【登場人物】
ザラ
ザラ級1番艦、いまいちパッとしない微妙な性能なのであまり出番がなく、生活の為にママの店で働く事にした
ポーラ
ザラ級3番艦、アルコール依存症のメタノールモンスター
飲む・吐く・脱ぐの三拍子揃ったレジェンドオブアル中
鎮守府内に存在する煌びやかな光を放つ夜の店、ナイトクラブHO‐SHOW…
『HO‐SHOWへようこそロミオー!』
軽空母、鳳翔がオーナーを務めるこの店は決して、キャバレーナイトクラブ、略してキャバクラではない
薄い酒と安いツマミをおっぱいの大きな女が勧めてくるだけの店だ、神に誓っていかがわしい店ではない
「おっぱい大きい子で」
「アンタそれしかないねぇ」
「こんな話を知ってるか?………俺は猫が嫌いだ」
「…アンタ、端折り過ぎだよ」
ママとのいつものフラッチェな挨拶を済まし、俺はテキトーに空いている席に座った
「ザラです」
「ポーラでェ~す、オヴエェェェェェ~!!」
「ポーラァァァァァ!!」
吐いたァァァ!!コイツ!席に付く前にいきなりデビルリバースしやがったァァァ!!
なんなのコイツ!?いきなりとんでもない洗礼を浴びせてきやがったよ!難易度高すぎだろ!!
◆清掃中◆
「…あの、妹が失礼しました、改めまして、ザラです」
「お、おぅ…」
たしかコイツ、なんともパッとしないイタリア重巡だったっけか…?ママの奴、最近はグローバル化してんのか?
「そしてこっちが妹のポーラです」
「ポーラでェ~す、メチルもエチルも大好きKINGでェ~す」
「あ、あぁ…」
オイオイ大丈夫かコイツ、なんで嬢が席に付く前からベロンベロンなんだよ、これ完全に泥酔状態だよな?免停どころじゃ済まない呼気出ちゃうよね?
「テイトクぅ~…ナニにしますかぁ~ポーラのお勧めはメチルでェ~す」
「殺す気か!ビール!とりあえずビールな!ビール!」
「ウィ~ッス!ザラ姉サマ、提督、ドンペリでェ~、あとポーラの分もロゼでェ~」
「頼んでねェェェ!!なんだよこの酔っ払い!チェンジ!チェンジで!」
「ま!待ってください!ポーラに悪気は無いんです!ちょ…ちょっとまだこの仕事に慣れてないと言うか、緊張してると言うか…」
不慣れで緊張してない奴の態度とは思えないんだが…
まぁ、姉の方はまだまともなのが救いか…?
「ほらポーラ!謝って!ほら!ドゲザよ!この国で一番誠意のあるポーズを見せれば真心は通じるハズよ!」
「ちょ…いたい…ザラ姉サマ…痛ぃ、圧迫されるぅ~内臓でちゃうから~…オヴエェェェェェ~!」
「ポーラァァァァァ!!」
ゲ●付き土下座とはまたエクストリームな謝罪だな…
ここまで1ミリの誠意も感じられない土下座は初めてだ
◆清掃中◆
「…改めまして、ビールです」
「あぁ、スゲー飲む気が削がれたけどな」
「ホントにスイマセン」
深々と頭を下げるザラとは対照的に、吐けば吐くほどパワーアップするタイプらしいポーラは俺の許可無くビールをグラスに注いでいた
「イヤッホォー!カンパーイ!………ブハァ~!」
「ポーラァァァ!!」
「あ~…生き返るぅ~ポーラの中でメタンがハイドレードしちゃってますよォ~、あ、提督もどうぞォ~、美味しいですよ?オリ●ンビール」
「あぁ…」
っーかまたオ●オンビールかよ、流行ってんのか?
「提督ぅ~…ボトルいれましょ~よォ~」
「調子に乗るなカス、っーかオマエ、さっきから吐くか飲むかしかしてねーじゃねーか?少しはサービスしろよ」
「サービスですかぁ?」
「だ…大丈夫よポーラ、おっぱい揉ませるくらいお姉ちゃんが我慢するから、イヤらしい手つきで念入りに敏感なところを刺激するようにまさぐられるぐらい、お姉ちゃんが我慢するから!」
いや…そんなコト言われたらたとえアクシデントでも非常に接触し辛いんですけど、っーか妹より姉の方が不慣れじゃねーか!なんでここで働いてんだよ!五航戦みたいにコンビニでバイトしろよ!
「あ~…アレですかぁ~?提督の●●●とか●●●●ったりしたらいいんですかぁ~?」
「アウトォォォォォ!!」
「ポーラァァァァァ!!」
ぐ…グローバルッ!さすがは外国の子だ、ここまで進んでいるとは…ッ!恐るべし、国際化社会!
次回から南西海域マラッカ海峡沖、です