【登場人物】
Jervis(ワリとアホ)
英国から来た轟速な侵略者、子供らしく、ストレート以外の持ち球がない
鈴谷(ワリとアホ)
最上姉妹の三女、ちょっと汗臭いのが気になる季節
熊野(ワリとアホ)
最上姉妹の末妹、提督式エステで尻の穴をほぐされた
英国からJ型駆逐艦Jervisは考える…
これまでの猛Attackで、何故Darlingは自分に対して振り向かないのか…?自分としてはあらゆる手段を用い、これでもかと好意を伝えているハズなのに、Darlingはいつも曖昧な顔をして“うん、まぁ…元気があっていいんじゃないかなぁ…”と目を逸らしている
そして、その逸された目はいつもアタシではなくアタシの後ろ、そう…アタシではないナニかを見ているような気がしてならない、そう!まるでアタシではない誰かに気を遣っているような…
ハッ!?まさかArk!?Ark…っ!?そー言えば、DarlingはなんだかんだとArkと仲良くしてるし、距離近くてもメーワクそうな顔されてないし!むしろちょっと口許が緩んでるような…
「Fu●k!Arkめ!ちょっと美人ダカラって!」
もしかしてDarlingはArkみたいな騎士っぽいオトナが好きなのかもしれないワネ、ウン!きっとソウ!ゼッタイ!
Arkへの憎しみと今後の方向性について考えながらローカを歩いていると、ちょうど曲がり角のところで向こうから歩いて来たダレかにぶつかった
どんっ!!(接触事故)
「アイッター!!」
「痛っ…っー痛いじゃんこのガキぁ」
「ご…ゴメンナサイ」
強運であるハズのアタシにしては運悪く、なんかジャパニーズJKみたいなヤツにぶつかってしまった
「ま、鈴谷今日機嫌がいいから許したげるけど……ってか誰コイツ?こんなガキウチに居たっけ?」
「知りませんわ、敵じゃありませんの?」
JKみたいな二人組はチューインガムをプープー膨らましながらヤっちゃう?ナニこのガキ、ヤっちゃう?みたいなソーダンをしているので、こ…こーゆートキはとりあえずアタシは誤解を解く為にジコショーカイネ!
「あ、アタシは英国から来たJ型駆逐艦Lucky Jervis!敵じゃないワ!」
「はぁ?ラッキージャーキー?」
「ヨダレが出そうな名前ですわね」
「jerkyじゃない!Jervis!」
JKみたいな二人組は、そうだ!今日はギュウドゥーンが食べたいですわー!いいねー!みたいはコト言ってゲラゲラ笑い、アタシの頭をバシバシ叩いた
「で?そのラッキーさんはこんなところでナニしてますの?」
「ナニって…ちょっと考えゴトーしながら歩いてたんだケド」
「ふ〜ん」
緑の方のオネーサンは廊下の窓を開けると噛んでいたガムをプッと吐き出し、考えゴトか〜…うんうん、考えゴトか〜…と何度か頷いた
「もしかしてアレ?外国…え〜イギリスだっけ?イギリスから来たばっかでニホンの文化に馴染めずお悩み中的なアレっしょ?いやぁ〜わかるわぁ〜」
「や、そーじゃなくテ…」
「ナニ?違うの?」
「そーじゃなくテ、Darli……テートクがもっとJervisのコト好きになってくれるよーに色々と…」
ここまで、ニコニコとナゴヤ・カーにアタシの話を聞いていた緑のオネーサンがアタシの頭に手を置き、思いっきりアタシの顔を床に叩きつけた
「アイッター!!ちょ…ナニすんのよ!!」
「オイオイオ〜イ、お嬢ちゃん?は?ナニ?テートクに好きになってもらう?ハッ…?いるのよねぇ〜この海には、そーゆーできもしねーコトを言う口先だけの
「ダレがナマイキな
「ハッ?どーせーアレっしょ?ガキであるコトをいい事にテートクにまとわりついてキャッキャとハシャいで微妙な顔されてるとかそんなアレっしょ?」
「うっ…!」
す…鋭い!!こ…このオネーサン、ただの頭悪そうなオネーサンかと思いきや意外と鋭いジャない…それに、よく見るとこのオネーサン、そこはかとなくオトナな感じが……いや、これは男をメロメロにする伝説の悪魔、Succubusのような吐き気を催すSuccubus臭スラ感じる…っ!
