【登場人物】
提督(サディスト)
おばあちゃんから〜…が口癖、ではないサディスト
鈴谷(ポジティブ思考)
何度やられても立ち上がるタフなスピリットを持つ自称メインヒロイン
「で、出たーッ!見たもの全てが呪われる川内型地獄の人文字だァァァァァ!」
「さすがNAKAさん!オレ達とは生物としてのステージが違い過ぎるーッ!」
たまには真面目に基地の施設点検でもするかと施設内を歩いていると、体育館からなにやらキャーキャーと黄色い声援が聞こえてきたので覗いてみたら、真っ直ぐ自分を曲げないアイドル道が信条らしい那珂が二人の姉を引き連れて
「…相変わらずアイツの方向性はよくわからんな」
とりあえず、誰かにアイツにアイドルに必要なものはキラッキラの笑顔か、プリズムの輝きってのを教えてやるべきだろう、まぁ、今更ムダだとは思うが…
「お、提督じゃん、ティーッス!提督もNAKAさん見に来たの?」
「…」
「いや、なんか言えし」
「これは独り言だが…昔、おばあちゃんからビッチとは口利くなって言われたんだよ」
「ふ〜ん、ま、鈴谷はビッチじゃないですけどー?」
「…」
「だから無視すんなし!ナニ?イジメ?新手のイジメかなんか?ねぇ?ちょっと!オイ!こっち見ろし!」
鈴谷のアホンダラは不遜にもこの基地の絶対支配者である俺の顎を掴み、グイグイと自らの方向を見るように強要する、その様子はまるで見た者全てを石にするメドゥーサを思わせるが、それに対し、俺は勇者ペルセウスの如く力強く抵抗した
「…今こそ汝が右手にその呪わしき命運尽き果てるまで…高き銀河より降りたもう」
「ちょ!なんで右手にパワーを集中してんの!?それヤバいヤツだよね!?」
「あ?テメーをブッ殺す為に決まってんじゃねーか」
「なんでそこまでヤル気ッ!?」
鈴谷は右手にパワーを集中させた俺から即座に距離を取り、バックステップした先でバナナの皮で滑って後頭部を強打しつつM字開脚ですっ転んだ
「うげぇ!!……アガガガガ……痛てぇし」
「クズが」
「クズじゃねーし、なんなの?ちょっといきなり厳し過ぎじゃない?鈴谷なんかした?」
「そうだな………お前は俺から大切な物を奪っちまったんだよ」
「た…大切なもの!?」
よし、今日は虫の居所も悪いしコイツでもおちょくってウサ晴らしでもするか…
「大切なもの……?え?マジ心当たりないんだけど、え?もしかしてこないだ談話室に置いてあったRA●E31巻借りパクしたこと…?」
アレはコイツの仕業か!?ったく、なんてヤツだ…睦月姉妹のアホガキどもがなんでジーク死んでんのぉ!?誰に殺られたんだよォォォ!とかうるせぇと思ったら、まさかの骸骨伏線回収の大事な巻だけ無いと言う緊急事態発生でギャーギャー文句言ってきやがったが……そうか、コイツが犯人か
「…違うな」
まぁいい、その罪に関しては後でみっちりと裁いてやる、七つの星でな…
「え〜……マジ心当たりない、いや……うん、ない、ないかな、うん」
あるな、コイツ心当たりが考えれば考えるほどあるんだな、まぁいい…
「お前が俺から奪ったもの、それは………」
「それは?」
「俺の心さ」キラキラ
「………うわ、提督のコト、マジで殴りたいと思ったわー…いや、マジで」
「オイオ〜イ……俺、
「いやいやいや、ないない、それはない、いくら鈴谷が知らない間に邪眼にかかってたとしてもそれはない、うん、ないわー」
