラとかゆーな」
なんと言うかアレだ、そうアレ、このメインヒロイン(これ大事)鈴谷様は最近まったく出番がない気がするし、むしろ、鈴谷の出番であるべきところをどこぞのクソガキどもに掻っ攫われている気がしてならない…っ!
「そこで、この鈴谷様の
「ビッチであることをですの?」
「だからビッチじゃねーし」
「黙らっしゃい、この売女」
「ば…売女は、ちょ……ちょっと言い過ぎじゃね?さすがにそれは鈴谷も傷つくんですけど」
熊野はオレンジジュースをズズズーと吸いながら、そうですわね、さすがに売女は言い過ぎましたわ、ゴメーヌと言って反省してるのかしてないかよくわからない謝罪に頭を下げ、呼び出しボタンを押して店員を呼び季節のチーズタルトを注文した
「あ、鈴谷も同じモンを」
「かしこまりましたー」
380円か………まぁ、写真だけ見ると美味しそうだし、ちょっと興味はある
「とりあえずアレですわ、アレ、鈴谷にはビッチであること以外の武器がないんですわ」
「だからビッチじゃねーし、っーかナニか?鈴谷からビッチをとったらナニも残らねーってのかオイ?」
「ないですわ」
「ないのかよ!?」
こ…この妹、妹を殴りたいと思ったのは生まれて初めてだし…
「特に、最近は
「え?ナニそれ!?鈴谷なんか超不利なの!?」
「えぇ、ただでさえ負け確ヒロイン待ったなしの鈴谷ではかませ以下ですわ」
「誰が負け確ヒロインだ」
クッ…!熊野の言ってるコトの意味は正直よくわからない点も多いが、たしかに最近、提督は駆逐艦のクソガキどもがバスケする姿を見て”まったく、駆逐艦って最高だな…この吸収力、素直に羨ましいなと思う” とか軽く引くコト言ってたし…
「まぁ、そんな負け確待ったなしな鈴谷にこの熊野様が勝ち確ヒロイン道をレクチャーしてあげますわ」
「押忍、お願いします!」
「では第1に………ヒロインとは何か?」
ヒロインとは何か!?い、いきなり核心を突いてきやがったよこの子は…
「メインヒロインとは何ぞ……?いつからエロ同人に出なくてはならなくなった?いつからスケベボディと決められたのだ?いつから減点法によってしか価値の評価をしないようになった?なぜこんなにも周りを気にして不自由になった?なぜつまらん規則で自分達の首をしめ続けるのか……」
「お…おぅ」
正直、熊野の言ってる意味は半分以上理解できねーけど、なんか良いコト言ってるような気がしてきた…
「つまり、メインヒロインとは即ち愛、愛無きメインヒロインに価値はありませんわ!」
「愛…ッッッ!!」
愛…ッ!愛と来たかぁ〜…なるほど、たしかに愛、よくわかんねーけど、愛!あのラ●ウだって恐れた脅威の力…っ!引力=
「鈴谷、アナタの好きなモノを言ってごらんなさい」
「カレー」
「カレー以外、他には?」
「お金」
「カレーとお金以外、他には?」
「権力」
「アナタって本当に最低のクズですわね」
「誰が最低のクズだっーの」
だって好きなもん言えって言ったじゃん、それのナニが悪いっての?カレーはみんな好きだし、お金だってみんな好きじゃん?鈴谷悪くなくね?
「まぁいいですわ、ではヒロイン戦法のNo.2……“相手の誘いには絶対に乗るな!”ですわ!」
「え?乗っちゃダメなの!?」
「当たり前ですわ、メインヒロインとはライオンの如き獰猛さとジャッカルの如き狡猾さ、そして丸太のような足蹴りで股間を潰す紳士さが必要ですわ」
「いや、最後の………いる?」
熊野曰く、例えメインヒロインと言えど一瞬の気の緩みから悪漢どもに攫われ、輪●される時は●姦されるらしいので必要らしい、っーかいきなり悪漢に攫われるとかとんだオウガストリートだよ、ってか悪漢とか久々に聞いたよ
「メインヒロインとは常に、誘われるものではなく誘うもの……例えばヤキュウしよーぜとか」
「ナカジマかッ!」
ま…まぁ、誘うものってなら難しくない、ってか、鈴谷よくゲームしよーぜって誘ってるし、あれ?コレ鈴谷もうメインヒロインじゃね?もう既に勝ち確じゃね?
「しかし逆にグイグイ行き過ぎるのもよくありませんわ、特に、ゲームしよーぜ〜とか言っておっぱいグイグイ押し付けとかマジありえないですわね、ハッキリ言ってドン引きですわ」
「ナニがドン引きだよ、ナニ?鈴谷ディスってんの?ねぇ?ディスってんの?」
熊野は特に気にした様子もなくチーズタルトをペロリと平らげ、次はガトーショコラにしますわとか言いながら呼び出しボタンを押し店員を呼び出した
「ガトーショコラ1つ」
「あ、鈴谷ガトーモカで」
「かしこまりましたー」
まったく、甘いモン食ってなかったら今すぐここは殴り合いのステージになってるよ、っーか熊野の野郎、お姉様に対してなんてコト言うのかねこの子は…
「では第3に、地球がリング、ですわ」
「知ってるよ!なんで宇宙にまで行く前提なの!?っーか雑か!?その3にして急に雑か!?」
「ヒロインとはこの地球上、ありとあらゆる場所が戦場、女子トイレの個室の中ですら心休まる安寧の地ではありませんわ」
「マジか!?」
「マジですわ、ヒロイン道とは修羅道、悪鬼羅刹となりて目の前の敵の股間を全て蹴る、のですわ」
「ナニがのですわ、だよ、なんでそこまで無理にですわにこだわるんだよ…」
「ただ安寧の地があるとすれば………男子トイレの個室ぐらいですわね、とっぽいニイちゃんがおタバコ吸ってたり、おカツアゲしてたり、お隣の個室でおファックしてる可能性も捨てきれませんが、基本的に男子トイレでは個室の上から水をぶちまける女子特有の陰湿さはございません、ですわ」
「ですわ、じゃねーし、って熊野なんでそんな男子トイレ事情に詳しいの!?」
「では、誰もが羨み歯軋りして指を噛むメインヒロイン道、第4!!」
「無視かッ!!」
「と、その前に……私、ドリンクバーとりに行きますわ」
「あ、じゃ私も〜」
「私のオススメはオレンジ2、コーラ3、アイスコーヒー4、麦茶1割ですわ」
「小学生かッ!誰がそんな恥ずかしーコトするか!」
結局、メインヒロインとはナニか?このテーマへの明確な答えは出ず、とりあえずおっぱい押しときゃなんとかなるとの結論に至り、後日実行してみるとすげーイヤそうな顔してビッチ臭いと言われて怒りのスネークバ●トを喰らった、超痛かった、でもその缶コーヒーくれた、くれたけど飲みかけ寄こすとかマジでイラっとした、でも飲んだけど…
次回からVS四大鎮守府、佐世保編、ですわ!