「ま、メインヒロインである鈴谷様には何でもお見通しってワケよ」
「め…Main heroine……っ!?」
「フッ…そう、誰もが羨むメインヒロイン様、それがこの鈴谷様よ、ま、この鈴谷様が本気を出せば落ちない男はこの世界に……いや、この
な…なんて自信…っ!!これがSuccubus特有のオトコをメロメロにするオーラ……いえ、Main heroineのオーラだって言うの!!こ……この人なら!Arkはポンコツだし、Ladyにはそーゆーの聞けないし、この人に聞けばアタシは更にもっと上のステージにイケ・ルー!
「ズーヤーサン!!」
「お?え?な、ナニ…?」
「アタシに!Jervisに!ズーヤサンみたいにオトナになる方法を教えてください!」
「………はぁ?」
「アタシもズーヤサンみたいにオトコをとっかえひっかえにデキる技を、オトコをメロメロにする技を教えてくだサイ!!」
「や、鈴谷とっかえひっかえとかは…」
ーーー
この、サラサラキンパツチビの言葉に、鈴谷に電流が走る…っ!
最上姉妹の三女、鈴谷は学生時代から結構モテた、その類い稀な容姿と話してみるとわりと気さくな性格から異性からの人気は高かった…
しかし、この鈴谷、エロさと気安さのある反面、そのガードは硬かった、それはもう硬度4.5 パーフェクトディフェンダーかッ!と言うぐらい硬かった、学生時代、おそらく異性と手を繋いだ…いや、手が触れたのは体育祭のフォークダンスの時ぐらいだろうと言われている…
そして、サキュバスだのビッチだの烙印を押されつつもとにかくモテた鈴谷は“よくわかんねーけど自分はモテる!”と言うよくわからない自信を持ったまま現在に至った結果………男に対して免疫力のないくせに発言だけは一丁前なファッションビッチと言う怪物へと育っていたッッッ!!(※一説には、さらに別系統の進化をする事で“子持ち処女”と呼ばれるアナザーフォームとも上位種とも言えない存在も確認されているらしい)
「………フッ、キンチビ、名前は?」
「lucky……lucky Jervisネ!」
「ジャーヴィスね、フッ……いいじゃん、付いて来なさい、この世で二番目にモテる女にしてやるわ」
「ズーヤサン…っ!!」
ジャーヴィスはまるで尊いものを見るように涙に瞳を潤ませ、鈴谷の前に膝をつき、それを見ていた熊野は鈴谷にちょっと耳をお貸しなさいませと耳を引っ張った
「ちょ!痛いし!」
「ちょっとちょっと鈴谷、いいんですの?こんなピュアな子騙して」
「は?騙してねーし?」
「男と言ったら実家の父か提督ぐらいとしかロクに話せないクソ雑魚ファッションビッチの鈴谷には到底無理としか…」
「は?フツーに話せるし?チ●ポついてんの?とかフツーにディスれるし?」
「…まぁ、どのみち痛い目みるのは鈴谷ですし、どうでもいいんですけど」
「は?痛い目とかみねーし?」
こうして、鈴谷によるジャーヴィスへのパーフェクトビッチアカデミーが始まった……
ーーー
「そこネー!Shoot!!」
どんっ!!(ロイヤルタックル)
「アイッ・ター!!」
よくわからない木人を相手に、いつもの提督に敢行するロイヤルタックルをぶつけるジャーヴィスは木人の硬さにアイッターと鼻の頭を抑えてゴロゴロと床を転がった!
「痛いよぉ…イタイよォ〜…」ポロポロ…
あまりの痛みに涙するジャーヴィスに、その様子を腕を組んで見ていた鈴谷は“貴様の誇りとはその程度のものなのか?”と問い、ジャーヴィスにドロップキックをぶちかました!