チッ、なかなか手強いなビッチの分際で……俺の考え抜いた52の浜風ちゃんをメロメロにする方法がまったく通じないとは、大したビッチだ
「とりあえず提督のつまんねージョークは措いとくとして…」
「オイオ〜イ、つまんねージョークとは手厳しいな!まったく、ワガママなプリンセスだよ!」キラキラ
「いや、マジ…超キモいんですけど、え?ナニ?なんか変なモン食べたの?昨日食べた変なモンが今更効果発揮しちゃった系?」
「フッ、昨日食べたのは
「ファーック!!あの野郎!鈴谷に黙って一人でカレー食ってやがったよ!クッ!どーりで部屋がカレーくさいと思ってたわ!ってナニ!?なんで熊野とは楽しくおしゃべりしながらディナーすんの!?ねぇ?鈴谷とは楽しくおしゃべりしながらディナーとか一回もしたコトないよね?」
鈴谷のアホンダラは俺の両肩を掴み身体をガクガクと揺らす、コイツ、どんだけカレーが好きなんだよ…
「オイオ〜イ、お前と一緒にディナー…?やめてくれよ、とてもじゃないが正気じゃいられなくなっちまうよ、大好きなカレーより………お前に夢中になっちまうから!」キラキラ
「うるせぇよ!っーかなんなのそのキャラ!?マジイラっとくるんですけど!」
「まったく、これ以上俺を夢中にさせないでくれよプリンセス!」キラキラ
「…わかった、じゃ、そのキャラでいいからカレー奢ってよ、カレー」
「OK!」キラキラ
「マジで!?そんなアッサリと…」
鈴谷はマジかよ承●郎…みたいな顔して戦慄していたが、すぐに気を取直したらしく、よし!じゃ!すぐ行こう!今すぐ行こうと俺の左腕を掴んでグイグイとその程よくデカくて弾力のある乳を押しつけてヘラヘラと笑い…
「スネークバ●トォォォォォ!!」
俺はヘラヘラ笑う鈴谷のヘラヘラフェイスを掴み、力強く床に叩きつけた!
グシャァッ!!!
「グヘァ!!ガ……アガガガガ……な、なんでぇ…?」
「プリンセスタイムは終了だよ、クソヤローが…」
「く……クソヤロー……え?ヒドくね…?」
「なぁ鈴谷よぉ〜…?俺はな、お前を苦めて絶望した顔を見るのが何よりも好きなのだよ」
「ひ……ひ、ヒドい、あまりにもヒドすぎる!まさに冷酷!まさに冷血漢!アンタには人間の温かさがないのかーッ!」
「あるよ、お前以外に」
「チクショウッ!」
しかしまぁ、ただ騙して絶望させるだけってのは後味が良くないものもある、あの有名なパン●ラの箱だって千億の絶望と、たった一つの希望が入ってたぐらいだ
「まぁ、小粋な俺の暇つぶしに付き合った褒美を与えてやろう、服を脱ぎなさい」
「脱ぐかッ!!なんなの!?その流れで脱ぐヤツいるの!?」
「なんだよ、せっかく下っ腹の辺りに淫らな発情が止まらない呪いの呪印を授けてやろうと思ったのに…」
「いるか!!そんなモン!ってかなんなのそれ!?エロゲーとかエロ本によくあるヤツか!?」
「よく知ってるな、大したビッチだ」
「ビッチじゃねーって言ってんだろォ!鈴谷こー見えても清純派だから!お嫁さんにならないとそーゆーコトしないから!」
「はいはい清純派清純派」
「うわ、イラっとくるわ…マジで」
「さて、小粋なテイトクジョークはいいとして………腹が減ったな、たまにはファミレスにでも行くか」
「あ、じゃ、鈴谷も行く、奢って」
「いいぞ、水道水か井戸水なら好きなだけ飲むがいい」
「それ奢りって言わなくね?」
「じゃ、上から高い順に頼んでいいぞ」
「マジで!?」
「ただし、全部食えよ、一滴も残すな、全部飲み込むんだ」
「…いや、その言い方どうにかならない?」