「アイッター!!!」
「今一度聞く!貴様の誇りとはその程度のものなのか!」
「…っ!」ポロポロ…
「悔しかったら〜…」
鈴谷は木人を掴み上げ、ジャーヴィスに向けてぶん投げた!!
「そのタックル一つで提督を押し倒せるくらいまで!徹底的に磨き上げてみろーっ!」
「そ……ソウ!ソウだワ!!アタシの名前はJervis!!lucky Jervisネーッッッ!!」
オトコをメロメロにするサキュバスオーラを身に付ける訓練は熾烈さと過酷を極めた!ビッチとして大胆に振る舞いたければこそ日々の精進は怠らない、7年あれば2555日の全ては訓練の日々!
そして…!!
「Shoot!!!」
BAKOOOOOOOON!!(木人クラッシュ)
「ハァ…ハァ……ヤ、ヤったワ」
「フッ、もう鈴谷がオマエに教える事はナニもないわ」
「ズーヤサン!!いや……マスターズーヤ!」
ジャーヴィスは鈴谷の手をとりアツい涙を流し、鈴谷はそんなジャーヴィスによくやった!オマエはもうパダワン卒業だ!と言ってその背中をバシバシ叩いた
「フッ、さぁ…!行きなさいキンチビ!オマエのそのタックルでもうテートクはメロメロじゃん!」
「Yes!マスターズーヤ!」
ジャーヴィスは失った自信と新たに得た力をパワーに変え、元気良く挨拶し、そんなジャーヴィスを見てニコニコと笑う鈴谷はジャーヴィスの成功を信じ………
『クックック、バァカめェ!テートクがそんな殺人タックルぶちかますよーな凶暴なガキにビンタしないワケあるかボケ!ぶちかませ!ぶちかましてテートクの腰骨砕いてアイッターして怒りのスネークジェ●サイド喰らってこいやバァカ!そして、腰を砕かれた提督に鈴谷が優しくカイホーしたらもうメロメロよ、好き!抱いて!の流れは確実ぅ!ってワケよ!アヒャヒャヒャ』
…最上姉妹の三女鈴谷、吐き気を催す邪悪なる上級サキュバス!!
◆◆◆
「いた…っ!!Darling!」
自販機で缶コーヒーを買っている!…狙うはDarlingの胸元!このイッパツでDarlingはメロメロよ!と自信に満ちた黄金の弾丸が…
「廊下を…」
「!?」
進行する廊下の隅に立っていたティーチャーに全力加速状態のジャーヴィスは顔面を掴まれ、そのまま身体ごと廊下に思いっきり叩きつけられた!!
「走るなァァァァァァァ!!」
「アイッ・ターァァァァァァァ!!」
勢い良く叩きつけられたジャーヴィスはアイッターと言いながら廊下をゴロゴロと転げまわった
「ん…?おや、これは香取先生………何事ですかな?」
「あ、提督……えぇ、この子が廊下を走っていたので少し指導を」
「なるほどなるほど…さすがは香取先生、いつだって教育熱心でいらっしゃる」
「まぁ、そんなに褒めて何もでませんよ?あ、提督、もしよろしければこれからお時間少しよろしいですか?少し相談したいことが」
「ハッハッハ、構いませんよ」
こうして、提督と香取は教務室にでもと言ってその場を去り、後にはアイッターとゴロゴロするジャーヴィスだけが残された……
…そして、ゴロゴロと転げ回るジャーヴィスのところに、緑のチビこと山風が缶ジュースを買おうと廊下を歩いてきた…
「…なにしてんの?」
「あ…?アンタにはカンケーないワ、トゲトゲチビ」
「あ?」ピキッ
「あ?あい、ったたた、ヤんの?あ?」パキッ
この後、山風とジャーヴィスはキィーキィー言いながら取っくみ合いになり熾烈なマウント争いをしているところを陛下に見られ、二人して陛下からロイヤル説教された…